- fc_idle_genji
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「……そろそろ行こうか(自室で寝ている膝丸を横目にそっと布団を抜け出し。黒のつなぎとスニーカー、キャップを着用し、大きめのスコップとライトを持って本丸を後にした)」
2016-12-27 23:07:49@tos (重要文化財跡地)「(瓦礫の山の一部をライトで照らし黙々と掘り起こし)……あった(己の刀より使い込まれた柄を見つけ指で撫で。風呂敷を広げ柄を置くとその場を再び掘り起こし始め)」『……そこで何をしている(闇夜に冷たく光る刃を髭切の首筋に当てて)』「……関係ないだろう」
2016-12-27 23:18:29@tos 『大有りだ。俺の刀なんだからなァ』「このままでは今みたいに化けて出そうだったし」『誰が幽霊だ。今の俺は折れる前の俺だ』「わかっているよ。具体的にいつのお前かは知らないけど。歴史改変は順調かい?」『……折るぞ』「冗談さ」『貴方の冗談は冗談に聞こえん(煙草を咥え火をつけ)』
2016-12-27 23:23:42@tos 「煙草、いいな」『……最後の一本だ』「ちぇ」『それより、掘り返してどうするつもりなんだ』「うーん、溶かして僕の一部にしようかと」『気持ち悪い事をするのはやめてくれ』「ありゃ。昔のお前なら喜んでくれただろう?」『昔はな』「可愛くないね」『今貴方に媚びて何になると言うんだ』
2016-12-27 23:30:21@tos 「ところでお前こそ何しに来たんだい?」『……別れの挨拶にきた。もう終いにする』「……そう」『……何千回も改変に挑んだが……もう疲れた。何度繰り返しても、貴方は……聞きやしない』「僕?」『……もう行く。刀は好きにしてくれ(煙草を相手の唇へ持って行き)……これもやる』
2016-12-27 23:35:47@tos 「(半分程燃えた煙草をふかし)……また会える?」『さあ、な。だがあまり俺と会うと、歴史修正主義者と内通してると思われるぞ』「任務は完了してるのだから文句を言われる筋合いは無い。それにお前は、僕の弟だ……“膝丸”」『……。じゃあな(瓦礫の山から下りると音もなく姿を消し)』
2016-12-27 23:40:18@tos 「あ、吸っちゃった。バレたら怒られてしまう……それにこれ、僕らがいた時代の煙草じゃないか。……まあ、いいか(ふと夜空を見上げると星が流れるのが見え)……不幸を受け入れてこそ僕は僕になれる。幸せかどうかなんて僕が決めるよ(そう言い捨て風呂敷をたたみ瓦礫の山を下りた)」
2016-12-27 23:46:31