原子力資料情報室緊急記者会見

3月12日午後8時から始まった原子力資料情報室による緊急記者会見  まとめ。技術者による解説は非常にポイントを抑えている。ノンフィクション作家・松浦晋也氏がツイッターで実況した。
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松浦晋也 @ShinyaMatsuura

後藤 「コントロールできているかが問題です、水漬けにするというのは普通のやり方ではない」、岩見「いちかばちかですか?」 後藤「水蒸気爆発の可能性があるが、やってしまうということか」 後藤「判断は難しい、ただ溶融しているところに水を入れるというのは、究極の選択」

2011-03-12 20:52:17
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

後藤「冷やさないと床が抜けて、溶融物が落ちて水蒸気爆発が起きる。溶融物が少なければ、保つだろうが。非常事態なんですよ、これは」

2011-03-12 20:53:19
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

岩見「海水を入れるというのは」、後藤「他に冷やすものがないんでしょう。運んでいるのは海水組み上げ用ポンプでしょう」

2011-03-12 20:54:25
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

枝野長官会見要旨を読み上げている。後藤「今の状況は、原子力発電プラントの設計からは完全に逸脱している。コントロールできていない。冷却機能を失い、放置すると格納容器が破壊する可能性がある」

2011-03-12 20:59:42
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

すみません、ネット不調でしばらくストリームが途切れました。

2011-03-12 21:00:05
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

質問「どうやって海水を入れるのか」 後藤「どこかの配管から入れるしなないが、簡単ではないでしょう」 質問「誰が入れるのか、線量は半端ではないはず」 後藤「あらゆる方法を使うでしょうね、すべての配管を試すはず。設計の状況を超えているんだから」

2011-03-12 21:02:16
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

質問「海水注入以外の方法はあるんですか」 後藤「最後の究極の方法だと思いますけどねえ…」

2011-03-12 21:03:22
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

質問「溶融すると核反応が起きるんじゃないのか」 後藤「溶融物が集まると再臨界を起きる可能性がある、それを避けるにはホウ酸水を注入する」

2011-03-12 21:04:31
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

質問「炉内の放射性物質の量は?」 後藤「わからない、私は格納容器という容器の専門家であり、専門外」 質問「本来なら海水を入れるシビアアクシデント用配管を作るべきだったと考えるか」 後藤「普通は設計をなるべく変えないようにする」

2011-03-12 21:06:15
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

後藤 圧力を抜く弁だって、閉じ込めをする格納容器から圧力抜くのだから、究極の選択。自らも関わった、格納容器の圧力破壊試験の話。研究所はそこまでやっているが、それが実地に反映しているかどうか…

2011-03-12 21:08:05
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

後藤「最後に」と圧力と温度のグラフ。温度が上がると壊れる圧力が下がってくる。フランジなど部位別に数本のグラフ。「これで、ここが壊れるから、とか判断しているんです。以上です」

2011-03-12 21:09:54
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中さんという元技術者が出てくる。こちらは圧力容器設計の経験者1970年代日本原発草創期に仕事をしていた。 田中「今回の地震で、原発が気になっていた。原発の自動停止をしましたというのは、『安全圏に入った』ことじゃいんです。制御棒を入れて核反応を止めたというだけ」

2011-03-12 21:11:50
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「その時は現場は修羅場なんです。自動機構もあるけれど、地震の場合往々にして自動機構がうまくいかないことがある、でもマスコミは自動停止というところで満足してしまう傾向がある」

2011-03-12 21:12:48
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「気になったのは、NHK で決して現場に明るいとは思えない人が話している。話の頭に必ず『念のため』という。NHKはパニックを起こさない配慮が多すぎる」

2011-03-12 21:15:20
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「NHKは核心に触れていない。格納容器が設計圧力4気圧が8気圧になっている。ぼくらリアクターベッセルの設計者からすると、8気圧というのはとんでもない異常事態」

2011-03-12 21:17:10
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「だって、格納容器は通常は1気圧かそれ以下の負圧で運用するものだから。いったい圧力を上げた水蒸気はどこからきたのか、誰も質問しない。可能性は2つしかない」

2011-03-12 21:18:40
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「1)タービンに蒸気を導く主蒸気配管が破断なりリークなりした。これはLOCA(冷却材喪失)という。燃料棒が水から顔を出す非常に怖い事故となる。 2)水を入れるラインから水が入っていかない、こっちの可能性が高いと思う。こうなると残留熱除去ができない」

2011-03-12 21:22:12
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「水の運転圧力は70.3気圧、設計圧力はこれの1.25倍。地震が来た時70気圧で276℃ぐらい。そこに制御棒が差し込まれて止まると核分裂生成物が崩壊して崩壊熱が発生。それが276℃のところに熱が加わっていく。だからを入れて冷やす」

2011-03-12 21:24:40
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「熱除去用の水が入らないと、崩壊熱で温度が上がり、圧力が上がる。すると壊れる」

2011-03-12 21:26:42
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「我々は、1.25倍になると壊れると考える。そこで配管を壊さないためにどうするかというと、1.25倍になる前に噴出して圧力を逃がす弁を入れる、逃し安全弁という。これが吹いたから、格納容器に蒸気が充満した」

2011-03-12 21:28:32
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「そこ(逃し安全弁が働いたかどうか)が問題なんです。スリーマイルではそれが起きた。蒸気が圧力容器の循環系から格納容器内に噴射したということは、圧力容器内の水が減るということ。燃料棒が顔を出す」

2011-03-12 21:31:24
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「原発最悪の事故は配管破断、すると格納容器を圧力がかかるので、それを避けるためにサプレッションチャンバーの水で水蒸気を冷やす。にも関わらず格納容器が8気圧にまでなったということは、サプレッションチャンバーの水が沸騰しちゃっている可能性がある」

2011-03-12 21:34:38
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「自分にはデータがないからこうだと言えない(事故のシナリオを特定できない)。逃し安全弁が開で固着したのかもしれない。でも大切なのは、なぜ格納容器の圧力が上がったのかということ。2号機も同じことが起きているんじゃないかとは思う」

2011-03-12 21:38:14
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

田中「国も電力会社も(技術的に)根本的に何が起きているかをメディアにいうべき」 これで田中氏発言は終わり。

2011-03-12 21:39:36
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

質疑応答に入った。多分ここから、資料室主導になって無内容になると予想。意味があると判断したことだけまとめます。…疲れた。 今、訴訟の話なんかどうでもよいだろうになあ。

2011-03-12 21:43:08