- Acedia_TDOTL
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では、早速……。最初は、フィクルさんの話をしましょうか。彼女こそ、きっと今まさにみなさんが待ち焦がれているドール……ですよね
2017-05-19 23:33:35フィクルさんは、英単語がそのまま名前になっています。わたしと同じようなパターンですね。 フィクルさんは移り気で優柔不断なところがある方ですが、fickleという英語の形容詞は“〈人・気分・愛情などが〉気まぐれの,変わりやすい”という意味です。(『ジーニアス英和大辞典』より)
2017-05-19 23:38:58フィクルさんは蝶をモチーフにしたドレスを着ています。ということで、butterflyを辞書で引いてみましょう……。日英で、「蝶」の持つイメージが異なることがわかります。日本語で「蝶のような」と言うと、「優雅で綺麗な」という雰囲気ですが、英語では「忙しい、落ち着きのない」感じです
2017-05-19 23:46:44まさに行ったり来たりのフィクルさんらしいイメージ……ですね。ちなみにジーニアスでは2番目の意味が“快楽主義者,移り気な人,浮気女”となっています。少し言い過ぎではないでしょうか……
2017-05-19 23:51:54ただ、オックスフォード現代英英辞典には「移り気な人」の意味は出ていません(例文にはShe's like a butterfly.という文があります)し、ロングマン現代英英辞典では「移り気な人」は4番目の意味として出ているので、現代英語としてはあまり使わないのかもしれません
2017-05-19 23:55:46ここで英文法の話になりますが、中学校でも習う"A … as + 原級 + as B"という「AはBと同じくらい……だ」という言い回しは、「AはBのように……だ」という使い方もできます。この構文を使ってfickleとbutterflyを使った短文を作ってみましょう
2017-05-20 09:32:29フィクルさんを表すのにぴったりな(?)英文ですね。さて、今回の話はとりあえずここで終わります。次もフィクルさんの話の続きをするかもしれません。では。
2017-05-20 09:34:10そういえば、Googleで「fickle 英和」と検索したら、こんな風に出てきました。フィクルさん…… pic.twitter.com/7JVwpsoSES
2017-05-20 09:39:05さて、フィクルさんの話の続きでもしましょうか。少し長い尾話になるかもしれません……脱線気味になるかもしれませんが、お許しくださいね。今日のお話〈テイル〉は、燕の尾話〈スワロウテイル〉から始まります
2017-05-24 18:08:53フィクルさん、もちものが「スワロウテイルタクト」、そしてヒメモードにも「スワロウテイル」の名が冠されています。英語表記するならば "swallowtail"、「燕の尾」です。燕の尾のように尻尾が長くなっているものを指す単語ですが、これはアゲハチョウ科の昆虫を指す言葉でもあります
2017-05-24 18:16:44また、リーダーズ英和辞典の "swallowtail"の項にはキアゲハの事だと書いてあります。英語版ウィキペディアのキアゲハのページに、「単にスワロウテイルの名でも知られている」とあるので、やはり単に "swallowtail"といったときには、キアゲハのことを指すようです。
2017-05-24 18:22:33英語版ウィキペディアのキアゲハのページです →Papilio machaon - Wikipedia en.m.wikipedia.org/wiki/Papilio_m…
2017-05-24 18:25:02キアゲハは学名をPapilio machaonと言います。パピリオ・マカオン……と読むのだと思います。ラテン語の発音には明るくないので正しいのかわかりませんが……。とはいえここで重要なのは前半の、属名を表す "Papilio"の部分です! パピリオ、聞き覚えがありますよね?
2017-05-24 18:31:52そう、フィクルさんのコーデ名です! パピリオコーデ。特にパピリオフリルハイヒールは素早さが20上がり、テンションUPのスキル値が80あるようなので、サニーさんに履かせてあげると強そうですね。とまあ、名前から見ても、フィクルさんは全身アゲハチョウなんです
2017-05-24 18:38:33パピリオという学名はラテン語で「蝶」を意味するようです。みなさん、蝶を表す言葉で似たような単語をお聞きしたことがありませんか? 犬の品種の名前にもなっていますが、「パピヨン」も蝶を指す言葉ですね。こちらはフランス語で、"papillon"です。つづりも似ていますね
2017-05-24 18:45:22これは、フランス語がロマンス語に属する言語であることに起因していると思われます。ロマンス語というのは、俗ラテン語を起源とする言語の総称です。フランス語版ウィクショナリーのpapillonのページを見ると、やはりラテン語が語源だと書いてありました
2017-05-24 18:54:14フランスのお隣さんの中では、イタリア語はフランス語と同じロマンス語に属します。しかしドイツや(海峡を挟んでお隣の)イギリスは違います。独語、英語はゲルマン語派です。英語で蝶は "butterfly"ですが、ドイツ語では "Schmetterling"です。一見共通点がなさそうです
2017-05-24 19:03:29語源を見てみましょう。Butterflyは「butter(バター)」と「fly(飛ぶ虫)」の組み合わせで出来ている単語です。ルイス・キャロルが『鏡の国のアリス』で「バタツキチョウ〈Bread-and-Butterfly〉」という言葉遊びに使っていましたね
2017-05-24 19:10:08なぜ蝶が「バター」と「飛ぶ虫」の組み合わせで表されるのかは諸説あるようですが、魔女が蝶に変身してバターを舐めに来るという迷信があったようです。実はドイツ語も似ていて、 "Schmetter"は乳製品のクリームを指すそうです。残りの"-ling"は男性名詞を作る語尾……だと思います
2017-05-24 19:20:02と、蝶のように話題が飛んで、ラテン語とフランス語の近さや英語とドイツ語の近さを見てみましたが、フィクルさんの話に戻りましょうか。フィクルさんの肩書きは「妖精」ですね。妖精といえばイギリスです! フィクルさんのような蝶の翅を持つ妖精のイメージは、『花の妖精』の影響が強いようです
2017-05-24 19:36:39『花の妖精』とは、イギリスの挿絵画家・児童文学者であるシシリー・メアリー・バーカーの手による妖精詩画集です。シシリー・バーカーの名は知らずとも、彼女の描いた妖精たちを目にしたことはあるのではないかと思います。『花の妖精』シリーズは1923年から出版されています
2017-05-24 19:42:23シシリー・メアリー・バーカー - Wikipedia ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7…
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