【ﾃﾞﾚﾏｽSSまとめ】Star of Cinderella Record

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藍子「はい、今度の演劇の練習をちょっと。奈緒ちゃんは来月のライブの練習ですか？」 奈緒「そうそう！ 新曲がなかなか手強くって。でも加蓮や凛に遅れちゃいられないからな」 藍子「トライアドの新曲、カッコいいですもんね。前回よりもアップテンポで確かに踊るのが大変そう…」

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奈緒「でも、またトライアドとして歌えるんだ。その為にも頑張らないと、いけない、し――」 藍子「？ どうかしましたか？」 奈緒「――いや、なんでもない。とにかく私は、トライアドとしてまた活動できるのが嬉しいし、加蓮や凛とステージ立てるってことが、とっても楽しみなんだ！」

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藍子「わかります。私も久しぶりにポジパで集まった時、同じ気持ちでした。新しいユニットのお仕事もいいですけど、元のユニットでのお仕事も、同じくらい楽しいですからね」 奈緒「藍子もか…。うん、そっか、そうだよな。よし、お互い頑張ろうな！」 藍子「はいっ！」

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藍子「それと、奈緒ちゃん」 奈緒「ん、なんだ？」 藍子「あまり無理は、しないでくださいね」 奈緒「………あぁ、気をつけるよ！」 奈緒「――って事があって」

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未央「あーちゃんってそういうところ、感覚が鋭いよね」 奈緒「そうなんだよな。言われてその日は切り上げたけど、あのまま続けてたら、倒れてたかもしれないな…」 加蓮「藍子のそれ、無茶する誰かさんがいつもそばにいるせいじゃない？」 未央「…誰かって」 奈緒「誰だ？」 加蓮「あんたらね」

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未央は藍子と同じ香水を欲しがる。「だって、これ付けたらいつでも君と一緒にいる気分になれそうじゃん？」「実際に一緒にいれば良くない？ていうか君の匂いが消えそうだから付けて欲しくない」「あ、はい…」 shindanmaker.com/687098

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あーちゃんって何か香水ってつけてる？未央が問うと、はい、お気に入りのが一つありますよ。藍子は笑って、奏さんにオススメされたモノなんです、とそれを取り出す。へぇ、私も同じのを買っちゃおうかな。そうすれば、あーちゃんをいつでも近くに感じてられるし！未央がそう言うと、藍子の表情が曇った

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あれ、なんか不味いこと言っちゃったかな。困惑する未央に、藍子は答える。未央ちゃんは、そのままが一番です。私の好きな未央ちゃんは、飾らないいつもの未央ちゃんですから。そ、そっか、なんか、ごめんね？申し訳なく謝る未央に、藍子は続ける。じゃあ、ここに座ってください、と自分の隣を指さして

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いつもの未央ちゃんを、感じさせてください。それが罰ですっ。若干不機嫌になってしまった彼女をどうにかするには、言う通りにするしかないらしいと、未央は観念して藍子の隣に腰掛ける。すると、藍子は未央の肩に寄り掛かる。

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私は、いつもの未央ちゃんが好きなんです。こうして隣にいてくれるだけで、私は幸せです。それに、こうした方が私を近くに感じられるでしょう？藍子の優しい言葉に、そうだね、こっちの方がいいかな。それにあーちゃん、あったかいし。それは未央ちゃんも同じですよ。二人で顔を見合わせて、笑いあった

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「藍子ちゃん藍子ちゃん！こないだシキちゃんとシッソーしてたら、公園で真っ白な猫ちゃん見つけたんだー！これ写真！」 「わぁっ、きれいですね・・・フレデリカさんこの猫の隣で一緒に寝っ転がってるのは」 「シキちゃん」 「何やってるんですか」

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「ボクもこの前、星を観に夜闇を彷徨っていたら、猫に懐かれたな。漆黒の体躯の相棒とはその夜限りとはいえ、心地よい関係だったよ。コイツがそうだ」 「飛鳥ちゃんも？」 「すごーい！まっくろくろすけだ！」

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「ちなみに名前もつけた」 「名前？」 「闇夜の追跡者《ナイトチェイサー》だ」 「闇夜の追跡者《ナイトチェイサー》」 「強そうだねー」

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これはこないだの三毛猫さん。これは昨日の柴犬さん。これは、あぁライブの打ち上げの・・・いろんな写真を撮ってきたなぁ。見返しながら、これはあの時加奈ちゃんと肇ちゃんに見せて、これはフレちゃんと飛鳥ちゃんと見て・・・と、これまでの事を思い出していく。

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私の感じた幸せが、誰かの幸せに繋がってくれれば嬉しいから、私は私の撮った写真を誰かに見せる。それが私の思う、幸せのおすそ分け。

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でもいつの間にか、誰にも見せない写真が増えていることに気づきました。それは大切な『あの人』の写真。何かに喜んで笑っていたり、困った顔をしていたり。いろんな表情のあの人の写真は、誰にもおすそ分けしないまま、積もり積もって、いっぱいになっていました。

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それらは私の中だけに秘めておく「とっておき」のようなもの。あの人を切り取った日常のワンシーンは、私だけのものにしておきたいから。 これが、独占欲・・・なのかな？

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お出かけしましょう。部屋に籠ってばかりのアタシの手を取って外に連れ出して、そう誘ってきたのは響子ちゃんの方だったっけ。仕事以外で外出したのはいつ以来だったかな、なんて空を見上げると、雲ひとつない青空が広がっていた。キレイだ、と言うと響子ちゃんもつられて見上げて、わぁっと声を上げる

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きっと、沙紀さんを歓迎してるんですよ。振り向いた響子ちゃんは、満面の笑みを浮かべて言う。どこかでお昼にしましょう、お弁当作ってきましたから！そうっすね、じゃあ空が一面に見渡せる場所がいいかな。

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つられて笑いながら答えると、あっちの公園なら丘の方から見渡せるかな、ついてきてください！と、手を引っ張り引っ張り駆けていく。転ばないように響子ちゃんの手を握って、アタシは楽しそうな彼女に続いてく。

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―――あぁ、今日はきっと、素敵な一日になるだろう。 二人で過ごす休日は、まだ始まったばかりだ。