謎に包まれたブロガーAndyが書いた300ドル本「The Jerx」の内容ツイート
- NewsMagicMore
- 9397
- 7
- 0
- 0
The Jerxばかり読んでたら頭がおかしくなりそうなので、普通の手品の本が読みたいので、積んでた他の本を開きましたが結構一癖二癖ある本ばかりです。
2017-02-11 02:58:48The Jerx “DREAM WEAVERS” 【現象】 たとえば団体旅行など、夜は同じ建物の違う部屋に寝泊まりすることになる異性と、その夜に見る夢の中で会い、翌朝会ったときにそれを確認する。
2017-02-24 03:37:39よく、フィクションでの変な夢の演出で、起きてから、夢の中で持ち物などに起こった変化が、起きてからもそのまま残ってる、と言うのがありますけれど、ああいう感じ。
2017-02-24 03:40:36The Jerx “THIRD-WAVE EQUIVOQUE” ”THE USE YOU GAMBIT” ”NARROW YOUR EYES” “THE MAGICIAN’S ROLE AS MORAL ARBITER” 新手のエキボック論とその実践例。
2017-03-26 11:13:27“THIRD-WAVE EQUIVOQUE”、第三の波、というぐらいだから第一と第二の波があって、第一の波、つまり一番古典的なものは例えば四つから一つ選ぶときに、「好きなのを二つ指さしてください」→「これは除けます」→「ではもう一つ指さして下さい」→「これを使います」的なもの。
2017-03-26 11:20:46観客から見て同じ事をして、違う結果をもたらすのは良くないとして、出てくるのが第二の波。「二つとってもらえますか?それは除けます。残ったうちの一つを私にください。これも除けましょう。」みたいなの。これも観客から見て、違う動作が同じ結果をもたらして良くないとしています。
2017-03-26 11:24:38で、出てくるのが第三の波で、言葉の豊かさ(richeness of language)を使う、無意味な言葉ではなく、意味がいくつもある言葉を使うとありますが、equivoqueの本義がそもそも「幾つかの意味に解釈できる言葉、曖昧な表現」ということなので原点に回帰したとも言えます。
2017-03-26 11:30:54この”THIRD ~”で紹介されている具体例は、友人に見せてもらったアイディアだそうですが「紙コップのに釘入れてロシアンルーレットするあれ」の最後の二者択一で使うもので、英語で読むと非常に面白い。ただ、言語の特徴をフルに使っていて、ちょっと日本語に翻訳しにくい感じではあります。
2017-03-26 11:41:15そしてこの第三の波エキボックの具体例が奇術としては二つ続き、”THE USE YOU GAMBIT”が、「ホイのブックテスト」を例にとって説明し直す、第一・第二・第三のエキボックの違い。
2017-03-26 11:54:34で、ここでの第三のエキボックの例が、こちらはわりと汎用的に使える言い回しで、中にuseとyouが入っているから、これが”THE USE YOU GAMBIT”。ギャンビットってチェスの序盤戦術の一つですが、定跡一般に意味が広くなっていて「USE-YOU定跡」みたいな意味合い。
2017-03-26 11:58:45こちらは先の例とは逆に、日本語の場合、主語を言う必要がないので、英語よりも、より有効なように思いますし、実のところ、僕もホイのブックテストでは、長くやっているうちに言い回しが同じようなところに落ち着いております。
2017-03-26 11:59:59The Jerxに話を戻して、続く“Narrow Your Eyes”は、「折角ホイのブックテストの話をしたから、ついでに他の部分もどうやってるかちゃんと書くわ」みたいな章。通例、ブックテストってマインドリーディング/読心術として演じられるものですが、
2017-03-26 12:24:27「それだったら本使う必要なくね?」となりがちで、そこから「本の中身を全部覚えるパフォーマンス」にする人もいます。でもここで、著者Andy氏の使っている見せ方は、そのいずれとも異なりかなり秀逸で、ああこれは確かに本を使う意味があると膝を打ちました。これは取り入れてみたくなります。
2017-03-26 12:24:29“THE MAGICIAN’S ROLE AS MORAL ARBITER”も、第三波エキボックの例で、想像のトランプ一組から一枚を選ぶのですが、The Jerx本そのものを観客に読んでもらうことで進める奇術仕立て。題はシェイクスピアのテンペストからの引用ですが、意図的に無意味。
2017-03-26 12:31:59最終的にカードを当てる原理に違いはありますが、現象面ではオリバー・ミーチのDrawn Inに非常に似てます。というと、知ってる人はどういう感じかわかるかも知れません。
2017-03-26 12:33:13The Jerx、その次が”AND THEN THERE WERE NONE”。丁度TVでやっててタイムリーですね「そして誰もいなくなった」。折角なので今日のうちにここまでは読みたい。Andy氏も「よくわからん場所に見知らぬ男女が集められて一人ずつ殺されてく」のが好きらしいです。
2017-03-26 12:48:02The Jerx "And then there were none"(そして誰もいなくなった) 【現象】あまり親しくないのに呼ばれた結婚式パーティーで、そんな人ばかり固められたテーブルのように、見知らぬ人ばかりの集まりで、お札を使った手品を見せようと各人から一ドル札を借りると、
2017-03-26 15:38:01そのいずれもに何かよくわからない線画が落書きされており、何だこれ?と調べて札を並べると、不吉な図象が浮かび上がる。しかもよく見ると各札に小さな字で"Tonight. All but one will die. Choose who lives."と書かれている。
2017-03-26 15:41:40よくこんなこと考えるなあ、と感心しますけれど、これもし万が一、日本で実演あるいは翻訳するならば、「こんや、12じ、だれかがしぬ」とするのが正しいローカライズであるように思いました。
2017-03-26 15:43:49「見せたいマジックがあるんだけど、今晩きみの部屋に行っても良いかな?」じゃねえんだよ。(おっと、彼女ナイトガウンだけじゃないか。それもお尻がぎりぎり隠れる超短いやつ。ぼくが来るのを忘れてたんだな)じゃねえんだよ。
2017-04-06 10:43:27