オポオッポ県とヴォルタニヤ県の闘いの記録～オポオッポの歌～

まっくろくろいの @makkurokuroino

男「ここは…俺は家で寝てたはずじゃ…」 女「気づいた？ここはあなたが住んでいた場所とは異なる世界」 男「異世界…？」 女「お願い、私達を助けて！力を貸して！」 男「！」 女「豊かな水源を抱える隣の県のヤツらから水を奪ってその水で大いなるうどんを 男「ここ香川県ですよね？」

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@R_u_0725 @usphyni @zinori 残念ながらこの話の男が香川県だと勘違いしてるだけで実際は異世界の枯渇したオポオッポ県に飛んでます。隣接するヴォルタニヤ県は水の豊かな大地で、オポオッポ県民はうどんと呼ばれる飲料が大好きです。

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@makkurokuroino @R_u_0725 @usphyni @zinori オポオッポ県民は心優しき民族でした。伝説でも語られています。ヴォルタニヤもまたオポオッポとは友好関係にありました。あの日までは。

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@makkurokuroino @R_u_0725 @usphyni @zinori 誰がオポオッポ県民を、ヴォルタニヤ県民を攻められるでしょう？私は土でできたドラゴンが原因だと思います。枯渇した大地に残る僅かな水を搾取し、うどんなくしてオポオッポ県民を生きられなくしたあの生物。

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@makkurokuroino @R_u_0725 @usphyni @zinori 巻き込み失礼しております。でも皆さんが真に声をあげて争う相手はドラゴンであるべきなのです。さあオポオッポの歌をうたい、ヴォルタニヤの武器を持ちましょう。異世界を救うために。

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@makkurokuroino @666MARCHAL @R_u_0725 @usphyni @zinori これはヴォルタニヤの剣！水をまといてツグメナスも突き刺す！あー。オポオッポ麗しきその名前ムルムルヤー。

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@makkurokuroino @R_u_0725 @usphyni @zinori あ～、我らが大地、オポオッポー。天に喘ぎてムルムルヤー。砂を噛んではムルムルヤー。あー。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori オポオッポとヴォルタニヤが別れ、主な争いはややヴォルタニヤ領地に食い込んでいた運河でした。ここを前線として数多くの戦いがありました。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 旅の者、ツォレフの話をしましょう。ツォレフはかつて世界を災厄に巻き込んだ、魔王と呼ばれる存在を封印した者の末裔でした。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori ツォレフはもはや伝説は遠い昔として、オポオッポの山奥で静かに暮らしており、自らが勇者の末裔であることも語りはしませんでした。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori オポオッポの県長デスノディアクラッポッポタッポは古い書物を読みとき、勇者の末裔の存在を知りました。そして考えたのです。勇者を我が味方にと。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 運命は数奇なもの。同じ時にヴォルタニヤ県でもその将軍ティアントスタが勇者の末裔の存在を知りました。こうして二県は勇者の獲得に動きます。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 土でできたドラゴンが現れた日、海を行く船がありました。船はただの客船。災厄にも近いあのドラゴンに蹂躙され、船員は皆散り散りに逃げました。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 船の残骸にしがみつきやがて幸運にもオポオッポ側の運河の岸に流れ着いた少女がいました。少女はさらに幸運でした。オポオッポの長に拾われたのです。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori いえ、幸運とは不幸中の幸い。父と母と姉と別れた少女は、その上さらに両県の争いの渦中に巻き込まれてしまうのですから。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 少女ルーヤはそんな未来のことなど露知らず、県の建物で宛がわれた部屋のふかふかの寝床で眠りにつくのでした。勇者がドラゴンを倒す夢など見ながら。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori ルーヤは立派に育っていきます。彼女は特に魔法の才がありました。助けてくれたオポオッポへの恩返しにと、彼女は県の魔法使いになりました。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori ルーヤを待っていたのはヴォルタニヤとの戦争でした。生存の為の交渉が破談して以来、ヴォルタニヤとは幾度となく血を流す戦いが起こっていました。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 若く優秀なルーヤは前線に何度も立ちました。彼女はその都度強烈な戦禍と共に生還し、ヴォルタニヤでは『死神』の異名が与えられました。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 死神だけで戦争は終わりません。ルーヤはある日、県の長から勇者の話を聞くのです。それは幼き頃に母から聞いた昔話より遥かに現実的なものでした。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 綺麗な花が咲く小高い丘の上の立派な家。そのバルコニーで少年はまた父の望遠鏡を勝手に使っていました。とてもとても遠くまで見える素敵な望遠鏡。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 丘の先は見渡す限りの海。船がいないかと少年は望遠鏡を覗いていました。貴族になることが定めの出自。それでも少年は海の冒険を夢見ていました。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori ですがその日、少年は遥か沖を行く船だけではなく恐ろしいものも見ました。ドラゴンが現れ、夢を、人を沢山乗せていたはずの船に襲いかかったのです。

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@makkurokuroino @ExTomotti @fuwafuwanokuma @R_u_0725 @usphyni @zinori 船は消えました。ドラゴンは消えません。ティアントスタ少年は呆然と、望遠鏡の中で大きくなっていくドラゴンを見ていました。