リシュリューの38cm砲弾て当初は徹甲弾しか配備されてなかったのね。43年に米国製徹甲弾、更に45年に英国製榴弾が供給されるようになったという事で国際色があるです
2017-08-24 20:41:36リシュリューのオリジナル徹甲弾ってだいぶ妙ですね。頭部には染色剤入り(リシュリュー黄 ジャン・バール橙)。弾種が徹甲弾しかないので軽装甲も重装甲もコレで撃たないといけないから、信管は命中時の減速度に応じて遅延が変わる。そして弾底部には化学剤充填スペースが!(実際に使用はされず) pic.twitter.com/eH7eVwKwMB
2017-08-24 20:58:28弾底の化学剤充填スペースは実際使われなかったものの場所だけ残されていて、これがダカール沖海戦での腔発事故の原因となったようです。アフリカ沖の高温で装薬の燃焼が激しくなり腔圧が上がり過ぎたのと、化学剤充填蓋①の強度不足が原因と。たまに言われるけれど、装薬の間違いではないようです pic.twitter.com/zWFGi8Rt2s
2017-08-24 21:11:27興味深いことに化学剤充填蓋なしの状態では、弾底の栓自体は4200kg/cm^2もの腔圧に耐えられるように出来ていたようです。しかし蓋のほうは2800kg/cm^2で割れてしまう。栓が耐えられるのだから問題なさそうですが……実際には割れた蓋の破片が栓に殺到し破壊してしまったと②
2017-08-24 21:16:42ガス圧自体には耐えられても、それで吹き飛ばされてくる破片はガスより遥かに破壊力を持っているという訳ですわね。一見蓋があったほうが更に頑丈そうだけど、実際には蓋こそが腔発の原因というのが皮肉めいて
2017-08-24 21:19:31装薬取り違え云々の話があるのは、ダカールで38cm用の装薬が手に入らずダンケルクの33cm用の装薬を積み込んだ事に基づいているのかも知れません。ただ事故の際に用いられていたのはあくまで本来の装薬。むしろダンケルク用の装薬のほうが安全だったようです
2017-08-24 21:26:01なお43年から用いられた米国製徹甲弾では、造りも米国風になり化学剤充填蓋もなくなります。もちろん腔発問題もなし。能力的に変わったのかは分かりませんが、重さは同等だし大差は無さそうな? pic.twitter.com/hMYOzKm6Am
2017-08-24 21:33:18しかし戦艦主砲にも化学剤の使用が考慮されるのって、いかにも戦間期の空気らしさがある気がします。各国砲兵の化学戦準備やら、さらには化学爆弾での対艦攻撃さえ検討されてたりとか思うと、戦間期の人が考えてた「次の戦争」は化学戦争になる可能性が大いにあったのだなあって
2017-08-24 21:40:24リシュリューちゃんの砲弾について「化学剤?! 良くない!」と反応するのはちょっと待って。その点を突っつくと、たぶんどの国も無傷ではいられないので
2017-08-24 22:42:31リシュリューちゃんって副砲もかなり面白いすね。そもそもフランスで152mm口径ってのが珍しくて。フランスは陸でも155mmの国だし、軽巡でもそれまで155mm。戦艦副砲には138.6mmとか使ってたところ、何故か唐突にインチめいた152mmに先祖帰り。何があったんでしょ
2017-08-25 21:50:23そしてリシュリューちゃんの副砲は砲塔自体も軽巡のとは違って、両用砲として作られてるんですね。当初の予定では最大仰角90度、全角度の自由角装填で発射速度10発/分と、なんとも立派な対空砲です。ほとんどウースターのそれに近い。ただ実際にはそこまで上手く行かなかったようですが……
2017-08-25 21:57:39実際にはラマーが弱くて45度以上(ソースにより75度以上)では装填が不可能になるとかで、最大仰角は75度まで引き下げられちゃいますが、それでも戦艦副砲としては異例の大仰角。上から見た写真では大仰角を取る為の広い砲眼孔がよく見えますね pic.twitter.com/h9JkY9FNGw
2017-08-25 21:59:58あとは揚弾まわりもうまくなかったようで、発射速度も予定の10発/分は達成できず、5~6.5発/分程度に。ただ戦後に改良が加えられたようで、8.6ないし10発/分が達成できたとも。この改良に合わせて最大仰角も85度に引き上げられたので、この時点でようやく完成に至ったとも言えるかも
2017-08-25 22:04:40@FHSWman Navalweaponで見る限り、155のままで良いじゃんという(性能実質的に同じていうかマシなぐらい)高仰角化で色々変えるにしても155を152にしなくちゃイケナイ理由ってあるのかしらね・・・
2017-08-25 22:06:42@sudo_simoigusa 並べて見ても、あえて変えた理由が謎ですよね。軽巡の方からしても。薬嚢から薬莢に変わってるみたいですが、それにしたって口径変えて弾頭の互換性を捨てる理由にはならないでしょうし
2017-08-25 22:46:10リシュリューちゃんの副砲の面白さは測距儀にも表れてます。よくある砲塔測距儀と違って妙に主張の激しいのが頭に載ってますが、なんと砲塔とは独立して少し左右に首を振れるようになっているのです。たぶん高速な空中目標に対してリードを取る為かなんかだと思いますが、ここまで凝った砲塔は珍しい pic.twitter.com/JoDNsIhvuN
2017-08-25 22:10:41実際の対空能力は発射速度問題に加えて、砲の旋回仰俯が遅くてイマイチだったとも言いますが。しかし旋回12度/秒はこのクラスの砲としては(ウースターとか除けば)最速クラスで、やっぱり対空能力重点で速めになってる。というか、なんと日本の89式12.7cmとか英5.25インチより速いです
2017-08-25 22:25:09そんなわけでリシュリューちゃんの副砲、たぶん6インチ戦艦副砲級としては史上最も対空能力を重視した砲だと思うのですね。当初の予定(ないし戦後の改良後)ならウースターのそれに近いくらいバリバリ撃ちまくれる筈だったわけで。対空能力なら日本の15.5cmどころじゃない
2017-08-25 22:34:21というわけで艦これのリシュリューちゃんの副砲に対空+6くらいください。そんで戦後改修仕様の改では+9くらいに…… #無理では
2017-08-25 22:40:09@sudo_simoigusa 信管調定はわからないですね……。対艦と対空で揚弾筒が分かれてるみたいですし、あるいはそのへんで何とかするのかも。装填直前調定だったらそこ分ける必要もあんまりないでしょうし
2017-08-25 23:18:45