『なないろリンカネーション』リリース3周年記念Tweet・”加賀見家の成り立ち”その2

原作のかずきふみさんによる、ななリン制作裏話まとめ。後日分。 その1→https://togetter.com/li/1154130
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かずきふみ @ka_fumifumi

自分の呟きを読み返してみて若干説明不足な気がしたので、突然ですが夜の部と言うことで明日の本題の前に補足をいれさせていただきます。結局妖怪は生きてるの? 死んでるの? について。

2017-09-24 20:02:17
かずきふみ @ka_fumifumi

伊予はるりるかは死後に変生したとお話ししましたが、じゃあ死んでるのかといえばそういうわけではなく、生きてはいます。しかし肉体的な死を一度は迎えているので完全な生者とも言えず、中間に位置するような非常に不確かな存在です。

2017-09-24 20:04:58
かずきふみ @ka_fumifumi

ちょっとわかりにくいかもですが、肉体を魂が上回った結果、魂が肉体を覆う形になり、通常の栄養素ではなく霊子という霊的な力によって魂と肉体を維持できるようになっています。ただ維持できるだけで肉体的に生きてはいないので、伊予やるりるか、加賀見の鬼たちは成長できません。

2017-09-24 20:09:48
かずきふみ @ka_fumifumi

でも肉体は確かにあるので、食事をとって消化することができるんですね。消化した食事は基本的には霊子に変換されますが、消化しきれなかったものは排泄物として出てきます。死者の霊は肉体を持たないので、食物を受け付けません。

2017-09-24 20:11:51
かずきふみ @ka_fumifumi

霊子の補給方法は様々で、伊予は100%食事でまかなえ、加賀見の鬼たちは主の血や精液で補えます。るりるかも食事で多少は補給できますが、大部分を人々の信仰に頼っています。例外はありますが、もし魂の体が傷ついたり欠損しても霊子が供給されている限りは復元し、肉体も朽ちません。

2017-09-24 20:14:36
かずきふみ @ka_fumifumi

つまりある意味では妖異すべてが不死の特性を持っているわけで、肉体と魂が混ざり合った体を持ち、なおかつ生の血液まで流れているベルベットは、実は制限と弱点だらけの妖異です。そのかわり彼女は(条件が揃えば)肉体的に成長できるという唯一の特性を持っています。

2017-09-24 20:16:31
かずきふみ @ka_fumifumi

最後に伊予について。子供であれば霊視がなくとも見ることができると説明しましたが、座敷わらしの存在が周知となると面倒なことになる……というのは建前で、効果的にいたずらをしかけるために基本的に子供の前でも姿を消しています。そのため霊視を持たない真の親族は伊予の存在を知りませんでした。

2017-09-24 20:21:16
かずきふみ @ka_fumifumi

さらに存在を薄めて弱い霊視から逃れることもできますが、ななリン時点で霊視を取り戻したばかりの真には通用したものの、葵にはバッチリ見えていました。つまりあけいろ時点の成長した真の目を騙すことはできません。伊予様はお説教から逃れる術を失いました。救いはありません。

2017-09-24 20:22:45
かずきふみ @ka_fumifumi

以上で補足を終えます。なげぇ。明日にすると本題に入る前に終わっちゃいそうだったので今日お話しすることにしました。

2017-09-24 20:23:57
かずきふみ @ka_fumifumi

設定を話すの楽しいんだけど、黒歴史ノートを晒しているようで恥ずかしくもある。

2017-09-24 20:27:47
かずきふみ @ka_fumifumi

そろそろ昨日の続きを始めます。全然まとめてないのでどれくらいになるかわかりませんが、今日で最後まで話しちゃおうと思います。

2017-09-25 19:27:55
かずきふみ @ka_fumifumi

加賀見というのは京の都を出てから名乗った名前なので、元々は別の名前があるわけですが、実は決めていません。ただ「葉子と深い関わりのある陰陽師に連なる者」という設定だけはありまして、昨日「ある意味ルーツ」と言ったのはそういうわけなんですね。

2017-09-25 19:31:48
かずきふみ @ka_fumifumi

加賀見家の初代が登場するのが、ななリンから約200~250年前です。江戸時代の後期ですね。この頃には伊予は座敷わらしに、(関わりはないですが)るりるかも地主神になっています。ベルベットは葉子曰く「産業革命が落ち着いた頃」なので、生まれるのはもう少しあとですね。

2017-09-25 19:35:48
かずきふみ @ka_fumifumi

陰陽師の仕事はななリンでの「お役目」と似たようなものですが、当時は妖怪とかが割と身近な時代だったので、今のお役目よりも少々危険だったりもしたかもしれません。陰陽師は相棒として鬼を従えますが、動物ベースの鬼のみで人ベースの鬼を使役するのは禁忌・外法とされていました。

2017-09-25 19:43:42
かずきふみ @ka_fumifumi

初代も元々は動物の鬼を従えていました。伊予が初代と知り合ったのもこの頃ですね。生家の座敷牢から脱走したあとに初代に保護されました。このあたりはVita版で少し触れているので未プレイの方は是非。(ダイマ

2017-09-25 19:46:16
かずきふみ @ka_fumifumi

その後、愛する妻が亡くなったことで初代は少しおかしくなってしまいます。そこで葉子が「あんたの一族は昔、人を鬼にして使役していたよ」と教えたんですね。初代は外法として隠匿された秘術を用いて、妻を鬼として蘇らせます。その結果、一族から縁を切られ京から追放されることになりました。

2017-09-25 19:51:51
かずきふみ @ka_fumifumi

なんで葉子がそんなことを教えたのかは、人じゃない葉子は価値観がまるで違うため「蘇らせる方法があるのになんで使わないの?」と純粋に疑問だったからですね。ただ初代を気に入っていた葉子はこの件で少し反省し、二百年ほどで随分と丸くなりました。

2017-09-25 19:54:37
かずきふみ @ka_fumifumi

初代は鬼となった妻と子供たちを連れて、ななリンの舞台となる土地に流れ着きました。そこで加賀見と名乗って陰陽師としての「お役目」を始めました。初代に恩義を感じている伊予もついていき、代々の当主の家に住み着いています。

2017-09-25 19:56:27
かずきふみ @ka_fumifumi

こうしてなんやかんやあって、真の代までお役目と鬼が受け継がれてることになったわけです。なんやかんやの部分は作中で軽く触れてはいますが、あまりしっかりとは決めていません。今たつき監督がけもフレから外れたと知り動揺しているので少々お待ちください。

2017-09-25 20:02:08
かずきふみ @ka_fumifumi

最初の鬼は、初代の奥さんの霊に初代の奥さんの遺体と初代の血液を喰わせる(魂に肉体を内包させる)ことで産み出しています。他の鬼は、母胎となる鬼の魂と肉を分け、主となる者の血液や精液を喰わせることで生み出します。血や精液を捧げるのは主従の紐付けの意味もありますが(続く

2017-09-25 20:09:19
かずきふみ @ka_fumifumi

二人目からは母胎となる鬼から魂と肉を分け与える形になるため欠けた肉を主の肉で補う、という意味もあります。鬼が主の思い描いた姿になるのは、その欠損部分を補うという要素が強く影響しています。魂は無理に補わなくても自然に回復します。

2017-09-25 20:11:43
かずきふみ @ka_fumifumi

つまり加賀見の鬼はどれだけ代を重ねても核は初代の妻なんですね。鬼は主の死と共に息絶えますが、鬼は次の世代に受け継がれます。妻を永遠にしようとした初代の狂気的な執念が見え隠れしますね。ある意味加賀見のお役目は初代の呪いかもしれません。

2017-09-25 20:14:34
かずきふみ @ka_fumifumi

成り立ちと言いつつも初代から真の代まですっ飛ばしましたが、設定として存在する部分はこれでだいたいお話できたと思います。二日間に渡りありがとうございました。なにか疑問点や他に聞きたいことなどあれば、リプライいただければお答えできる……かもしれません。

2017-09-25 20:19:50
かずきふみ @ka_fumifumi

そのあたりのことは本当に考えてないです。大体何歳くらいで代替わりして……とかその程度です。 twitter.com/tyatyamarunia/…

2017-09-25 20:51:28
にあ @tyatyamarunia

@ka_fumifumi 初代と真の間の加賀見家のお話とかは構想ありますか?

2017-09-25 20:41:25
かずきふみ @ka_fumifumi

というかけもフレの件がショックすぎてなに話そうとしていたか忘れました。

2017-09-25 20:20:09