ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル ＃２
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「それにその足じゃ無理だ」ディスカバリーが言った。「マナウスは遠いぞ。俺達はお前に便宜を図らない」「然りだ」「お前が自分でマナウスに行く……。その足じゃ無理だ」「自分で修理します。ガレージを貸していただければ」「ここはネオサイタマではない。重工業のカンパニーでもない。薬学だ」22
2017-10-12 23:37:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
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「這ってでも行きます……！」「頑固者め」「そんな、寄ってたかってイジメる事ねえよ！」戸口からK2が顔をのぞかせた。「K2！盗み聞きか！くだらん真似を」「助けてやれよ！そいつと道中話したけど、いい奴だぜ。俺、保証する」「ガキに何の与信があるんだ、バカめ」ディスカバリーが言った。23
2017-10-12 23:44:56
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「ガキ呼ばわりを……」「K2！防衛行動の報告が済んどらんぞ」社長がピシャリと言った。K2は頭を掻いた。「麻薬組織だ。ホラ、これ」K2は無造作に切断手首を懐から取り出し、放った。コワイ！「エル・キケンの奴らだよな、このタトゥー！」「奴らめ……！」サワタリの目に怒りの熱が灯った。24
2017-10-12 23:48:38
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
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「戦闘地点はギングロ・ヴィルの付近だ」ディスカバリーが確認した。K2は補足した。「K3が偵察したけどよ、採掘連中、やられッちまってた。俺らのテリトリーを横断してそっちに行って、アレコレやってやがったんだ。だからサクッと殺ッたぜ！」「最適行動だ。よくやった」サワタリは頷いた。 25
2017-10-12 23:55:55
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「看過できるか？大将」ディスカバリーが尋ねた。サワタリ社長は頷きも否定もしなかった。「粛々とやるだけだ。警戒レベルを高める必要はある」「まあ、キツいお灸を据えてやった事になる。懲りるならそれでよし、まだイキって来るなら……」「そういう事だ」そして社長はコトブキを見た。 26
2017-10-12 23:58:07
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「我が社は隠密カンパニーだ。この基地の所在も外に知られてはおらん。我らのテリトリー内の鉱床から不純エメツを採取し、それを原料とする薬物を精製し、信頼のおける取引相手とビジネスを行なっている。それが我々のサヴァイヴァルだ。……近年、不純エメツを狙う不届者が目立ち始めた」 27
2017-10-13 00:01:17
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「大変なのですね」「我々はこの地を、長き闘争と信頼関係の結果として獲得した。この地を簒奪者に譲るわけにはいかん。外敵から守り続けねばならん……！」K2は無言で耳をほじっていた。ディスカバリーがコトブキに言った。「つまり、お前を助ける義理も余裕も無い。わかるか」「わかります」28
2017-10-13 00:07:05
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「なんかわかんねえけど、こいつをジャングルに放り出すのかよ。賢いぶりやがって。ケチだぜ」K2が社長とディスカバリーを睨んだ。「サイテーだな！」「まぜっ返すな！」ディスカバリーは怒った。「いいか、次の物資調達は翌週だ。マナウスとここをそう何度も行き来できるか！」「え？それって」29
2017-10-13 00:12:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
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「お遣いなどまっぴらだが、モニカ＝サンは俺より優しい」ディスカバリーはK2に言った。そしてコトブキを見た。「修理に必要な部品をリストアップしておけ。物資調達のついでで買って来てやらんこともない。もちろん実費は頂く」「直で連れてってやれよ！」「その足では無理だ」「十分です！」30
2017-10-13 00:21:25
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「タダ飯は食わさんぞ」サワタリ社長が言った。コトブキは頷いた。「勿論です」「代価は労働だ。貴様、フォートの為に何が出来る？」「ううん、機械修理は得意です。ハンマーと釘も上手です。木材でテレビ台も作ります」「よかろう」「アコーデオン演奏も！」K2が身を乗り出した。「マジ！？」31
2017-10-13 00:30:06