「龍の刺青と、特別製の刀は伊達じゃないってことだ、それで…」 天龍は鈴谷を指差す。 「大丈夫なのか?そいつ…」 「あっ…」 「あらあら〜」 「鈴谷さーん!!」
2017-10-31 14:30:47「さて、改めておはよう、諸君」 なんだかんだで朝礼が遅れてしまったが、任務に支障はないだろう。 「二人は昨日と同じ任務を頼む、鈴谷の奴は午後には目がさめるだろう。」 「ああ、了解した!」 「りょうか〜い」 天龍と龍田の淀んだ目に、輝きが戻っていた。あえて何か聞くつもりはない。
2017-10-31 14:37:10「では二人とも、任務に取り掛かってくれ。」 そうして二人を送り出した。 「そういえばしおいさんはどうしたのです?」 「天龍が受け止めたあと二度寝した。」 あのいたずらおてんば娘は寝たらなかなか起きないので放置することにしよう。
2017-10-31 14:39:40─── 私は、あの二人が少し怖い。 龍田さんの怖さはわかっていたけれど天龍さんは笑わなかった。それが余計に怖さを増していた。 深い泥沼のような眼をしていたのも怖かった。 でも私はレディとして、隊長として、頑張らなくちゃいけない! ちゃんとしなさい!暁!そうやって奮い立たせていた。
2017-10-31 14:42:33「おはよう!二人とも!」 「おはよう、暁」 「おはよう〜暁ちゃん〜」 なんだろう、二人の雰囲気が違う。もしかしたら気のせいかも、でも天龍さんも龍田さんの目に輝きが戻ってる。
2017-10-31 14:44:08─── 「失礼します。不知火、遠征から戻りました。」 「ああ、ご苦労さん、休んでいいぞ。」 「その前に一つよろしいですか」 「ん?なんだ、珍しい」 彼女は不知火、舞鶴からの移籍艦だ。
2017-10-31 14:47:33「新規着任した艦についてですが」 「…舞鶴の天龍のことか」 「ええ、そうです。」 「まあ今日の午後には会えるだろう。談話室にいるはずだ。」 「…わかりました、失礼します。」 俺は二人の関係を知らないが、何かあるのだろう。そんなことを思いながら、コーヒーを飲んだ。 「あまっ」
2017-10-31 14:51:21