【FGO×ZZ】イラストレーション締め切り◯◯ザ◯ 1002話 〜ハロウィン・ストライク!〜

あのゆう名なアレとFGOのコラボレーイシヨーン2 ニンジャスレイヤー公式 @njslyr ダイハードテイルズ出版局 @dhtls HP http://ninjaheads.hatenablog.jp/
0
Φ @ahiruchan_phi

◇もくひるすぎヒーロータイム◇

2017-11-16 13:13:41
Φ @ahiruchan_phi

俺の名前はリッカ・フジマル。ハロウィーンが終わったと思ったら、もうそこかしこで食傷気味のクリスマスソングが流れ始めてやがる。気の早い話だ。まったく、英雄って奴らは生き急ぐからいけない。スローライフ。これが等身大の人間様である俺の人生哲学だ。

2017-11-16 13:14:38
Φ @ahiruchan_phi

だから俺は素材周回などしない。1日に俺に何個リンゴを食わせる気だ?栄養バランスを考えろ。スローライフ。やりたいときにやる。素材が万年枯渇状態だが構いやしない。この間ナーサリーライムにものすごい形相で睨まれたが知ったことか。誰にも俺のスローライフは止められない。

2017-11-16 13:18:12
Φ @ahiruchan_phi

それに、だ。「ねえマーくーん」間延びした女の声。そう、俺はこの狭い部屋に一人じゃない。俺のスローライフ理念に共感する同志がいる。「姫、欲しいものがあるんだけどー」「アマゾネスで買えばいいさ、カードでな」「わーいマーくん太っ腹ー」刑部姫。相変わらず炬燵に骨まで埋めたような女だ。

2017-11-16 13:21:47
Φ @ahiruchan_phi

「ねえマーくーん」「何だいオッキー」俺はベッドの上で丸まって布団を頭から被りながら応える。「絵、描かないの?」「……ああ」彼女はきっと、部屋の隅に置かれた画材を見て言っているに違いない。「プリスレ本描くの手伝ってよ」「俺の人生はもう、色を無くしちまったのさ」

2017-11-16 13:25:32
Φ @ahiruchan_phi

そう……俺はかつて絵を描いていた。だが挫折を味わい、その道を諦めた。今の俺は人類の未来を願うだけの惨めな詩人……ポエット。「色を失った、ねえー」もぞもぞと人の動く音。唐突に俺の被っている布団に重みが加わった。「ほんとに?」布越しに感じる仄かな体温。ヤバイ。

2017-11-16 13:28:30
Φ @ahiruchan_phi

「本当に描きたくない?」布団の横の隙間から、柔らかな手が滑り込んできた。「本当に?」「いや、それは……」手と手が触れ合う。俺のスローライフがヤバイ。「ねえ、姫のお願い、聞いてくれないの……?」「……そんなことはない!」我慢ならない!俺は上体を起こし、そばにいる姫の身体を直接……!

2017-11-16 13:31:19
Φ @ahiruchan_phi

「ビルビルビルーッ!」「うわぁぁぁ!」だが、そこにいたのは姫ではなかった!背中から羽根めいて無数の触手の束を生やし、口元には鋭利な牙を持つ、悍ましい怪物!「言ッタナ!ナラバ描クノダ!描ケーッ!」「アアアアーッ!」「マークン、貴様ノ絵パワーヲヨコセーッ!」「アアアアーッ!」

2017-11-16 13:32:55
Φ @ahiruchan_phi

俺の手に触れていた姫の手はいつの間にかヌルヌルしたゼリー状の触腕に変化し、俺の腕に巻きついて拘束している!血行が!「貴様ハ!コノ部屋デ!永遠ニ私ノタメニ!絵ヲ描キ続ケルノダーッ!」「アアアアーッ!」「逃ガサンゾーッ!」「アアアアーッ!嫌だーッ!」その時だった!

2017-11-16 13:35:56
Φ @ahiruchan_phi

ベッドがガタガタと揺れた。そしてベッドの下から妖怪めいた人影がぬるりと這い出した!「絵を描くと約束したのではなかったのですか」「エッ」「約束を破るのか!それはこのヨヒメンが許さぬ!カネデムシヤキニシマス!」「アアアアーッ!!」「正直!」「アアアアーッ!!」だがそのとき!

2017-11-16 13:38:23
Φ @ahiruchan_phi

「宅配!」KRAAASH!マイルームドアを粉砕してアマゾネスCEOがエントリーしてきた!CEOは鉄球を振り回して叫ぶ!「ハンコを寄越すのだ!潰れて死ね!」「アアアアーッ!」「イノベーション!」「アアアアーッ!」まさに四面楚歌だ。俺の心に絶望が広がる……そして走馬灯めいて過去の記憶が蘇った。

2017-11-16 13:41:26
Φ @ahiruchan_phi

俺だって昔は、何にも囚われず絵を描いていた……他人の評価、世間の流行、そういったものに縛られず、ただ自由に……。純粋に、絵を描くことを楽しんでいたんだ。マシュもそういう俺を好きでいてくれて……だが今ではもう……。三人の怪物が俺に迫る。もはや為すすべは無いのだ……。

2017-11-16 13:44:38
Φ @ahiruchan_phi

だが諦めるにはまだ早かった!CA-BOOM!部屋の隅に置かれたアマゾネスの商品梱包ダンボールが爆発し、飛散したプチプチが怪物の視界を遮った!「アァァッ!」「ナンダ!」「ダミット!」続けて商品のアーラシュ型クッションが爆発し、その中から何者かが飛び出してきた!その者とは!

2017-11-16 13:47:55
Φ @ahiruchan_phi

それは長くはためく触手を持ち、ギラギラと輝く宝石の眼が恐ろしい奇怪な存在だった!「イラストレーション締め切りゲイザー、参上!」「バカナー!」「シャァー!!」「アグリー!」怪物三人は跳びのき、俺は解放された。「アンタ一体」「この世には自然科学や魔術で解明できないことがたくさんある」

2017-11-16 13:50:27
Φ @ahiruchan_phi

「そしてそんな奴らを殲滅するのがこの私だ」ゲイザーは自身にカボチャを装着した。「ニガシマセン」「リッカハ私ノ傀儡トスルノダ!」「エビデンス!」「喰らえ!かぼちゃ熱視線!」ゲイザーの眼がビームを放った!「「「ギャァァァァーッ!!」」」怪物は光の粒子になって消え、静寂が戻った……。

2017-11-16 13:53:17
Φ @ahiruchan_phi

「あいつらは一体」「恐らくお前がフォロワー女体化産卵など妙なものを蔓延させたために霊基とかが狂ったのだろう。再召喚されれば正常に戻る。それより忘れていることがあるだろう」そうだ。俺は思い出した。「ハロウィンの素材交換期限がもうすぐだ」「そうだ。あれだけ集めたグミとかを大切にしろ」

2017-11-16 13:55:47
Φ @ahiruchan_phi

「それはそうとしてイラストを描くのだ!」「アアアアーッ!?」ゲイザーは俺の前に紙とペンや魔術タブレットや粘土板を並べた。「ハロウィンイベにタマモキャットがいただろう!それを描くのだ!」「アアアアーッ!!」「締め切りは今日中だぞ!」「アアアアーッ!!」カルデアの聖夜は遠い……。FIN

2017-11-16 13:58:19
Φ @ahiruchan_phi

イラストレーション締め切りゲイザー第1002話 〜ゲイザVSメカゲイザ〜 おしまい

2017-11-16 14:00:34
Φ @ahiruchan_phi

みんな交換期限を忘れちゃダメだよ!ゲイザーとの約束だ! pic.twitter.com/oRAMSBT321

2017-11-16 14:04:20
拡大