和歌ドラフト　魔境の八人卓編　2017/11/29

おぼろ@封印さん @oboro_seal

#和歌ドラフト 突発で始まった和歌ドラフト11月下旬の部。不肖わたくしめも（ファーストゲームで無様な姿をさらしながらも）参加してきました。今回はその第二ラウンドの様子をお届けします。

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togetter.com/li/884076 和歌ドラフトのルールについてはこちらを参照のこと。 さて、今回私は"八人卓"ということを考慮に入れてパック構築を行った。 即ち、"ひたすら自分の好きなものを入れる"。自分のパックは自分には回ってこないのでやりたい放題というわけだ。

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で、用意したパックがこちら。 【五音】 サーナイト オランピア アラクニド 【七音】 蒼き雷霆（"アームドブルー"） 砂の惑星 うたかたの愛 霊烏路 空（れいうじ うつほ） 五音句を使わせる気が全くないセレクション。こまけぇことはいいんだよ！どうせ俺はこのパックにお世話にはならねぇんだよ！

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そんな感じでほくそ笑みながら、予め決めた席順に従ってドラフトスタート。最初に回ってきたパックは… 【五音】 狂い咲き ケルゲレン どどめいろ 【七音】 シオカラトンボ 鋼のボディ 最上義光 妹離れ

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一貫したテーマがあるわけではないようだが、個々のカードパワーは悪くない。しかし[シオカラトンボ][妹離れ]あたりは初手で取るにはリスクが高いと判断、後続につなげやすい[狂い咲き]をピック。植物系カード、女性系カードの2カテゴリーに対応しているのが有難い。

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続いて二巡目。 【五音】 パンチラで 美少女に 【七音】 ラッキースケベ 往復ビンタ スケベしようや さらに蹴られる 清々しいまでの《ラッキースケベ/Lucky Hentai》統一！「綺麗な和歌なんざ完成させねぇ」という熱い意志を感じる！

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だが私は狼狽えない。ここは冷静にファーストピックの[狂い咲き]とのシナジーが高いカードを見極める。 [さらに蹴られる]、これだ。このとき私の脳内では《格ゲーの醍醐味/Hyper-Conbo Finish》の青写真が浮かび上がっていた。[狂い咲き]のような連続技を受け、[さらに蹴られる]。よし、ピックだ。

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しかし、そんな私の平常心は三巡目で大きく揺さぶられることになる。 【五音】 ゲイボルグ ほとばしる 【七音】 エクスカリバー 新刊出ます ふとんに潜る 単品で見れば特に問題のなさそうなカード群。しかしその組み合わせによって二振りの武器がヤバい方向に進化しようとしている…！

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落ち着け、まずは深呼吸だ。何もこのパックからカードを二枚ピックするわけではない。[ほとばしる][エクスカリバー]や[ふとんに潜る][ゲイボルグ]等の《意味深/R-18》コンボは成立しないのだ。俺はシンプルに、ただ使いやすいカードをピックすればいい…！

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少し悩んだ末、ピックしたのは[エクスカリバー]。これでハイパーコンボの方向性は切り刻むタイプの乱舞攻撃ということになった。また、この武器は[ゲイボルグ]と違ってビームを出すこともできる。もしもハイパーコンボに失敗したとしても咄嗟の方向転換くらいはできるだろう。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

―しかし、ここに落とし穴があった。この二巡目、三巡目で"下家に流したカード"が、私の思い描くハイパーコンボを軽く凌駕する破壊力をはらんでいたことを私は見逃してしまったのだ。その結果どうなったかは後述する。…というか見逃してなかったとしてもカットドラフトは出来なかったような気もする。

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なにせこの男、第一ラウンドで"五音句を一枚しかピック出来ず失格"という非常に恥ずかしい結果を出している。「ここで分かった風なカットドラフトを行った結果再び失格となってはあまりにも笑えない」、そんな懸念も確かにこのとき頭にはあった。まずは自分の一句を完成させねば舞台にも立てない。

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そろそろ二枚目の五音句を抑えておきたい…そこに回ってきた四巡目のパックがこちら。 【五音】 踊り出す 許せねぇ……！ 何故此処に！？ 【七音】 ドンサウザンド どこかで見たことのあるパワーワードたちが並ぶ。待って待ってこいつらが残るほどに他の三枚強かったの！？

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上家がとんでもねぇ一句を拵えている可能性に戦慄しつつ、ピックを吟味する。あらゆる物語の黒幕として君臨できる[ドンサウザンド]は魅力的だが、既に七音句の固有名詞として[エクスカリバー]をピックしており両者の共存は難しい。ここは五音句、かつ[狂い咲き]との相性も悪くない[踊り出す]だろう。

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[狂い咲き]、そして[踊り出す]。これはもう「始動技の突進がヒットしたら乱舞演出に入るハイパーコンボ」で確定だ。その乱舞を〆るのは勿論[エクスカリバー]。[そして蹴られる]が浮いてしまったが、"喰らう側"として描写することもまだ不可能ではない。全ては次のパック次第…

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【五音】 古事記にも 【七音】 元気ハツラツ そして輝く …このパックを見た瞬間、私は安堵した。[そして輝く][エクスカリバー]、これはもう間違いなく《宝具解放/Release, Noble Phantasm!》だ。乱舞の〆としてビームを撃つことを許されてしまったのだ。迷わずピック。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

此処までにピックした五枚を並べるとこうなる。 [狂い咲き] [さらに蹴られる] [踊り出す] [そして輝く] [エクスカリバー] やはり[さらに蹴られる]が浮いているが、このままでも"喰らう側"の一句としては悪くない。ハイパーコンボ自体は問題なく成立している。より良い七音句が来れば或いは…

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…六巡目、私は自分の目を疑った。 【五音】 【七音】 ハッピーセット 心が躍る [心が躍る]。この使い勝手のいいカードが、この深い巡目まで残ったというのか？しかも私には[踊り出す]がある。即ち[心が躍る][踊り出す]と並べて《頭韻法/Dance-Dance-Revolution》コンボを組むことができるのだ。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

このコンボを逃す理由などあるわけがない、即ピック。そして七巡目、ラストカードがこちら。 【五音】 ギンガマン 【七音】 最後に五音句が残るのは意外だったが、これは[ギンガマン]のカードパワーが高すぎるが故に敬遠されたためと思われる。一応貰っておくが、私も持て余すことになりそうだ。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

ピックした七枚はこうなる。 1：[狂い咲き] 2：[さらに蹴られる] 3：[エクスカリバー] 4：[踊り出す] 5：[そして輝く] 6：[心が躍る] 7：[ギンガマン] …ここで、少し離れた下家から「特殊勝利予告」が飛び出す。同時に、私は自らの見落としに気づいてしまった。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

私の目に留まったのは二巡目にピックした[さらに蹴られる]だ。私はこのカードを"何のパック"から抜いた？そして"次に回ってきたパック"は何だった？ …そう、《ラッキースケベ/Lucky Hentai》+《意味深/R-18》だ。この二つのパックから適切にカードを選べば、確実にヤバい一句ができてしまう。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

私は岐路に立たされた。当初の予定通りにハイパーコンボを決めに行くか、それとも《ラッキースケベ/Lucky Hentai》+《意味深/R-18》の土俵に上がって下家を迎え撃つか。 後者でも目はある。[さらに蹴られる][エクスカリバー]から放たれる《意味深/R-18》コンボの威力は不必要な程に高い。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

しかし、「特殊勝利予告」をしたプレイヤーから追い打ちとなる発言が飛び出す。 「まさかラスト二巡で揃うとは思わなかった」 ラスト二巡、それは言わば"あまり"のカードが来る巡目。つまり、彼のプレイヤーは半ば天運に導かれる形で特殊勝利に辿り着いたと、そう宣告してきたのだ。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

カードゲームアニメで《理詰め/Logical》が《強運/Luck》に敗北するのはもはや黄金律と言って良いだろう。ましてや同じ土俵で戦うとなれば尚更だ。何より…仮に負けるとしても、自分の直感を信じた上で負けたい。ハイパーコンボをパなして確反をもらったほうが悔いは残らない。

おぼろ@封印さん @oboro_seal

そう自分に言い聞かせながら、私は[さらに蹴られる][エクスカリバー]の《意味深/R-18》コンボを思考の外へ追いやった。そして完成させた一句がこれだ。 狂い咲き　心が躍る　踊り出す そして輝く　エクスカリバー 見るがいい、ウキウキでハイパーコンボを決めるアーサー王の姿を！