稲川淳二のつぶやき怪談　2017年12月23日投稿分

稲川淳二 @Junji_Inagawa

二、三日前から。だから、 「ああ、そうだ、今日は家にいないんだ」 と、わかった。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そうするうちに、 「あれ、今のは何だったんだろう。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

夢だったのかな。 それとも、何か、いつもおばあちゃんに言われるのが、耳に残ってて聞こえたのかな」 ぐらいに思って。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そのまんまトイレへ行って部屋に戻った。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

布団に潜り込んで。 もうちょっと寝ようと思ってる。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

と、突如、ジリジリジリン----電話が鳴った----。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そんな時間にあんまり電話って、来ないよね---。 夜中の電話も嫌だけど、明け方ですよ。 まだ日が出る前なのに。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

電話、鳴ったんで、 うわっと、一瞬、驚いた。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

うちの母親が、電話に出ると、 おばあちゃんが危篤という電話だった。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

その時、 「あぁ、やっぱりそういうもんなのかな」 って、私、思いましたね----。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

予知夢というか、虫の知らせですよねえ。 で、すぐにおばあちゃんの家へ行ったわけですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

少ない身内が全員そろうと、 待っていたように、おばあちゃん、亡くなった。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

その時なんですが、 おばあちゃんがよく言ってたこと、思い出した。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

人が亡くなると、その家の北側、 昔の日本の家というのは、 だいたい北側っていうのは台所が多かったんですが。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

人が亡くなると、北側の扉、 要するに台所、 その台所の扉が、鳴るって言ってたんですよ----。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ガタガタ、ガタガタ、 って。 戸が鳴ったりするんだと言ってた。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私はそれ聞いてて、 「ああ、鳴るもんなんだ」 としか思ってなかったんですが---。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

おばあちゃん、亡くなった時、ほんとに、 ガタガタ、ガタガタ、ガタガタ、ガタガタ、ガタガタッ って----結構大きい音でもって、ほんとに鳴ったんですよね-----。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

で、私も、うちの兄弟も、従兄弟も話は聞いてましたから、 「ああ、ほんとに鳴るんだあ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

おばあちゃんの言ったのはほんとだったんだなあ」 とね、思ったもんでしたよ----。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

でね、もう一つ、気がついたのはねえ----。 おばあちゃんが言ってたことで。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

人が亡くなると、 生けた花や、何かがポキッと折れる って言う。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そうしたら、おばあちゃんが死んだ家で、 花、折れてましたよ---。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

まだ新しい花が。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

何のことはない、 それ、おばあちゃんがおばさんの家へ遊びに行って、 その時自分で生けた花だったそうなんですがねえ----。