映画『エイリアン２』には今の日本社会に必要な全てが詰まっている

アロハ天狗 @Aloha_Tengu

映画『エイリアン２』には今の日本社会に必要な全てが詰まっている。 pic.twitter.com/w2J5W4krKz

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日本社会に必要なものとはメカと宇宙邪悪生物と爆発ですおわり（タイトル回収） はじめまして。アロハ天狗と申します。映画『エイリアン２』が好きで好きで仕方ないのでエイリアン２の話をします。

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史上最高の映画とはなんだろうか。芸術性や革新性、影響力、受賞結果、興行収入、知名度、様々な評価尺度がある。ただ、エンターテイメントの快楽の純度という点で評価するならば、『エイリアン２ 』がトップ争いに絡む作品なのは、おそらく間違いがない。

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とある界隈で定期的にダイ・ハードとかマトリックスとかをみんなでワイワイダベりながら観るという集まりがあり、それは良質なエンタメへの敬意と感動に満ちたとてもとても素晴らしいイベントなのだけれども、『初見だったけど面白かった』という感想の方々が多くて驚いた。

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わたしはマトリックスなんかもう遍く全人類が五回は観ている作品だと確信しきっていたので、いくら自分がド定番だと思い込んでいても、それはやっぱり『観てない人の方が多い』んだなあとつくづく確信し、今こうしてエイリアン２ を観てくれと伏して皆さまに乞うている。

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確かに３０年も昔の『古典的名作』なんぞを観る気が更々起きないという気持ちはよくわかる。ただ、エイリアン２ は古典的名作なんかではない。ただの、めちゃくちゃ面白いSFアクション映画に過ぎない。

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なぜエイリアン２ がそんなに面白いのか？その答えはシンプルで、邪悪なエイリアンがめちゃくちゃ出てきてメカがいっぱい出てきて人間もエイリアンも死にまくりメカは片っ端から爆発するからだ。それはつまり最高ということだ。 pic.twitter.com/f2FyzOS1wr

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この映画は普遍的な人類に向けた名作ではなく、普遍的な男子中学生に向けた商業作品だ。だからこそ、めちゃくちゃ面白い。

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更に言えば、例えば14歳の時にリアルタイム劇場で観ていればそりゃ最高の体験だったろうが（羨ましい）、わたしはそうではなく、大学生の時分にブルーレイで観たが、それでもあまりの面白さに卒倒した。それだけ作品のエンタメパワーがすごいのだ。

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しかしエイリアン２ は続編であり、長大なシリーズ作の一つでもある。更にかったるくなる気持ちも全く正当だ。４まで？プレデターって何？コヴェナント…？なんだか延々長くて話が終わらないし専門用語だらけでむずかしそう…

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だがわたし自身、エイリアンシリーズにはさほど愛着がなく、家に実物大のエイリアンとかバネでぴょんぴょん跳ねるフェイスハガーとかがあるタイプの人間ではない。『エイリアンシリーズ』についてどうだこうだとは言わない。俺は単種単独の作品として、エイリアン２ を観てくれと伏すのみだ。

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そして続編であることも大した問題ではない。いきなり観てもオーケーだ。わたしは長年の調査により、皆がターミネーター２を観ているがターミネーター1は大して皆観ていないという事実を突き止めた。だが御存知の通りターミネーター２は最高な筈だ。 pic.twitter.com/nDPda270bf

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そして驚くべきことにターミネーター２を撮ったジェームズキャメロンとかいう奴はなんとエイリアン２ の監督である。つまりエイリアン２ もいきなり観てもめちゃくちゃ面白いということが完璧に証明された形だ。（もちろんエイリアンも素晴らしいので観てからでも良い）

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初代エイリアンのあらすじである『密室民間宇宙船でたまたま拾った邪悪生物が大暴れギャース生存者一名』というプロット（完璧だ）は２の冒頭で自然と説明がある。

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そもそも今回は映画のジャンル自体が１のピュア・ホラーとは全く違うので、設定やキャストこそ共通しているにも関わらず、２から入っても支障がないのだ。エイリアン２ のジャンルは？ウィキペディアとかには戦争映画という記載がある。それは決して誤ってはいないが、やや一面的だ。

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エイリアン２ は『SFアクション』というザックリした枠組みの中でジャンルがコロコロ変わる映画で、戦争映画→ホラー→サスペンスと展開していくものの、最終的にはヒーロー映画に帰結する。完全燃焼して気持ち良く終わるのだ。 pic.twitter.com/UE421hA8iL

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（ここまでジャンルが違うので、１と２とどちらが最高傑作かという議論には余り意味が無いと思う。極上のスシと極上のタコスを比べるようなもので、おれは２を愛しているがそれはタコスが好きだというだけの話だ） pic.twitter.com/9R8CkBTQJf

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この映画の良いところはとにかく出し惜しみが一切無いところだ。ウワッこのメカカッコいいと思ったら大体超カッコよく活躍するか派手に爆発するし、ウワッ邪悪生物だと思ったらそいつはキッチリ大暴れする。 pic.twitter.com/oPlEMRx962

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後でカタルシスを解放するための意図的な『溜め』はあれど、予算や労力を惜しんだ出し惜しみやこけおどしは一切ない。超ヤバいグレートエイリアンのシルエットだけ最後に出てきて『次回では活躍するかも…？』なんてことはなく、キッチリ大暴れしてキッチリケリが付く。ケリが付くのだ！ pic.twitter.com/JnLOrqVNfk

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（わたしはサノスの悪口を言っているわけではなくインフィニティウォーの予告編は１５回くらい観た） pic.twitter.com/mJqC7vf2Lr

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メカがカッコいいと言えば、腰にグリップした補助アームで取り回す超大型未来マシンガンとか、超ゴツい未来兵員輸送車とかが特にめちゃくちゃカッコよく、ターミネーター２やアバターでもお馴染みの、無骨な未来メカ描かせたら天下一品のキャメロン力（ちから）が遺憾なく発揮されている。 pic.twitter.com/TLuv7ay2dc

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（ターミネーター２冒頭の未来戦争メカめちゃくちゃカッコいいよね)

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もちろん１９８６年の映画なので、映像には基本的にCGは使われていないが、そこで出てくるのは「CG使ってないのに色々工夫してて映像凄いよね」ではなくて「CGもなしにコレを・・・？そのう・・・コストとかの概念ありますか・・・？というか純粋にどうやって・・？」という戦慄だ。 pic.twitter.com/2tWl8QjIz3

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さて、わたしは上で、この映画は商業的アクション映画だと言ったが、それはストーリーが雑であることを意味しない。アクション映画好きには同意いただけると思うが、アクションに興奮をもたらすためにこそ、そこに至るまでの過程が大事で、それが下手なアクションはただのスタントショーに成り下がる。

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逆にいえばそこまでの過程が適切であれば、劇中で撃たれる銃弾がただ一発であってもガンアクション映画として十分成立するのだ。 その意味でエイリアン２ はどうか？これはもう、サイコーだ。