私的メモ1(キリスト教)

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山本芳久 @201yos1

今年最初にお勧めしたい本は、ライサ・マリタン『学校の天使』です。とても平易で優しい語り口で語られる詩情に溢れるトマス・アクィナスの評伝。『トマス・アクィナス 理性と神秘』では紙幅の関係で評伝的なことはさほど書けませんでしたが、トマス伝として出色の作品です。復刊を強く希望しています

2018-01-02 08:16:29
山本芳久 @201yos1

ある有名な神父さんは、キリスト教徒になる前の若き日に、イエスを神扱いするキリスト教はとんでもない教えだと痛感して徹底的に論駁する論文を準備しているうちに、逆にキリスト教の真理性を痛感するようになり、回心し神父にまでなったとのこと。キリスト論は実に興味深い実存的なテーマなのです。

2018-01-01 15:21:56
山本芳久 @201yos1

神学という学問が面白いのは、神について語ることによって、自ずと、人間についての新たな理解が浮かび上がってくる点にあります。動物学が動物について語ることによって、人間についての新たな知見が生まれてくるのと同様です。その意味で、神学というのはとても普遍的な意義を持った学問なのです。

2017-12-26 13:58:09
オッカム @oxomckoe

ポーコックを英語で読むしかない国民と、母語でも読める可能性のある国民では、長い目でみれば違いが出てくるのではないかな。聖書がラテン語だった中世には凄い学者はたくさんいたが、国語訳されて以降に、強力な思想家が出てきたのではないかと思われる。

2017-12-25 10:56:09
山本芳久 @201yos1

「キリストが千回ベツレヘムに生まれても、あなたの中に生まれなければ、永遠に無意味である」というシレジウスの言葉ほど、クリスマスの本質を端的に語り明かしているものはない。『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波新書)も、最後はキリストの「受肉の神秘」についての考察で締めくくりました

2017-12-24 10:16:57
山本芳久 @201yos1

キリスト教が誕生してから実に数百年間も、新約聖書が正典として確立することはなかった。キリスト教の原点に立ち戻るとは、「聖書のみ」に立ち戻ることではあり得ない。聖書という地図すらない荒野の中でささやきかけてくる何者かの声と働きに裸形で向かい合った使徒達の在り方に想いを馳せる事なのだ

2017-12-09 02:27:45
山本芳久 @201yos1

本日12月8日は聖母マリアの無原罪の御宿りの祝日です。マリアが、その存在の最初の瞬間から原罪の汚れに染まっていなかったというこの教えに関しては、古来、多くの議論がありました。スコラ学者の中でも、トマス・アクィナスは無原罪を否定し、スコトゥスはその可能性を認めるという違いがありました

2017-12-08 10:05:49
山本芳久 @201yos1

神論・人間論・キリスト論から成る『神学大全』は、日本語訳で45巻にもなる大著なので、全体像をつかむのは大変です。『トマス・アクィナス 理性と神秘』では、神論・人間論・キリスト論の全てから重要なテクストを選び出し再構成しながら論じることによって、トマスの思索の全貌を捉えやすくしました

2017-12-08 08:56:13
山本芳久 @201yos1

ウェブ上で無料で読めるリビング・バイブルは、噛み砕いた解釈が訳の中に強く組み込まれており、他の訳と並べて表示させるとなかなか強烈です。ヨハネ福音書の「初めに言葉があった」は、「まだこの世界に何もない時から、キリストは神と共におられました」という感じです。bit.ly/2mCnG2b

2017-11-18 11:41:00
山本芳久 @201yos1

聖書を初めて通読するための大きな助けになるサイトを紹介します。アダムとイブからキリストに至る主要人物を一望できる系図などもあり、とても便利です。 bit.ly/2iTVBy7 pic.twitter.com/48aSK9FViU

2017-11-14 17:30:33
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