木村幹教授による「サッカースタイルの違いで見る韓国歴代政権」
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文在寅政権は、組織的な動きは弱いけど、市民運動等で鍛えられた人々で構成されているので、大統領を含め、個々人の世論へのアピール力は強い。組織が崩されてからが勝負の南米サッカーである。
2018-01-12 18:10:08今回の慰安婦合意「新方針」も、本来なら自分たちに都合の悪い内容を含むものだったはずなのに、大統領自ら元慰安婦に謝ってみせたり、丹念なメディア対応を行ったりして、綺麗に取り繕ってしまった。ラインをくずされたのに、ボランチ自らボールを奪って、ドリブル突破してしまった感じである。
2018-01-12 18:17:01注釈。文在寅は顔が四角いので、一見堅く見えますが、喋りは庶民的なおっちゃんの雰囲気なのです。喋り方、大事です。
2018-01-12 18:50:41ボランチ=中盤の位置で攻守の両方をこなす選手。点取り屋のフォワード(FW)にパスを出したり視野の広さや先読みが求められる。
文在寅氏や側近は過去の運動から得た経験値が高く、押されても粘り腰で打開策がとれる強さがある。
改革に前のめりだった盧武鉉政権は、超攻撃布陣でめいいっぱいラインを上げて、大統領自らトップ下で、がしがしプレーした挙句、得点も多かったけど、失点も多かった。他方、文在寅政権はラインをもっと下げて、大統領は低めのボランチに位置し、危機になると卓越した身体能力で何とかする形である。
2018-01-12 18:29:07「盧武鉉政権は、超攻撃布陣でめいいっぱいラインを上げて、大統領自らトップ下で…」
→相手に対してどんどん前に布陣を敷き、攻めまくる。
盧武鉉氏の動きは積極的だったが、詰めが甘くて足をすくわれる場面も多かった。特にスキャンダルには弱く…。
なお、朴槿恵政権はお姫様サッカーだったので、大統領は「みんな、私のために得点するのよ!オホホホ」みたいな感じだった。もちろん、お姫様自ら泥に塗れてプレーしないのである。拙いプレーをした奴は、即時自由契約である。
2018-01-12 18:35:09なお、組織型のサッカーをしたのは李明博政権であった。大統領はベンチに構えて(因みに朴槿惠政権は大統領はVIP席)、ヘッドコーチの李相得と共に指揮を取った。元企業経営者らしくインセンティブを巧みに駆使し、政権末期までラインを維持した。
2018-01-12 19:12:23李明博氏は監督として韓国政治をまとめたと木村先生は解説する。ソウル市長時代にはバスレーンの整備や清渓川を復活して憩いの場に変えた実績を国政にも活かした。李相得氏は彼の実兄でやはり経済界出身。
朴槿恵氏のプレースタイルは……、別世界すぎる。。
序でに書いておけば、金大中政権は大統領がベッケンバウアーばりのリベロで、守備から攻撃まで自分で全部コントロールしていた。金泳三政権は、大統領は感覚で勝負するマラドーナ型の天才MFで、相手は翻弄されたけど、ディフェンスは弱かった。
2018-01-12 18:45:40なお、金泳三と金大中は共にタイプの異なるスーパースターだったので、ボールを持った金泳三が感覚頼みのドリブルで、どっしり構える金大中に切り込んでいく姿は、かつての韓国政治の華であった。
2018-01-12 18:59:02リベロ=イタリア語で「自由な人」。守備陣にいながら攻撃にも出る万能型プレイヤーで、ドイツの “皇帝” フランツ・ベッケンバウアーがその代表格。「軍事政権と戦った左派の闘士」とのイメージがある金大中氏だが、人を動かす政治力は抜群だった。
ライバルの金泳三氏は攻めに出る時の嗅覚に鋭く、相手を何人も抜き去ってゴールに迫るアルゼンチンの英雄マラドーナに例えている。
全斗煥政権は「明るい皆の兄貴格(信じ難いでしょうけど当時の政権関係者はこう述懐します)」の大統領がGKとしてチームを指揮した。朴正煕政権は、甞ての名選手でもある鬼監督が「愛の笞」と鉄拳制裁を振るいまくって、チームを統率した。なおこの時、ベンチに怒られ捲っていたMFが金鍾泌である。
2018-01-12 19:16:36「ベンチで怒られ捲っていたMFが金鍾泌」って、 星野監督の下にいた中村武志(中日)や佐藤義則コーチ(阪神)を思い出す。 twitter.com/kankimura/stat…
2018-01-12 23:21:17注釈。「朴正煕は性格が暗かったから皆に恐れられたけど、全斗煥は明るい性格で軍人に人気があった」というのは、両大統領に仕えた軍人の一人の述懐です。
2018-01-12 19:19:54MBCドラマ『第5共和国』で主役の全斗煥氏を演じたベテラン俳優の李徳華は、豪放磊落なキャラを得意とする役者さん。木村先生が得た証言通りのキャスティングだったのか!
朴正煕氏は、言ってみれば星野仙一監督。ベンチで金鍾泌氏を怒っていたのも、デキる奴と見込んだからこそ。
まとめると、韓国の政権は進歩派が個人技中心で、保守派の方が組織的。日本と違うのは進歩派が民主化運動以来の豊富な経験を持っていて、「寝技」も上手に打てる事。運動で苦労した彼らは、裏取引もできるし、情報操作もできる。「運動は結果を出さなければ意味がない」事をよくわかっている。
2018-01-12 19:25:09