Fリーグプレーオフ、大阪のゴールにおける戦術的行為の説明

5
佐藤 亮 Sato Toru @toru_sato22

フットサル、サッカーを競技でやっている人には是非見てもらいたいプレー⚽️ 練習では何回も見たけど、試合でこれだけきれいに決まったのは初めて👍 ブラジルでは小学生年代からこれぐらいの戦術練習をするとのこと! #シュライカー #フウガドール #Fリーグ #プレーオフ #フットサル #futsal pic.twitter.com/jmmXZP5Qip

2018-01-15 23:41:37
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

この場面は互いに全員が配置についてプレーしている場面なので、定位置ゲームと見ることができます。ポジショナルプレーや定位置攻撃ー守備と呼ばれます。 他にはカウンターを含むトランジション局面とセットプレー、パワープレーなどがあります #シュライカー大阪 #フウガドールすみだ #Fリーグ pic.twitter.com/R86dpds3cn

2018-01-18 11:24:22
拡大
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

このシーンは3つに分けて見ることができます。 それはどう始めて、どう組み立てて、どう終わるかです。 ここでの大阪のプレーの基準となっているのは、ピヴォとフィクソを繋いだ“軸”となる仮想のラインと考えることができるでしょう。

2018-01-18 11:29:09
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

①オープニング(1本目のパス、1つ目のアクション) アルトゥール選手とチアゴ選手のパス交換。これは2人のパス交換なのでワンツーでもあるのですが、突破を目指したワンツーではないため、サポートのワンツー(壁パス)などと呼ばれたりします。

2018-01-18 11:30:59
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

オープニングは俗にいうと「スイッチを入れる」や「動き出し」などと表現されてきました。ちーむでタイミングや意図を合わせるプレーと理解しても良いです。 次に組み立ての段階に入ります。 pic.twitter.com/5jCAY0XMME

2018-01-18 11:34:00
拡大
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

②ビルドアップ 主にシュートが可能なエリアへ、人とボールをより良い状態で運んで行くための、前進するためのいろんな工夫を個人や仲間との連携で行う段階です。 赤線は軸となる仮想ライン pic.twitter.com/9hQfYXzBbr

2018-01-18 11:38:15
拡大
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

オープニングで行なった、サポートの壁パスによってタイミングが共有できたことで、左サイドの小曽戸選手が動き出します。 これは○○というプレーですと言って済ますこともできるのですが、何がよかったのかも知る必要があります。 1つは前述のタイミング。 もう1つは走るコース。

2018-01-18 11:40:58
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

ボールを持っていない時の動きで重要なのは、相手のロジックと連携を攻めることです。小曽戸選手のコースどりは、前後の守備連携に迷いを生んでいます。 マークの距離をとった選手のロジックと役割はボールよりもゴールから遠い位置へ移動する相手を追って、自ら“抜かれる”ことを許せなかった。

2018-01-18 11:48:56
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

メッシを追ったコバチッチの頭の中もそんな感じだったのかもしれませんね。彼はマークを追いましたが、、、 当然、ボールを持っているアルトゥール選手の体の向きや攻撃の意図がゴール方向を向いていること、それによって相手を引きつけ、仲間がプレーするスペースを作っていることも重要な要素です。

2018-01-18 11:50:29
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

カンデラスの言葉を引用すると、自分が脅威となり、その脅威で仲間をさらに脅威にする。そしてその脅威を自分も利用する。 このようなプレーにもつながるわけです。

2018-01-18 11:52:41
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

で、この2人の関係の動きを、コリンチャンスやボランチ(ハンドル)、横パラレラなんていろんな表現がされるのが、一部で極めて評判が悪い(笑) フットサルのとっ散らかっている部分でもあり、表現が豊かな象徴です。メディアや個人の発信を統制することはできない中、いったいどうすれば良いのだ!

2018-01-18 11:56:31
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

個人的にはハンドルという表現は2人の存在、動きの軌道や連携やタイミングのダイナミズムが含まれた非常に優れた表現と思っています。片手を上げれば、反対の手は下(ゴール)へ向かうわけで。

2018-01-18 11:58:41
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

これを3人の関係、複数のボールを持っていない人たち動きとして連携されているのがすごいこと。 その基準は、、 ①ボールの動いている時に ②2人の選手が意図を持った移動をしていること。 ③1つはサポートのマーク外し、もう1つは突破のマーク外し だからインテンシティが高いプレーと言いえます。

2018-01-18 12:05:38
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

で、相手の配置を乱した後に、背中方向へ足裏を使って踏むようにパスするピサーダ。軸ラインのピヴォ当て。ピヴォのヴィニシウスはパスラインを開くためにポジションを調整してますね。外からも通りそうだったのか、それをフェイントにしたのか。小曽戸を追う稲葉はかかと側を通されるので反応は困難。 pic.twitter.com/WjQXXbGypI

2018-01-18 12:11:14
拡大
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

で、最後の2対2。クロスオーバーと呼ばれる2人が交差するプレー。ヴィニシウス選手のマークは仲間の後ろを通るスライド対応。他の選択肢は、守備のスイッチやファイトオーバー(ボールある程度無視でマークにくっつく!) pic.twitter.com/DV9moAwGzj

2018-01-18 12:15:28
拡大
拡大
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

で、なぜこの2対2が他の人たちに邪魔されずにスペースを得たのかというと、①アルトゥールが相手を引きつけていたため奥行きを圧縮できるプレスバックが間に合わない。②小曽戸選手がピサーダからの続きでフリーランニングでゴール前へ走っていたことで守備を分断していたため、幅を守れなかった。

2018-01-18 12:17:40
Masaaki Arihara/在原正明 @AriharaMasaaki

と言うことで、結論。小曽戸はBダッシュしていただけ。でも1タッチだけで得点へ貢献しているので、生産性は非常に高いプレーだった。 でも、外野にはわからない監督や選手たちのディテールはもっとたくさんあって、それが面白いはずなのでみんなプレーについても発信して下さいね。@toru_sato22 さん

2018-01-18 12:22:50

戦術的行為の説明1