…ねぇ聞いて?😉影菅で「雪」のお題振られたの3回目😉まぁでも影菅と雪がめっちゃ合うの分かる天才😉ってことで3回目書きま〜す😉✌🏻️ #peing #質問箱 peing.net/q/a3a65e7f-047…
2018-02-02 19:02:48影山と菅原さんはしんしんと降り積もる雪の中、一緒に下校してる。寒すぎてさっきから黙っていた菅原さんが突然「ッッ第一回〜!!雪だるま綺麗に作れるかな選手権しま〜す!!」って叫んで「えっ」「エントリーNo. 1世界の影山くん!意気込みをどうぞ!!」
2018-02-02 19:17:32「が、がんばります…!」菅原さんの突然始まる謎の大会はいつものことなので影山も慣れてきたのか普通に意気込みいうんかいって感じなんですけど、「お前…世界の影山には謙遜しねぇのな…さすがユース様…」「えっあっスンマセ」「てのは冗談だけど」
2018-02-02 19:21:43「じゃあ今から帰るまでにより綺麗でキュートな雪だるまを作れるか競うからな!こういう技術はバレーにも求められるからそこんとこ甘く見たらダメだから社会にも通じるから」「そうなんスか!」「嘘で〜す!」テンション高い菅原さんを見てよく分かんないけど影山もちょっと楽しい気分になってくる
2018-02-02 19:27:47「ハァ…寒すぎてなんか気紛れることしてないと凍りそう…」って菅原さんは笑う。「確かにそうっスね…」それから2人は帰りながら綺麗な雪を少しずつ集めてちっさな雪だるまを作っていく。葉っぱにメレンゲのようにのっかったふわふわの雪をそーっととったり、影山の漆黒の髪に積もった真っ白な雪も。
2018-02-02 19:33:59向かい合って背伸びをして影山の頭の雪を取っていると、「…菅原さんは髪の毛が雪みたいな色してますね」「何、白髪ってこと、失礼な」「や…そういう意味じゃなくて…!!」「綺麗な色してるなぁと思いました。」「なんだその感想文。」
2018-02-02 19:48:27「雪、取れました?」ハァ〜っと吐いた影山の熱い息が白く広がって、伸ばしていた手首に熱を感じる。その熱が体にも伝わったのかむず痒い気持ち。ふと、来年の冬はここに自分はいないんだと思う。影山はきっと違う誰かと寒い寒いと言いながら下校するんだろう。当たり前の事実に胸がキュッと痛んだ。
2018-02-02 19:56:27各々の雪だるまを作りながら歩いているとあっという間にいつも2人が別れる場所まで来ていた。「…じゃあここで審査会です!」「ッス」 菅原さんの作った雪だるまは丁寧に丸められて、拾った石ころや葉っぱで顔まで作ってあった。「ど〜だ?」「すげ〜ッス!」一方影山の雪だるまというと素手で
2018-02-02 20:04:03作ったもんだから少しずつ溶けていびつな形になっていた。綺麗な雪を…と言ったはずなのに、所々砂利も混じっているところが実に影山らしい。「影山くんの大胆さを感じる作品ですね、素晴らしいです。」「アザス!」
2018-02-02 20:10:18「キュートさは俺が勝ちだけど影山くんのダイナミックさには負けましたね、この勝負引き分けということで」せっかくだからって、2人で雪だるまを交換して持って帰ることになった。 影山は素手だと溶けてしまうからと自分の首に巻いていたマフラーを外して大切そうにに包んで持って帰った。
2018-02-02 20:46:55****** 『すいません、溶けてしまいました。』 次の日は気持ちの良い快晴で、影山から妖怪のようにドロドロに溶けてしまった雪だるまの画像が届く。携帯の向こうに子犬のようにシュンとしている影山が想像できて愛おしくなった。『俺も〜!💦😂わざわざ画像あんがとな!😉💗』
2018-02-02 20:54:57****** 「…っていう勝負を影山としたことがあって。」 「まって、スガちゃんそれって何年前の話?」 「んー3年前くらい?」 「…スガちゃん…」 俺の家の冷蔵庫をパタンと閉めて及川は何か言いたそうに一度俺の顔を見た後、「…もう帰るね。」と引きつった笑顔で呟いた。
2018-02-02 21:01:26及川の手は小さく震えている。「及川さ、人んちの冷蔵庫勝手に開けるのやめた方がいいぞ〜」「…ご、ごめん」「でもさ、影山らしくて笑えるだろ、その雪だるま。」 及川の手に冷たい手を重ねて冷凍庫を無理矢理開けさせる。「この土が混じってるところとかさ〜あいつの雑さそのまんま」
2018-02-02 21:07:09「笑える」と言った自分の声は全然笑っていない。及川は怯えた目でこちらを見ている、上手く息が吸えないのか喉元でヒュウと音が鳴った。 「…気をつけて帰ってな〜!」「う、うん…」 ニコリとわざとらしく笑って及川を玄関まで見送る。 逃げるように閉じられた扉に背を向けて、冷凍庫に向かう。
2018-02-02 21:12:26結局、影山とはその後何もなくて思い出だけが自分の中に残っている。今でも消えない感情はまるでこの真っ白な雪に混じった砂利のように汚く、胸の奥で時々ザラザラと音を立てる。
2018-02-02 21:26:37「及川、ひいてたな〜」いつかは捨てようと思っていたのに、結局踏ん切りがつかずにここまできてしまった。我ながら狂気的な行動に笑えてくふ。「よし。」冷凍庫から雪だるまを取り出す。ボコボコのフォルムに左右非対称に埋め込まれた石でできた顔はなんだか泣いているように見えた。
2018-02-02 21:32:54部屋の中は熱くて、雪だるまは両手の中でゆっくりと溶けていく。ポタポタとこぼれていく水が靴下に染み込んで冷たい。しばらくすると手の中には砂利と水だけが残った。指先の感覚はなくなっていた。 両手を静かに唇に持っていき、一気に飲み干す。喉の奥に溶けた雪がひんやりと流れていく。
2018-02-02 21:41:26「雪、止まないなぁ」窓の外をぼぅっと眺めながら1人で呟く。喉の奥に引っかった砂利を無理矢理飲み込んで、俺は空っぽになった冷凍庫の扉を閉めた。 終
2018-02-02 21:44:46私の中で及川さんは菅原さんと同じ大学にいってて宅飲みする仲になってるという前提があるのでなんの説明もなく及川さんがいつも出てきてすいません
2018-02-02 21:56:02私の中で及川さんは菅原さんと同じ大学にいってて宅飲みする仲になってるという前提があるのでなんの説明もなく及川さんがいつも出てきてすいません
2018-02-02 21:56:02あの時残したかったふわふわの歪な雪だるまは、きっと冷蔵庫の中でガチガチに固まって氷みたいになってもはやあの時と同じものではなくなってるってのが虚しくて悲しい 菅原さんの気持ちみたいに冷たくて凝り固まって身動きが取れなくなって溶けずにずーっと残ってるんだ…
2018-02-02 21:58:37あの時残したかったふわふわの歪な雪だるまは、きっと冷蔵庫の中でガチガチに固まって氷みたいになってもはやあの時と同じものではなくなってるってのが虚しくて悲しい 菅原さんの気持ちみたいに冷たくて凝り固まって身動きが取れなくなって溶けずにずーっと残ってるんだ…
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