最早完全に虚構世界が便利ツール扱いでいいのかと思わなくもないですが、言ってしまえば共通の無意識というか阿頼耶識というか、そんな感じの認識で考えれば、複数人が同じ夢を共有するということも有り得るのかもしれませんなあ。
2018-02-08 22:22:58ひとの人生を例えば八十年とした時、成人前と成人後ではおよそ三倍の開きがありますが、同じくらいの密度に感じるという話を聞いたことがあります。つまり大人になる前の時間は、大人になった後の三倍も濃いわけで。
2018-02-08 22:23:08だとすれば、高校生活のたった三年間も概算では九年、あるいはもっと濃く長く感じることもあるのでしょう。ましてやリトルバスターズが過ごしたあの時間は、文字通り途方もない試算の果てにあるものですしね。毬子もそりゃあ憧れるだろうと。
2018-02-08 22:23:21便利っ子扱いの虚構世界ちゃんですけど、本編では元々彼らに奇跡を齎すためのツールだったわけですから、その規模が大きかろうが小さかろうが、ある意味しっかり役割を果たしているのかもしれないなーと、読み終わって感じたのでした。
2018-02-08 22:23:32「ヤイバのココロ」こおりあめ/氷雨げんたさん(pixiv.net/member_illust.…) 風魔小太郎と加藤段蔵にまつわるあれこれの話。前回の『私の知らないあなたの話』に続く、二冊目のFGO本ですね。
2018-02-08 22:23:55前半はピックアップ召喚絡みの、作者の実体験というか実課金談……というか、若干メタ入りの話にもなっているんですが、重要なのは二人が同じ場所、カルデアに召喚されたということなわけですよ。
2018-02-08 22:24:05剣豪プレイした後だと、特に段蔵ちゃんには色々と感じ入るところもあり。生前の彼女との明確な記憶を持っている小太郎とは違い、サーヴァントとして召喚された段蔵ちゃんはほとんど当時の記憶を残してないんですよね。調べるとわかるんですが、段蔵ちゃんの台詞は結構切ない。
2018-02-08 22:24:14でも、ちゃんと覚えていなくても、彼女の霊基は壊れているのかもしれないけど、どこかで霊基が彼を忘れずにいてくれてるんだなあとも思えるのです。FGOは尊い組み合わせ多いですが、この二人もね……本当にね……。
2018-02-08 22:24:23さり気なくいちゃいちゃするぐだマシュとか、メカエリちゃんに同類扱いされつつ段蔵ちゃん見つけて超はしゃぐメルトとか、程良いスパイスがありながらも、終始風魔コンビ尊い……となる一冊です。よいもの読ませていただきました。
2018-02-08 22:24:33「北条加蓮の人生論 -Frozen Tears-」迷犬ウッホ/黒田さん(melonbooks.co.jp/detail/detail.…) 加蓮の曲『Frozen Tears』ができるまでの話。一応『人生論』シリーズとして続きのイメージっぽいですが、前を読んでなくても充分わかるはず。
2018-02-08 22:24:53加蓮とオリキャラの作詞家さんが対面で会うところから始まり、ほぼプロデューサーも他の子も出てこないので、ちょっと構成としては特殊というか珍しいかもしれません。ある意味挑戦的な試みと言っていいのかも。
2018-02-08 22:25:02おおよそ同時期に出た曲となると、奈緒の『Neo Beautiful Pain』が思い当たりますが、個人的にはあの曲って「奈緒そのものの歌」という感じはしなくて、むしろ『2nd SIDE』を踏まえてそこから脱却しよう、別の側面を描こうとしようとしたイメージがあるんですよね。
2018-02-08 22:25:13対して『Frozen Tears』は、もう本当にそのまま「アイドルの北条加蓮」の曲で『薄荷』からさらに踏み込んだ内容なわけです。本の劇中では、加蓮と作詞家さんの勝負、というような表現をされているんですけど、まあ言い得て妙ですよね。
2018-02-08 22:25:32歌詞という短いセンテンス、限られた言葉の中で、どうぞやってみてください、みたいな戦いの結果としてできた歌だと思うとなかなか感じるものがあります。
2018-02-08 22:25:41もうひとつはっとさせられたのは、後半部分での加蓮の語り。『Frozen Tears』の歌詞に絡めて、加蓮の今の夢について話す場面なんですが、この解釈もなかなか面白く。
2018-02-08 22:26:03『Frozen Tears』の歌詞は結構刹那的な印象もあって、その瞬間、かりそめの時間でもいいからという、夢から覚めることを前提にしているような雰囲気が見られるんですよね。
2018-02-08 22:26:11アイドルというものがうたかたの夢だと理解しながらも、その祈りの拠り所、みんなに夢を見てもいいと思わせられる希望にならんとする彼女の気持ちが伝わってくる素晴らしいシーンなのです。これもちゃんと今までの積み重ねあってのものだよなあ。
2018-02-08 22:26:23「CIDERELLA GIRLS TRIBUTE Ⅱ PASSIONE」中央総武線最寄りP/吉上亮さん、伏見完さん、三雲岳斗さん、柴田勝家さん(twitter.com/Cho_sb_p/statu…) バリバリ一線で活躍している現役商業SF作家による、デレマスSSアンソロジー第二弾。前回から三雲岳斗さんを加えた、さらに豪華な一冊。
2018-02-08 22:26:53【3日目東7ち20b 中央総武線最寄りP】 新刊『CIDERELLA GIRLS TRIBUTE 2』 柴田勝家:依田芳乃/伏見完:輿水幸子/三雲岳斗:速水奏・北条加蓮/吉上亮:神谷奈緒の小説4篇を収録。 A5版2段組 134ページ 2000円。 表紙イラストはるろおさまに作成いただきました! pic.twitter.com/XCzDqbMaCj
2017-12-26 09:16:52柴田勝家さんの『偶像の村』は、地方巡業のため向かったある村で、芳乃とプロデューサー、文香の三人が不可思議な事件に巻き込まれる話。Pは『妖怪ハンター』の稗田礼二郎に大変似てますが、よく似たそっくりさんということで……。
2018-02-08 22:27:09村にまつわるあれこれの設定が実にきっちり練られていて、伝奇物として非常に高い完成度だと思うんですよね。アイドル村と呼ばれる村に祀られる神様の名だとか、何故か若い村人しかいない理由とか、日常の裏、薄皮一枚隔てた先に存在する不気味なもの、という雰囲気が本当に濃い。
2018-02-08 22:27:23もちろんそういった空気によしのんは抜群の親和性を発揮してますし、文香も助手役としては扱いやすいだろうなと。稗田Pの味わい深いスタンスもあって、怖い話にもなり過ぎず、絶妙なバランスの短編になっていたと思います。オチのぞっと来る感じも含め、さすがの上手さでした。
2018-02-08 22:27:33伏見完さんの『Take My Cuteness Apert』は、偉大なアイドルを親に持った女性プロデューサーと、彼女の下でアイドルになっていく幸子の話。この本の中では一番読後感がふわふわしていて、読み終わってもちょっと落ち着かない、なかなかに不思議な物語でした。
2018-02-08 22:27:56何度かザッピングのように、プロデューサーが見た夢の描写が挿入されるんですが、夢に出た幸子にPがつけた傷が、何故か現実の幸子にも刻まれていて……というところが話の肝でもあり、でも最後まで読んでみるとそうじゃなかったようでもあり。
2018-02-08 22:28:06