岩手日報　宇田川健インタビュー

Ken Udagawa @wittgenein

４月１日に、岩手日報に記事がのりました。私が被災地の方に向かって言えることが出来ることを、なんとか言葉にして、載せたので、ここで、これから抜粋します。

Ken Udagawa @wittgenein

４月１日岩手日報生活面です。 時間がかかっても回復／宇田川健さん（コンボ共同代表・精神障害当事者）／積極的に情報発信

Ken Udagawa @wittgenein

東日本大震災は被災地、さらには全国の精神障害当事者にも大きな衝撃を与えた。ＮＰＯ法人地域精神保健福祉機構・コンボ（千葉県市川市）は、被災地の当事者を支援するため積極的に情報発信している。コンボ共同代表で当事者の宇田川健さん（３９）に聞いた。

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今回の震災をどう受け止めましたか？ 　「何もかもがこれまでの前提とは違うんじゃないかと、一瞬にして何もかもが変わったんじゃないかと思ってしまいました」

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「私たち精神障害者はどこに行っても目の前の人がイライラして自分を責めていると感じたり、ほかにもっとひどい状況の人がいるのに普通にしている自分がとても悪い人間だと感じて自分を責めることがあります」

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自身にも影響が？ 　「震災発生時は東京駅付近のビルにいました。睡眠薬が効きづらくなるなど過覚醒になりました。落ち着いてくると、幻聴が出てきました。しかし落ち着いた今になって薬がよく効くようになったと思います」

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「被災地の精神障害がある皆さんも、ほっと一息つけたときに、おやっと思うほど不安感や精神症状が出るかもしれません。しかし、薬がよく効くようになるのも、そのほっとする時期からだと思います」

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コンボの積極的な情報発信は、岩手と全国の当事者との「つながり」を感じさせてくれます。 　「コンボは全国のいろいろな団体や職種の専門家、家族、当事者がゆるく協力する体制ができています。１２日深夜にはメーリングリストが立ち上がり、

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１４日に被災地の精神科病院の情報集約サイト、１５日には地域の精神保健福祉情報集約サイトを立ち上げました。私はメールとツイッターで広報をしました」

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「精神保健関係の被災状況、避難所のスタッフに精神障害への理解を求めるマニュアルなど、現地に入る精神科医、精神科看護師やボランティアが必要とする情報を共有してきました。今では現地に入った専門家チームからの情報を共有し、発信を続けています」

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被災地には今、全国各地の専門家チームが応援に駆け付け、精神医療をサポートするため懸命の努力を続けています。当事者として、当事者に向けてのメッセージをお願いします。 　

Ken Udagawa @wittgenein

「多くのいわゆる普通の人は心のケアや少しの薬でこれからの時期を乗り越えるでしょう。でも私たちはそれが出来ていたら精神障害者になっていなかったはずです」

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「一方、強いストレスの後の精神症状はいずれ終わることを、私たち精神障害者は経験から知っています。そしてそれには時間がかかることも知っています。しかも自分の力ではどうにもならないと感じたときこそが、回復の始まりだということも知っているのです」

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被災地の精神科病院の状況、グループホームや作業所など地域精神保健福祉活動の状況を把握するためのサイトは、コンボのホームページ（http://www.comhbo.net/）からアクセスできる。

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コンボは、精神障害者が主体的に生きていくことができる社会の仕組みを作るために活動。日本社会事業大学の大嶋巌教授が代表、宇田川さんと国立精神・神経センター精神保健研究所社会復帰相談部の伊藤順一郎部長が共同代表を務める。

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サイトは精神保健研究所社会復帰研究部、ＡＣＴ全国ネットワーク、全国精神障害者地域生活支援協議会と共同運営。問い合わせはコンボ（０４７・３２０・３８７０）へ

Ken Udagawa @wittgenein

今回の震災に対し、昨日も大きな地震があり、私たち精神障害者はいわゆる普通の人より、多くの感受性で、多くの自分のストレスと他人のストレスとの境界に穴があき、他人のストレスを引き受けていると思います。私達は、回復することを知る人達です。その時間のスパンも知っています。

Ken Udagawa @wittgenein

以上