アームヘッド、デイ・オブ・カタストロフ7

歴史の闇より現れし救われざる復讐者、それはタイムスリップ教団
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みぐだしょ @yosidagumi2024

◎デイ・オブ・カタストロフ◎ #あむへ

2018-03-09 19:56:16
みぐだしょ @yosidagumi2024

『タイムスリップ・トレーナー』

2018-03-09 19:56:37
みぐだしょ @yosidagumi2024

『おまえには失望した』タイムスリップ・ヤリヒコは小馬鹿にしたようなポーズをとった。『急に現れて何を言うんだぜ』礼三郎はラウンズであるヤリヒコを警戒している。『安心しろ、おまえじゃ俺と命のやりとりは出来ない』そういい放ち更に続けた。『ハルヒコごときから逃げているようではな』『...』

2018-03-09 20:00:16
みぐだしょ @yosidagumi2024

『だから俺がおまえを鍛えてやろう』『は?』『フッフッフたっのしいゾーっ』ヤリヒコは手配書めいたモノを広げた。『おまえの修行でやっつけるラウンズだ』筋骨粒々の男の絵だ『タイムスリップ・ゲルヒコだ。手強いぞ』もう一つはジジイ。『タイムスリップ・コツヒコだ、見た目で油断するなよ』

2018-03-09 20:04:38
みぐだしょ @yosidagumi2024

『いきなりラウンズですか?』目の前の男もラウンズであることを礼三郎は一瞬忘れる。『無論勝てるように俺が稽古をつけてやる。最強の俺様がだぞ』ラウンズは程度の差こそあれ自分が最強だと思う傾向にある。『本当はヤマビコが居れば良かったんだがな...。いいヤツだったよ』

2018-03-09 20:08:18
みぐだしょ @yosidagumi2024

『ヤリヒコ、いったい何を考えているんだ?』『おまえの婚活のお助けをしてやりたくてな。ラウンズをたくさん倒す必要があるんだろ?』『は?』『さすが最強のブラッディフェザーの娘、発想のスケールが違うぜ』ヤリヒコは嬉々として答える。『ヒレーさん』礼三郎はヤリヒコの真の名を呼んだ。

2018-03-09 20:11:56
みぐだしょ @yosidagumi2024

『良いのですか?』『俺が俺に勝った男の話をするのがおかしいか?おまえにとっての最強の敵がサダヒコであるように俺にとっての最高の敵が村井幸太郎だった。それだけの話だ』『ヒレーさん』『くっちゃべってる場合じゃない。ラウンズは今もおまえを狙っている』

2018-03-09 20:16:31
みぐだしょ @yosidagumi2024

『話は終わりましたか?』白いローブに白いマントのタイムスリップ者が姿を現した。『はじめまして先輩。私はタイムスリップ騎士団長、タイムスリップ・フユヒコです。あなたのスパーリングのお相手をさせていただきます』『フユヒコ...いやおまえは?』礼三郎にはフユヒコの顔に見覚えがあったのだ。

2018-03-09 20:19:52
みぐだしょ @yosidagumi2024

『覚えていていただけましたか先輩。私はシガツツイタチです。ええ他のみんなも元気にタイムスリップしていますよ先輩のおかげでね。デシクツもコトリアソビも先輩に会えて良かった。トウウンも早く会いたいと言っています』丁寧な言葉のわりにシガツツイタチの眼は侮蔑的だ。『オテアライは?』

2018-03-09 20:23:21
みぐだしょ @yosidagumi2024

『オテアライ?誰でしたっけ?』シガツツイタチは笑った。『シガツツイタチ!』『待て、喧嘩はやめろって』殴りかかろうとした礼三郎をヒレーが制止する。『ヤリヒコ、先輩の自由にさせて良いのですよ?先輩は私に勝てませんから』

2018-03-09 20:25:53
みぐだしょ @yosidagumi2024

『もちろん覚えてますって。先輩の救済を拒否した愚かなヤツです』『...。おまえはシガツツイタチじゃない。紛い物だ』『フフ、怒ってパワーアップしてみてくださいよ。仮にもサダヒコ様と同じ身体を持つ者が貧弱ではタイムスリップ教団自体の評価にも関わりますからね』『倒していいのか?』『是非』

2018-03-09 20:29:49
みぐだしょ @yosidagumi2024

『おいおいじゃあやろうぜ』ヤリヒコが変身し巨大化していく。『じゃあ早くアダマンティンに乗ってくださいね。私もイペタムに乗ります』『俺はエーデルワイスに乗るぜ』フユヒコはタイムスリップし現れたアームヘッドに乗り、礼三郎もエーデルワイスを呼び出し乗り込んだ。

2018-03-09 20:33:23
みぐだしょ @yosidagumi2024

『さてとりあえず乗ったな』クルージーンがエーデルワイスに向かい合う。『俺がおまえに教えれるのはこれだけだ』『ヤリヒコ?巻き込み型タイムスリップなんて教えてどうする気なんですか』クルージーンがエーデルワイスの肩に手をおく。『おいシガツツイタチ!巻き込み型タイムスリップってなんだよ』

2018-03-09 20:37:10
みぐだしょ @yosidagumi2024

ふと気づくと湖沼が広がる地帯にいた。『タイムスリップした?』今までは放棄都市郊外にいたはずだ。『おまえはこれが出来るようになれ』巻き込み型タイムスリップ、すなわち自分と相手を同時にタイムスリップさせる技術だ。『まあラウンズならみんな出来るがな』『ヤリヒコ』フユヒコが警戒した。

2018-03-09 20:42:39
みぐだしょ @yosidagumi2024

『なぜここに来た?』『そりゃあおまえ、俺様の勇姿を優秀な後輩たちに見せるためだぜ』クルージーンがソードである方向を指した。対峙する二機のアームヘッド。一方は紅白の天使、セイントメシア。対するはクルージーンと似た機体。『俺の最後見届けてくれよお?』

2018-03-09 20:45:42
みぐだしょ @yosidagumi2024

『そういう意味ではない。貴様、正気なのか?』『俺がまともだったことなどいまだかつてないさ』ラウンズの言い合いをよそに礼三郎は真の強者の闘いに見いられていた。『ほらクライマックスだぜ』緑の機体がセイントメシアの頭を斬った。一瞬倒れた天使だがまるで不死のように甦る。『来るぜ』

2018-03-09 20:49:21
みぐだしょ @yosidagumi2024

セイントメシアがヒレーに止めを刺した。セイントメシアが最後に命を奪った人間。リズ最強の男、ヒレー・ダッカーはその歴史の最後の文にそう記録される。『終わったな』『ヒレーさん、あれは誰だ』礼三郎はヒレーが庇った白いアームヘッドを見た。『止めろ!先輩!』『誰...』クルージーンが震える!

2018-03-09 20:53:35
みぐだしょ @yosidagumi2024

ゾディアークを見たときと同じ反応だ!『手間をかかせるヤツですね!』イペタムがクルージーンを抑え込む!『早くここから離れなければ!』イペタムの肩の円が怪しく光る!『うぐあああああああ!』ヤリヒコが叫ぶ!クルージーンはイペタムを振り払う!『厄介なパワーですね』『シガツツイタチ』

2018-03-09 20:57:18
みぐだしょ @yosidagumi2024

『なんです?先輩、私は今忙しいんですよ』『巻き込み型なんちゃらをやるんだな?』『...そうですけど?』『手伝うぜ』イペタムを振り払ったクルージーンをエーデルワイスが押さえる。『...わかりました私が合わせます』イペタムもクルージーンを押さえる。『良いですか?全身を拳にする感覚です』

2018-03-09 21:00:45
みぐだしょ @yosidagumi2024

全身を拳にする...。礼三郎は集中する。『いつの時代でもいいです。ここじゃなくなればなんとかなります。先輩は余計なことを考えずタイムスリップに集中してください』『わかったぜシガツツイタチ!』『任せましたよ先輩』エーデルワイスが右、イペタムが左を押さえる。三機のアームヘッドが光になり

2018-03-09 21:03:39
みぐだしょ @yosidagumi2024

『はじめてにしては上出来だな』変形をやめたクルージーンの中からヤリヒコが礼三郎に声を掛けた。『ここは?』『さすがというべきですか?ここは元の時代です』『そうそうすごいよな。鍛え甲斐がある』『先輩、申し訳ない。スパーリングは今度にしましょう。私はこの男と筋肉対話(はなし)があります』

2018-03-09 21:08:30
みぐだしょ @yosidagumi2024

『おいおい冗談だって、俺は礼三郎がちゃんと巻き込み型タイムスリップを...』『拳で語りましょうよ?ヤリヒコ』二人の礼三郎の知り合いはタイムスリップ消失し去っていった。

2018-03-09 21:09:59
みぐだしょ @yosidagumi2024

この時より礼三郎とラウンズの真の戦いが始まったのだ。

2018-03-09 21:10:44