アームヘッド、デイ・オブ・カタストロフ12

みぐだしょ @yosidagumi2024

◎デイ・オブ・カタストロフ◎

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レイザーブロウは手を伸ばす！『秋那さん！』セイントメシアアブソリュートオメガに向かって伸ばしたレイザーブロウの手はなくもはやヘッドだ。セイントメシアアブソリュートオメガがタイムスリップ消失していく。礼三郎は声にならない叫びをあげた。

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またあの夢だ。今から五年前、秋那・テーリッツは未来へと姿を消した。アイリーン・サニーレタスはその行き先を語らない。破壊の特異点を滅ぼす。それが彼女の宿命だと嘯く。そして『君が行くべき時代は別にある』その答えを礼三郎は聞かなかった。

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『ファッキン・フューチャー・バスター』

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『ついにアームヘッドレスリング千秋楽！共に14勝！勝った方が横綱！すなわちチャンピオンです！』実況が白熱する！『現横綱！ホワイトドラゴン！』真っ白なフルカスタム弥生が土俵入りする！『チャレンジャー！レイザーブロウ！』黒いフルカスタム弥生が土俵入りする。

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ホワイトドラゴンの四股に観客席が熱狂！『解説の婆兄さん、どうですかね』『挑戦者のレイザーブロウですが、メタルキャッスルやバニーパンティ、トリプルゼットキャットを破っており強さ』『なるほど』行事のセイントメシアサードが軍配をあげた。『お、始まった』『のこったのこった』

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アームヘッド レスリングはとにかく相手を土俵から出せば勝ちだ。ルールを相撲から輸入する際、会長の芸子・アームストロングが複雑なルールを理解できなかったため単純化された。ホワイトドラゴンの張り手！レイザーブロウが受ける！横綱アームヘッド の圧倒的なパワー！『ごっつあん！』

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だが礼三郎はタイムスリップ教団をいくつも破っている！『ごっつあん！』ホワイトドラゴンが土俵から出た！『まさかの展開です！』『わたしは挑戦者が勝つと思っていました』

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『先輩おめでとうございます！』彼らは五人の礼三郎の元舎弟。これは礼三郎の会の定期集会だ。『本当おめでとう』オテアライが礼三郎に花束を渡す。『礼三郎先輩、おれトンドルでパートナー見つけたんすよ』シガツツイタチが笑った。『すっげ』コトリアソビが驚く。『俺は引退するつもりだ』

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『え、横綱になったのに！』トウウンが礼三郎を見た。『実は俺は今タイムスリップ教団というヤバイ奴らと戦っている。それに本腰を入れるつもりだ』『どこの族ですか？僕たちも手伝いますよ』デシクツが任せろという表情をする。『ありがとう、だがこれは俺の問題だ』『秋那さんの問題なのね』

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『お、そうだ。よくわかったな』『わかるわ』『先輩はマジ鈍いっすね。最近売ってる感覚アップする薬を飲んだ方が良いかもっす』シガツツイタチが言った。『スッゲ』コトリアソビが驚く。『感覚アップの薬……怪しいぜ』

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礼三郎の感は正しかった！邪悪な先輩アプリ先輩が感度アップ薬を密売しており、催眠アプリスカムマインドコントロールを操るアプリ弥生との死闘の末勝利した。『愚かな……我々邪悪先輩の残党があの方と結託しているとも知らずに……愚かな……』『あの方？』『あの方だ……』『あの方？』『この方だ』

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タイムスリップ出現したのはタイムスリップ教団標準採用機フラガラッハ！『私はタイムスリップ教団幹部ウォッチャーの一人！タイムスリップ・キメヒコである！この時代で教団の資金を稼ぐ為現時代人と結託しておったのだ！それを邪魔するとは愚かな！始末してくれよう！』タイムスリップ教団の幹部！

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タイムスリップ教団幹部との初遭遇だ。いままでは筋肉の塊や麺類もどきに変身する下っ端ばかりとの戦いだった。『私はウォッチャー、時計を身につける事を許された存在なのだ。サダヒカントやヌーダラーなどの雑魚とは格が違い中でも将来のラウンズが約束された実力者なのだ』『御託が多いな』

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『ふふふ、私が隙だらけだと思うなら先に仕掛けてみるが良い』実際フラガラッハには隙が無い。能力にかまけた先程のアプリ先輩との格の違いが見える。打つか……。フラガラッハが痙攣！『う、ふふん。あらやめちまうのか〜？』なんらかの不気味！『こちらからイくぞ！』フラガラッハの斬撃！

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斬撃がタイムスリップする！いつ再出現するか、あるいは未来に撃った攻撃が出現するかわからない恐ろしい攻撃だ。だが礼三郎もタイムスリップ拳は撃てる！既に未来から撃った打撃がフラガラッハに向かっている！『うふふんふん！ふん！ふん！ヒューマン！』ヒューマン……？フラガラッハが痙攣！

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礼三郎にはわからぬ事だがキメヒコの調和能力、人間（ヒューマン）は自身の感度を猛烈にあげる能力だ。何千倍にも上がった人間の感度は、感覚はどうなってしまうのか？キメヒコはこの能力に目覚め空気にすら傷つくようになった。だがその逆境が筋肉を鍛えた。そして彼はタイムスリップした。

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『わかるぞ全てがわかるぞ。私の全身を包むこの感覚が！教えてくれるのだ！』フラガラッハが痙攣！タイムスリップ拳も通常の拳も当たらぬ！『ハハハ、ふんふふふふん！空気が教えてくれるのだ！』エーデルワイスはなおも拳を打ち続ける！『感じ取っているのか？』当たらない！『ふふふふん！』

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キメヒコは必勝のパターンに入ったと確信した。だが謎の違和感を感じた。なぜおまえがラウンズになれないかわかるか？ヤマビコ師匠の言葉だ。なぜだ！私は師匠の拳さえ三割も避けることが出来るのに！ましてやこの男はまだ一発も……。一発も……！え？キメヒコの回想は更に昔へ遡る。空気の牙だ。

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まさか！『感じ取っているという事は俺の拳は届いているという事だぜ！』礼三郎は無駄に空振りをしたわけではない。礼三郎の拳がエーデルワイスの拳が届いたのだ。『やがて俺の拳はクソッタレの未来にすら届く！』フラガラッハはもはや痙攣しなかった。震える空気を超絶感度で受けて悶絶したのだ。

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エーデルワイスはフラガラッハの首筋を掴んだ。感度が上がったキメヒコは更に悶絶する。『タイムスリップ教団について教えてもらう。なぜ俺の前に現れるんだ？秋那さんと関係があるのか』『シラニャイ……』『ラウンズとやらを呼べ、直接聞く』エーデルワイスはフラガラッハを締め付ける。

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『その必要はない』

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『礼三郎・サライ・アームストロングだな』 pic.twitter.com/NgBeZfcXca

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『おまえは？』礼三郎は突如現れた漆黒のアームヘッドの主人に問う。『俺もだ』不気味にそれは答えた。『何を言って……』だがすぐに理解した。『俺はタイムスリップラウンズが1人、タイムスリップ教団が司祭長タイムスリップ・サダヒコである。俺は君に用があるのだ』『それで俺を何度も襲ったのか』