![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【お玉さんの緊急読書企画2】『本格力を高めよう てぃんくる☆』
![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
緊急突発企画 『本格力を高めよう てぃんくる☆』 をお送りします。 「本格力を高めよう」では名著『本格力』で紹介された作品を扱うのに対し、このアナザーサイド企画である「てぃんくる☆」は本格ミステリ大賞の候補作がそのターゲット。 本ミス大賞の候補作たちに○Xつけていく、そういう内容だぜ
2018-05-12 02:19:59![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
最近、本格というものがよくわからなくなっているので、有識者たちが選定してくれた作品を読むことで本格について勉強した気になろう、というのが企画趣意。 こちらも○とかXとかつけて、私、お玉と世間との激しいズレっぷりを見せつけてやろうかしら、とも。 近年の本格を読めることもウレシイね☆
2018-05-12 02:20:52![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
まぁ、次回から再開予定の『芦辺拓 対 二階堂黎人』を進めるにあたって、芦辺さんサイドの何作かの本格ミステリ大賞候補作を取り上げようと思ったとき、この二人のライバル構造だけでの言及では片手落ちだと思ってたんですね。 大賞受賞作や他の候補作についての感想も絶対に必要だもんね。
2018-05-12 02:22:30![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
芦辺さんの作品が候補作になっている第2回・第5回・第9回・第11回・第13回に関しては他の候補作もすでに入手済みだったわけですが、、、「……こんだけやるんやったら他の全部の年をやっちゃってもええんちゃうの?? 」とそんな天使の囁きが聞こえてきました。 誘惑に対して極めて弱いのぞ、お玉さん
2018-05-12 02:22:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
というわけで『本格力を高めよう てぃんくる☆』なのであります。 『本格力を高めよう』の第二弾なので「てぃんくる☆」なのであります。 もちろん、わたしが大好きなアニメ作品「ジュエルペット てぃんくる」をリスペクトしたタイトルなのであります。 ……BD-BOX、欲しいなぁ (´Д` )
2018-05-12 02:23:25![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
……ちなみに、ギリギリまで、 『本格力を高めよう ワールドユース編』 『本格力を高めよう ぶっちぎりバトルハッカーズ』 とタイトル候補は三つ巴状態だったのですが、前者も後者も自分的にはすごく意味があるんだけどすごく捻り過ぎて全く意味不明になってしまったので血の涙を流しつつ断念……
2018-05-12 02:24:26![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
はい、脇道に逸れちゃったので本筋に戻って、本格ミステリ大賞候補作を読んでいきますぞい。(小説のほうね。評論はワイには荷が重すぎる) 今回は2001年の第1回だよ。(こちらもダラダラ企画なのでかわいく浅く攻めるっち) あと一応、参考資料としてコレを使っているよ。(ええ本なのでゼヒ一家に一冊!) pic.twitter.com/oUp8dsavB8
2018-05-12 02:25:27![](https://pbs.twimg.com/media/Dc7r2AWVAAAToM4.jpg:medium)
![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
それでは、第一回の候補作 泡坂妻夫『奇術探偵 曾我佳城全集』 北森鴻『凶笑面』 倉知淳『壺中の天国』 小泉迦十『火蛾』 殊能将之『美濃牛』 大賞受賞作品は倉知淳氏の『壺中の天国』 pic.twitter.com/dFCwdSD2oK
2018-05-12 02:26:23![](https://pbs.twimg.com/media/Dc7sDprUQAAaShE.jpg:medium)
![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
『本格力を高めよう』同様、評価は◎、○、△、無印、X、で行います。 あと『本格力を高めよう てぃんくる☆』での感想順番は、おそろしいことに、現実の本ミス大賞におきて投票の少なかった順となりますぞ。 本日は時間の都合で一作品だけとなりますが、、、それでは →
2018-05-12 02:27:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ちなみに第1回本ミス大賞で『美濃牛』に票を投じたのは、 佳多山大地、北村薫、剣持鷹士、篠田真由美、神命明、巽昌章、法月綸太郎 の7名。(有効得票数50票)
2018-05-12 02:28:54![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
さて、いきなり総括なんですが、この第1回での候補作って、どれもこれも何かが「物足りなく」、何かが「欠けている」 そんか作品ばかりだったりするんですよね。何かしらの一点はとてつもなく突き抜けて、そこに面白味はあるるんですけど、バランスに歪さは感じちゃうんですよね。
2018-05-12 02:30:41![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そんな中で一番カチッとまとまっているのが『美濃牛』。一番バランスが良いのが『美濃牛』。一番優等生タイプなのが『美濃牛』。タイトルが一発変換できるのが『美濃牛』 キャラ、謎、展開、論理、雑学知識、どれもこれも突き抜けてはないのにレベルは超高水準。破天荒要素すらも綺麗に収まっている。
2018-05-12 02:31:21![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
『ハサミ男』を読んで「これは凄ェけど、この新人作家、次作以降どうするつもりなのかしら?」という不安を抱いたんだけど、実はブッとんでるのにカッチリまとまっている殊能将之のこの第二長編に、刊行当時、ムチャクチャ感心したんよ。(その後の『黒い仏』では別種のどっひゃーな驚愕が来るんよね)
2018-05-12 02:32:25![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
あらためて『美濃牛』を読み直して、ページ数も相当なものなのに、スイスイ読めちゃうお話の転がし方の巧みさに再度感心した次第♫ 本格うんぬんを抜きにして「面白楽しい小説」として、かなり上手い! ストレスが少ないため、アクが強過ぎる物語なのにひっかかりが控えめなのが、難点かしら?
2018-05-12 02:33:31![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
というわけで『美濃牛』は○にしました。 毎日一本づつ、こんな感じてでゆるっとした感想をあげていきたいなぁ〜。 では、『本格力を高めよう てぃんくる☆』、、、また次回〜☆
2018-05-12 02:35:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ところで、「ジュエルペット てぃんくる」のED「空ニラクガキ」は自分にとって好きすぎるアニソン。好きなアニソンを20曲選曲せよ♫ と命令されたら絶対にセレクトする一曲だわね ジュエルペット てぃんくる☆ ED (Creditless) [HD] youtu.be/CQBa2sk-HRQ @YouTubeより
2018-05-12 02:38:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
さて『本格力を高めよう てぃんくる☆』であります。 2001年、第1回の本ミス大賞候補作を只今読んでいる真っ最中! 本日は候補五作の中で一番の問題作を取り上げたいと思いまぁ〜〜す ( ´ ▽ ` )ノ それでは →
2018-05-13 02:41:58![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ちなみに第1回本ミス大賞で『火蛾』に票を投じたのは、 岩松正洋、円堂都司昭、大森滋樹、小森健太朗、鷹城宏、田中博、真木武志、松尾由美、山田正紀 の9名でした。(有効得票数50票)
2018-05-13 02:42:40![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
イスラームに関しては高校生の世界史程度の知識しか持ってないため、enjoyできるのか不安だったんだけど、お玉気付いちゃいましたよ。「こいつぁ〜、ジャンル【修行僧モノ】に違いねェ」とね。 修行僧が珍妙な試練を受け、イロイロ迷惑するお話。つまるところ『火蛾』と『宇宙皇子』の根っ子は「同じ」
2018-05-13 02:42:58![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
『宇宙皇子』を36巻まで耐えたお玉さんだ。小角サマの試練にくらべてイスラームの信仰はド派手すぎるんで微笑ましいくらいだネ。 宗教ミステリではド定番のネタ、ちょっと小慣れた読者なら2秒で見抜けるそんなネタを撒き餌にしつつ、真の企みは、それはとても静かに誰にも気付かれずに、進行していくぞ
2018-05-13 02:43:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ただ、『火蛾』における真の企みに直結する一部のイスラーム界隈におけるトンデモ風習(?)、それの登場がトンデモなく終盤キワッキワなのね。 で、そいつが登場したと思ったら、畳み掛けるようにお話が即座に閉じる。 お話の雰囲気づくりという種蒔きが終わった瞬間、枯れた花を見せつけられる物語展開
2018-05-13 02:43:41