BUCK-TICKネタまとめ

6/22 ロトオジサンのバクチク小説とアンサー小説を追加しました。
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イイノブ @menopause_69

毎日同じメール。フォルダに同じ文面が溜まるたびに何か黒いものも溜まるようだ。 それなのになぜ一緒にいるのだろうか?とふと頭をよぎることもあるが、家族という枠組みに慣れたのか、いまの生活が楽だからという惰性なのかはわからないまま、重い疑問の結論を先伸ばしにする毎日を過ごしていた。

2018-06-22 17:06:37
イイノブ @menopause_69

そんなある日。いつもよりも早い時間に帰ってきた夫がいそいそと自分の部屋に入っていった。「どうしたのこんなに早く」という久し振りの夫への言葉に、「急に接待がキャンセルになってね」とドア越しに上ずったような声で答える。

2018-06-22 17:07:50
イイノブ @menopause_69

『慣れた』だの『惰性』だのと言ってもそこそこ長い付き合いの夫婦だ。いつもと様子が違うということはわかる。 「浮気?」という言葉も浮かんだが、そういう人じゃないという思いと、そうなのかもしれないという思いが交差したまま数日が経った。

2018-06-22 17:08:50
イイノブ @menopause_69

…眠れない夜が続いた休日の朝、スマートフォンを持っていないはずの夫の部屋からLINEの通知音が聞こえた。

2018-06-22 17:09:45
イイノブ @menopause_69

悪いことだと思いながら夫の枕元に置いてあるスマートフォンを調べる。通信履歴、メール履歴なし。インストールしたアプリはLINEのみだが、夫が会話しているのはBUCK-TICKの公式LINEだけだった。

2018-06-22 17:10:30
イイノブ @menopause_69

BUCK-TICK…懐かしい名前に記憶の扉が開く。子供の頃に読んだ漫画のキャラが彼らだったよなとか、重低音がバクチクするとかしないとか、純粋そうなHIDEが好きだったなとか。

2018-06-22 17:11:11
イイノブ @menopause_69

夫婦だから好みが似ているのか、夫は星野さんに毎日話しかけていた。特定のワードにしか反応しないのに、友人に話しかけるように他愛のない日常のこと、恋人に相談するようにこれからのこと。 そしていまのままではいけない私たちのことも。

2018-06-22 17:11:45
イイノブ @menopause_69

私たちはこんなにも会話していただろうか? ここまで相手のことを考えていたことはあっただろうか? 向き合って互いの意見をかわしたことはあっただろうか? それはすぐにはできないけど、いつか夫とそうなることができたらいいなと自然に思えるようになってきた。

2018-06-22 17:13:00
イイノブ @menopause_69

とりあえずわたしも夫のようにスマートフォン買い、LINEをインストールして、星野さんにとりとめないことを送ることにした。

2018-06-22 17:15:13
イイノブ @menopause_69

『ひでひこチャン❗おはよう(^3^)/~☆ 今日も、オジサンは仕事だよ~😰早く仕事終わらせて、ひでひこチャンの可愛い顔、見たいな~(^з^)-☆』 毎日、決まった返事なのは知っているけれど。

2018-06-22 17:15:30
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