アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、F-エフ-6話脚本:生き甲斐を提示する側の「責任」

アニメカイジに感動し、かつ高屋敷英夫さんは子供~大人になるまで、よく見る名前なので気になった…と思ったがこの方の歴史は膨大すぎた。 今回は、F-エフ-6話脚本。 前回はF-エフ-5話脚本。 続きを読む
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まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6x この行為の意図は、純子、軍馬、タモツで、一緒に「得体の知れない何か」を見ようということ。 そして軍馬は、その「何か」を見せてやると宣言。 感情をぶつけ合ってチームを結成する様は、カイジ2期脚本にて、遠藤・坂崎・カイジがチームを結成する場面に重なるものがある。 pic.twitter.com/FJGEHPtD8S

2018-06-24 15:10:07
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高屋敷氏脚本F-エフ-6y 純子は「サイテー男」と言い、軍馬は「そのサイテー男が見せてやるぜ。だから今日から俺達は仲間だ」と返す。「サイテー男」「そのサイテー男が見せてやるぜ」は、アニメの追加台詞。ポンポン台詞をリレーさせるのは、高屋敷氏の脚本上の特徴。ここは、うまい追加だと思う。 pic.twitter.com/f9zqG0n2N4

2018-06-24 15:11:49
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高屋敷氏脚本F-エフ-6z 「仲間」と宣言することを強調するのも、カイジ2期脚本の、カイジ・遠藤・坂崎チーム結成シーンを彷彿とさせる。また、長年高屋敷氏が描写している、「孤独」「孤独救済」も表れている。

2018-06-24 15:13:10
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高屋敷氏脚本F-エフ-6aa 純子は「…見せて…もらうわ」と睨み返す。原作通りだが、「具体的な“生き甲斐”を提示することで、生きる気力を取り戻させる」という、高屋敷氏の、メンタルヘルスについての鋭い先見の明が窺える。他の作品でも、数多く描写されている。 pic.twitter.com/sZKe9QOc0G

2018-06-24 15:14:14
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高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ1 ここに来て、「死」の描写が出てくるわけであるが、めぞん一刻(脚本・最終シリーズ構成)でも、ヒロイン・響子の夫、惣一郎の死を取り扱っている。 めぞん一刻の主人公・五代は、最終的に、「(響子の中にいる)惣一郎をひっくるめて、響子と結婚する」という決断に到る。

2018-06-24 15:15:16
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ2 一方軍馬は、アニメでは、「常に前に行く」というポリシーを持つ男として描かれる。そんな軍馬は、「後ろ向き」な姿勢を見せた純子に苛立つ。

2018-06-24 15:16:31
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ3 これは私の解釈だが、「後ろ向きに生きるくらいなら、前を向いて死んだ方がマシ」という考えから、「なんで死ななかったんだ」と、軍馬は純子に問い詰めたのではないだろうか。

2018-06-24 15:17:08
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高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ4 だが純子は、龍二の見ていた「得体の知れない何か」(つまり命を賭けた勝負の先にあるもの)を見届けたいから生きていると答えた。それは軍馬の「気に入る」前向きな答え。だから軍馬は「仲間」だと言い、自分こそ「何か」を見せることができる男だと宣言した。

2018-06-24 15:18:09
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ5 つまり軍馬は、荒療治ではあるが、純子に、自身の生きる意味を再認識させた。しかも、その上で、具体的な「生き甲斐」も提示した。 高屋敷氏は、自殺願望者や、生きる気力の無い人への対処として、具体的な生き甲斐の提示を行うことと、孤独にさせないことを描く。

2018-06-24 15:19:34
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ6 このあたりは、高屋敷氏を探求する上で非常に興味深いところ。自殺や精神疾患に対する、鋭い先見の明が見られるのだ。 特に、「具体的な」生き甲斐の提示を行うのは、自殺の止め方として現実的。そして、提示する側は、それなりの責任を持つ必要があることも描かれる。

2018-06-24 15:20:50
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ7 軍馬の場合は、純子に「何か」を見せる責任を負うことになるし、カイジ2期(脚本・シリーズ構成)の場合は、カイジは、とんでもなく困難な勝負に勝たなければならないという責任を負っている。

2018-06-24 15:21:40
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ8 カイジ2期(シリ構・脚本)においてカイジは、幾多の困難を乗り越えて「勝つ」姿を見せることにより、仲間達に希望を見せることができた。 軍馬の場合も、これからになるが、「得体の知れない何か」を純子に見届けさせるため、数々の修羅場をくぐることになるのだと思う。

2018-06-24 15:23:02
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本F-エフ-6まとめ9 そう思うと、生き甲斐を提示する側の覚悟と責任は尋常ではない。だが、それができるキャラであってほしいという、高屋敷氏の願いも込められているのだと思う。 まだ序盤だが、純子や軍馬の「生きる」意味が重く描かれ、高屋敷氏のポリシーが色濃く感じられた回だった。

2018-06-24 15:24:44