絡繰ル少女 - 『サイボーグ・キリノ』

一次創作。
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ジュセー @shiroboshi2

【今日はここまで】 こんな感じに、ポツポツと更新していきます #textS57

2018-06-30 23:09:50
ジュセー @shiroboshi2

身に纏った外套を放り投げるようにして脱ぎ捨てると、チューブトップにショートパンツの軽装が露わになる。同時に、機械化された部位も。無骨なガンメタルのサイバネティクスが、彼女の白い肌を際立たせていた。22

2018-07-14 18:18:47
ジュセー @shiroboshi2

キリノはぼうっと白の天井の一点を見つめ、虚無的な時間を消費する。視界の端に映る壁掛け時計がカチ、カチと針の音を立て、時を咀嚼していく。一分、五分、十分……微睡みつつもそうしていると、広間の奥の方から一人の女が現れた。23

2018-07-14 18:27:24
ジュセー @shiroboshi2

「アラ、帰ってたのキリちゃん」穏やかな声でキリノに声をかける白衣姿の女。彼女の名はフラウ・ラン。レトンジスの助手のような立場の者だ。「……ただいま」キリノは小さく返事を返した。フラウは柔和な表情を浮かべながら、キリノの側へと歩み寄る。24

2018-07-14 18:39:26
ジュセー @shiroboshi2

身を屈め、キリノの頰を撫でながらフラウは言う。「お疲れ様。ハカセなら下よ」そして彼女は白い頰に口づけをした。小動物のように縮こまりながら頷くキリノをフラウはクスクスと笑い、ふらっとその場を去る。自室に戻るのだろう。キリノはソファーから立ち上がった。25

2018-07-14 18:50:08
ジュセー @shiroboshi2

階段を鉄の足音で降るキリノ。一段足を運ぶたび、彼女の心は憂鬱に沈んでいく。レトンジス……『博士』と呼ばれる彼の者の顔を思い浮かべながら。顔。正確には仮面か。博士はいつも無機質な仮面をつけている。キリノは彼の素顔を一度も見たことが無い……。27

2018-07-14 19:05:20
ジュセー @shiroboshi2

【あまりに筆の進み(フリック入力でありながら)が悪く、進行が遅れてしまっているので出直します】 #textS57

2018-07-14 19:12:49