カウンシル・フジミ ＃６

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

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◆「イラつく奴だ」シンウインターは低く言い、ボキボキと指骨を鳴らした。「俺にイクサを楽しむ趣味はない。邪魔なだけだ。…お前はヤクザでもない。探偵などとほざく。邪魔なだけだ……そこのクズ犬と同じだ！」彼はオーロラの渦の奥、憎悪に満ちた目で起き上がるニンジャスレイヤーを横目で見た。◆

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【カウンシル・フジミ】#6

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「スウーッ……フウーッ……」ニンジャスレイヤーは呼吸を深め、憎悪の炉にカラテを注ぎ込む。荒れ狂う色彩の渦が、シンウインターや他のニンジャ達の存在を希薄化させている。彼は一瞬の機に乗じるべく、ニンジャ第六感を研ぎ澄ます。(((ウカツに踏み出すでないぞ、マスラダ)))ナラクが警告する。　1

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(((これはユミル・ニンジャの力だ。この地を覆う邪悪なる天蓋そのものよ。個を分断し、閉ざし、フーリンカザンする。この力を以てすれば、奴は唯一人で万軍を相手のイクサもできよう。だが、強力なジツゆえに長くは保つまい。ジツの途絶え目を狙うのだ……！)))「スウーッ……フウーッ……！」　2

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(((即ち、見殺しにせよ。かの者はサツバツナイトとカラテするであろう。サツバツナイトは勝てぬ。儂の力が無いゆえにな。グググ……かの者がカイシャクを試みた時、そこに絶好の機が訪れるであろう！)))「黙れ」ニンジャスレイヤーは言った。「悠長な真似をしていられるか」(((すぐにそうなる……))) 3

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「イヤーッ！」サツバツナイトとシンウインターはワン・インチ間合いに達する！拳と拳！「イヤーッ！」チョップとチョップ！衝撃が駆け、サツバツナイトは小さく呻いて後退する。「ウハハハハ」シンウインターは虚無的に笑った。「威勢のいいカラテだ。ワイズマンに取り立ててやろうとは思わんが」　4

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「ヌウーッ」サツバツナイトは後ろ手にヌンチャクを構えた。シンウインターが壁めいて眼前に踏み込み、丸太めいたケリを脇腹に見舞う。「イヤーッ！」サツバツナイトはヌンチャクでかろうじて受けた。「イヤーッ！」シンウインターの掌打！サツバツナイトは致命打を避け、肩で受ける！「グワーッ！」5

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「イヤーッ！」怯んだサツバツナイトに、シンウインターは断頭チョップを仕掛ける！「イヤーッ！」サツバツナイトの目が橙に燃える！跳び上がり、絡みつくようにシンウインターの腕へ脚を絡める！トモエ投げ腕ひしぎだ！「ヌウーッ！」地面に叩きつけられるシンウインター……否！逆の手をつき着地！6

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シンウインターは強引にサツバツナイトをふりほどき、起き上がった。「お前は俺のカラテに勝てんぞ」彼は言った。「この街は俺の全てだ。全てが俺の家族であり……俺そのものだ。俺には守るべきものがある。全てだ。俺は全てを守る。ゆえに倒れぬ。……家族は大事だぞ」二者の視線が衝突した。　7

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「オマークとやらは、オヌシの欺瞞を守る為のものか」サツバツナイトが尋ねた。「街の者を集め、そしてオヌシ自身の利益を追及する……！」「うむ、その通りだ。よく調べている」シンウインターは当然のように頷いた。「家族は家長に奉仕する。それが家族の義務だ」　8

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「イヤーッ！」サツバツナイトは攻める！ヌンチャク、蹴り、チョップのコンビネーション攻撃！シンウインターは捌き、受け止め、反撃し、押し返す！「お前は家族にはなれん。異物よ」「結構だ」「実際、お前のカラテに俺は舌を巻いている。サツバツナイト＝サン。相当に場数を踏んでおるな」　9

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「……」サツバツナイトは腰を落とし、次なる必殺のカラテ・ムーブの予備動作を取る。シンウインターも、ジリジリと横に動きながら、両手を円状に動かし、機をうかがう。「だが、俺には俺の世界がある。お前の知らぬ俺の世界、俺の歩みがな……！」「次の一打で、オヌシの御託を終わらせてやる」　10

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ズズズズ……サツバツナイトのマフラー布が橙色の光をくすぶらせた。サツバツナイトの目が光った。「イヤーッ！」踏み込む！シンウインターは目を見開き、渦巻くような両手掌打で迎え撃つ！サツバツナイトの姿が残像を伴い、実体があり得ぬ速さでシンウインターの眼前に出現した！「イヤーッ！」　11

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「グワーッ！？」シンウインターの顔面に、煮えたぎる拳が光速めいて叩き込まれた！後方に残されたサツバツナイトの残像が橙色の燃える影と化し、爆散する！チャドー奥義！ジキ・ウチ！既にサツバツナイトは続く第二撃の予備動作を終えている！チャドー奥義！ジキ・ツキ！「イヤーッ！」12

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「……グワーッ！」無慈悲なる拳がシンウインターの顔面を再び捉える！メンポが爆ぜ跳び、シンウインターの首が回転……10度……20度……40度……50……40……30度……！ナムサン！シンウインターの目が怒りに燃え上がる！身体がキリモミ回転し、吹き飛ぶシンウインター！「グワアアーッ！」13

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サツバツナイトはザンシンした。殺せていない！シンウインターはゴロゴロと転がり、倒れ込んだ。呻き声を上げ、身を起こそうとする。倒れる。「グヌ……」もう一度手をつき……起き上がる……！「……！」ニンジャスレイヤーがサツバツナイトとシンウインターの位置関係を把握！オーロラが失せた！　14

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「ハーッ……！」よろめき、顔をあげる。そびえたつシンウインター！ニンジャスレイヤーはサツバツナイトに構わず、攻撃に出ようとした。(((注意せよ！)))だがナラクはなお警告した。ニンジャスレイヤー自身のニンジャ第六感も凄まじい危機の予兆を伝えてきていた！(((ジツを解いたのは奴自身だ！)))15

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「イヤーッ！」黒橙の矢めいて、サツバツナイトが地を蹴った。不穏な兆しを読み取った彼は、畳みかける選択肢をとった。シンウインターは眩く輝く白の目でサツバツナイトを見据え、両手を掲げた。その両手には質量を伴うオーロラが、ブレーサーめいて渦巻きながらまとわりついていた。　16

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「……！」サツバツナイトは加速した。間に合わせる！ドラゴン・トビゲリを眉間に……！「イヤーッ！」シンウインターが打撃を繰り出した。彼の背後に神話時代のニンジャが聳え立った。それはシンウインターの憑依ニンジャソウルであり、シンウインターが捻じ伏せた、死せる神の姿だった。　17

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一瞬後、シンウインターの拳がサツバツナイトの胴体を芯から捉えていた。死せる神のヴィジョンは一瞬で消えた。停止していた時間が流れ出した。「グワアアーッ！」KRAAAAASH！サツバツナイトはロケット弾めいて吹き飛び、＜筋＞の壁を突き破った！ナムアミダブツ……！　18

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「何者だ……サツバツナイト……」シンウインターは自問自答しながら、ニンジャスレイヤーに……当初の獲物に向き直る。ようやく邪魔者の排除は終わったが、懸念ばかりが増している。シンウインターはオーロラ渦巻く両手を前に掲げ、ニンジャスレイヤーを仕留めるべく、カラテを練り上げる。　19

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既にニンジャスレイヤーは動いていた。赤黒い炎が邪悪な竜の尾めいて弧を描いた。シンウインターの顔面にオーロラがまとわりつき、再びメンポを形成していく。「イヤーッ！」予想を上回る速度で、ニンジャスレイヤーの鉤手が襲いかかった。シンウインターは腕で防いだ。「イヤーッ！」　20

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「グワーッ！」シンウインターの拳がニンジャスレイヤーの脇腹に叩き込まれ、赤黒装束の背からオーロラの余波が迸った。ニンジャスレイヤーは気絶を堪え、なおシンウインターに食らいつく。「イヤーッ！」左拳！「イヤーッ！」右拳！「イヤーッ！」左拳！「ンンン…！」シンウインターの目が嵐めく！21

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振り上げた両手チョップが、ニンジャスレイヤーの肩に振り下ろされる！「……イヤーッ！」「グワーッ！」うつ伏せに倒されるニンジャスレイヤー！その背を踏み砕くストンピング！「イヤーッ！」かろうじて横へ転がり、回避！「イヤーッ！」ケリ・キック！「イヤーッ！」横跳びに回避！　22