鯉さんのオススメ作品のまとめPart.2

国内も海外もバランスよく紹介されています。これを読めば貴方も鯉さんになれるかも!?(笑) ちなみに、その1はこちら https://togetter.com/li/1046283
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その51】 『マルタの鷹』(ダシール・ハメット) ・相棒が射殺され、私立探偵は財宝をめぐる事件に巻き込まれることとなる。心内文ゼロ。強靭な肉体と悪魔的な知力で、窮地を非情に踏み潰していく、探偵たちの理想サム・スペード。 pic.twitter.com/NR9YhY9XnM

2016-11-16 16:35:17
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その52】 『殺意という名の家畜』(河野典生) ・一夜を過ごした娘がメモを残して消えた。犯罪小説家の主人公は彼女の後を追う。シニカルな視点。若者たちの粗野な生き様。どことなく感じられる不条理さ。その鬱積がふと、殺意へとなる。 pic.twitter.com/cELLJo1ib5

2016-11-16 16:35:38
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その53】 『鷲は舞い降りた』(ジャック・ヒギンズ) ・行けば、死ぬかもしれない、ここにいれば、確実に死ぬ。敗北寸前のナチス、軍人たちは、チャーチル誘拐に全てを賭ける。読者は彼らの使命が叶わないことを知っている。それでもただの悲劇で終わることない、爪痕を残す一冊。 pic.twitter.com/9bKU1Jb2dH

2017-01-05 16:31:11
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その54】 『黄昏のベルリン』(連城三紀彦) ・母の行方を追う日本人。ユダヤ人を救済を願うアメリカ人。恋人探しに命を賭けるドイツ人。ベルリンを中心に目まぐるしく錯綜する視点。物語の端々から感じる何かの影。この痛快さ、カタルシスというべきか、破局の美というべきか。 pic.twitter.com/DClLGcVpQG

2017-01-05 16:32:12
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その55】 『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』(ウィリアム・ブリテン) ・カーにはまって完全犯罪を企む男始め、いきすぎた推理小説好きたちが日常をミステリの世界へと変えていく。あなどることなかれ、どの収録作にも元ネタの骨格あり。それにしてもこの人たち、楽しそうだ。 pic.twitter.com/zdjwv7PZ1y

2017-01-16 16:07:28
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その56】 『六枚のとんかつ』(蘇部健一) ・情けないトリック。しょうもない暗号。ありえなすぎるダイイング・メッセージ。そして、それに大真面目にいどんでいく男たち。なんだこれは。なんだこいつらは。怒るべきなのか、脱力すべきなのか。とりあえず、笑ったら負け。 pic.twitter.com/UgX7L7yhPO

2017-01-16 16:08:18
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その57】 『火刑法廷』(ディクスン・カー) ・妻は70年前にギロチン刑にされた毒殺魔だった⁉ 棺から消える遺体、絵の中に入るドレスの女、そして蘇る死者……。不可解すぎる現象の数々。ここまでやってしまって話の収拾がつくのか。怪奇と論理がおりなす、カーの世界。 pic.twitter.com/AI5OUQUx9f

2017-02-14 18:55:14
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その58】 『幻惑の死と使徒』(森博嗣) ・天才奇術師がマジックショーの最中に殺害された。マジックを背景に錯綜する事件。それとは関係ないようにどんどん広がっていってしまう犀川の思考。これは本当に事件とつながるのか? さて、われわれが使う「名前」とはなんなのだろう。 pic.twitter.com/F68Mx81SZ0

2017-02-14 18:55:37
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その59】 『ヒューマン・ファクター』(グレアム・グリーン) ・男はなぜ祖国を裏切ったのか。老年の情報部員が黒人の妻と息子と仲睦まじく暮らす背後で、二重スパイを消去するための計画が進行していく。生きるために、人生に必要なものを捨てなくてはならない、人の哀しさ。 pic.twitter.com/As5XSJfQJN

2017-03-22 19:53:18
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その60】 『ある朝 海に』(西村京太郎) ・アパルトヘイトの真実を世に訴えかけるため、若者たちは豪華客船をジャックする。世界を巻き込み広がっていく騒動。彼らは英雄か犯罪者か。何かを悪と決めつける「正義」はここにない。理想を求める意志の強さだけが伝わってくる。 pic.twitter.com/a6WiJAG7EQ

2017-03-22 19:53:59
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その61】 『フランス白粉の謎』(エラリー・クイーン) ・ミステリの面白さは真相の意外性だけではない。ひとつの事実を明らかにするため、繰り返されていくエラリーの執拗な推理。被害者の遺体がなぜ格納ベッドにあったのかという疑問が、500ページにわたる物語になるとは……。 pic.twitter.com/VfABY3xGaF

2017-06-05 12:26:43
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その62】 『水族館の殺人』(青崎有吾) ・サメに飼育員が食いちぎられる異様な光景のなか事件は幕を開けた。ひび割れたバケツ、血のついたモップ、散らばる紙。探偵は犯人の動きをトレースし続け、その条件を設定していく。とことん形式的。だからこそ論理遊びはこんなにも楽しい。 pic.twitter.com/qc56VlRx2P

2017-06-05 12:27:19
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その63】 『うまい殺人、しゃれた犯罪』(ヘンリー・スレッサー) ・金、保身、復讐。生きるべく、犯罪に全力をかける人間たち。軽妙なやりとりと、ツイストの効いた結末。緊迫感MAXな状況のはずなのに、笑みがこぼれる奇妙な構図。道徳なんてくそくらえ。殺人最高、犯罪最高! pic.twitter.com/yYcz78aRIt

2017-06-10 14:21:40
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その64】 『冷蔵庫より愛をこめて』(阿刀田高) ・恐怖とは人間の想像力。冷蔵庫を大量購入して妻の心を取り戻そうとする男、見ず知らずの人間の葬式にたびたび参列したがる女。奇妙な物語をさらに奇妙にする結末。狂気をうかびあがらせるのは、登場人物の頭か、読者の頭か。 pic.twitter.com/Sv5j8b5vik

2017-06-10 14:21:45
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その65】 『幻の女』(ウィリアム・アイリッシュ) ・刻々と迫る死刑執行。焦燥感のなか次々と展開するサスペンス。吸い込まれる筆致。その果てに待ち受けるどんでん返し……しかし本作の引力はそれだけでは説明できず。随所に染み込んだヒューマニズムと、余韻を残す心の空白。 pic.twitter.com/FuwatQ1PZe

2017-06-17 17:14:29
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その66】 『太陽黒点』(山田風太郎) ・結局のところ人間、地位がなきゃダメダメなのだ。プライドを保つためにプライドを捨て、少しずつ壊れていく、初々しいカップル。生きることの鬱屈、人間の哀しみが余すことなく描かれた、ほろ苦い恋愛小説……なわけがなかったんだなあ。 pic.twitter.com/MV230dZRsl

2017-06-17 17:15:33
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その67】 『ローズマリーの赤ちゃん』(アイラ・レヴィン) ・どう見ても素敵なマンションでのあたたかな日常生活……のはず……なのに……。親切な隣人は本当に親切なのか。産婦人科の名医は本当に名医なのか。ローズマリーのお腹のなかにいるのは、本当に赤ちゃんなのか……。 pic.twitter.com/bHe3iJicyA

2017-06-22 11:07:51
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その68】 『ドグラ・マグラ』(夢野久作) ・自然状態に近い精神病患者こそ真に正常な人間?……思考するのは脳髄でない?……胎児は夢で人類の系統発生的な記憶をたどるという反復説的な正木博士の言説。そしてこの作品の世界ではこの理論こそ現実?……となると……??…… pic.twitter.com/8QeE62O2CD

2017-06-22 11:07:55
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その69】 『ナイルに死す』(アガサ・クリスティー) ・幸せなハネムーンを打ち砕く銃声。事件のかたわら、登場人物の間で次々と巻き起こる複雑な恋愛模様。きっとクリスティー、人と人とをこちゃこちゃ結びつけて整理することに快感を覚えてしまうタイプなのだ。ぶち壊すことにも。 pic.twitter.com/YFKr8FrVwl

2017-06-28 16:20:29
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その70】 『不連続殺人事件』(坂口安吾) ・アタピンだの八丁鼻だのこれが人の名か。変人だらけの登場人物に、容赦なく巻き起こっていく大量殺人。冷笑的なのかノリ気になってるのか遊びまくってるこの文豪。でも探偵小説の面白さって、こういう遊び心にあるのかもしれない。 pic.twitter.com/flo2MNI4Bw

2017-06-28 16:20:29
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その71】 『動く標的』(ロス・マクドナルド) ・人を殺したことがないと語るバツイチの私立探偵リュウ・アーチャー。誘拐事件のなか、依頼者親子の軋轢や友人の恋愛模様に巻きこまれるこの男、皮肉屋をきどるくせして人の良さを隠しきれてない。そんな静かな熱さが、魂を震わす。 pic.twitter.com/sCNlNq01sy

2017-07-05 12:11:49
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【オススメ作品その72】 『逃がれの街』(北方謙三) ・女を殴り、上司を殴り、ヤクザを刺し殺す。唯我独尊の俺様ハードボイルド……と思いきや、違う。人を殺し、見知らぬ五歳児と逃避行を続ける主人公が帯びているのは、ただ哀しさばかり。暴力に生きるって、情けなくて、むなしいことなのだ。 pic.twitter.com/WVjOYENJD2

2017-07-05 12:12:11
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その73】 『太陽がいっぱい』(パトリシア・ハイスミス) ・どんな人の物真似だってできる。殺人鬼と化してくリプリーを動かすのは、過剰な自己愛か、それとも他者への異様な恐怖心か。道化とならねば生きていけず、偽りしか愛せない。もし彼に共感してしまう人間がいるなら、怖い。 pic.twitter.com/hig1GJ9F2E

2017-07-10 12:27:11
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その74】 『OUT』(桐野夏生) ・なぜ四人の主婦たちは、一人の男を解体してゴミ袋に詰めることになったのか。暴力、貧困、家族の義務……あらゆる鬱屈を生み出す何かが、彼女たちの周りには満ちている。気づく。それらとゴミのあいだに、なんの違いがあるのだろう。 pic.twitter.com/gvwYxrNqFh

2017-07-10 12:34:36
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その75】 『ちがった空』(ギャビン・ライアル) ・ナワーブ殿下の財宝を奪って飛び去った男と、それをさらに奪うべく追う二人の悪党パイロット。邪魔されたくない。何も恐れず生きたい衝動。どうしても手に入れたい自由がある。彼らは、飛行機をあやつれてしまった人間なのだから。 pic.twitter.com/RPvRnaC6yE

2017-07-18 12:29:57
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