鯉さんのオススメ作品のまとめPart.2

国内も海外もバランスよく紹介されています。これを読めば貴方も鯉さんになれるかも!?(笑) ちなみに、その1はこちら https://togetter.com/li/1046283
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その76】 『クライマーズ・ハイ』(横山秀夫) ・死者520名。未曾有の航空機事故、立ち向かう新聞社の人間たち。彼らは当事者ではない。だが、被害者のため、怒り、泣き、正義感に燃える。ドラマが生まれる。世間から嫌われても伝えなくてならない。記者ってそういうものなのだ。 pic.twitter.com/UrBBjnXeIc

2017-07-18 12:51:37
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その77】 『ロウフィールド館の惨劇』(ルース・レンデル) ・醜い容姿をした機械のような家政婦。田舎町の平和な一家は、有能な彼女に感謝し、優しく接しようと奮闘する。……やがて皆殺しにされると知らず。偽善じみた軽薄な愛と憐憫。それが冷酷に潰される、言い様のない痛快さ。 pic.twitter.com/1nyitLxkBy

2017-07-23 17:41:33
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その78】 『赤朽葉家の伝説』(桜庭一樹) ・鳥取の旧家に生きる女三代が巻き起こす壮大などたばた劇。未来予知、空飛ぶ人間、女暴走族、住みつくニート、変な名前の子どもたち。目まぐるしく進むおかしな伝記。しかしどこか切なさが胸をつく。我々は知っているのだ、彼らの最期を。 pic.twitter.com/7lMK2NPZCT

2017-07-23 17:43:17
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その79】 『クライム・マシン』(ジャック・リッチー) ・スラスラ読める簡潔な文体で描かれていたのは、タイムマシンの購入を真剣に検討する殺し屋でした。予想を裏切る展開をさらに裏切る展開、気づけば着地してしまってる結末。天の邪鬼な作者の盛大にして精緻なジョークの数々。 pic.twitter.com/NNuCHpIMYm

2017-07-28 12:36:44
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その80】 『バベルノトウ』(森川智喜) ・言語混乱なる特殊設定を用いたSFミステリ……と思いきや、なぜこんなことになってしまうんだ。推理は空回りし、名探偵は事件そっちのけで大暴れし、現場はどんどんカオスと化していく。嵐のごとき散らかしぶり。破天荒すぎるぞこの作者。 pic.twitter.com/jgpC35u6Ni

2017-07-28 12:38:19
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その81】 『モンマルトルのメグレ』(ジョルジュ・シムノン) ・モンマルトルのキャバレーをどっしり捜査するメグレ警視に比べて、若いラポワント刑事のなんとウブなことか。年下の娼婦に猛アタックして小馬鹿にされる彼の純情さ、微笑ましく思える一方、しんみりとさせてもくれる。 pic.twitter.com/5D642sd1Bd

2017-08-02 12:06:06
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その82】 『飢餓海峡』(水上勉) ・餓えていた。金に、米に、着るものに……。貧困にあえぐ母に尽くし、農村を食糧難から救った食品会社の社長が、その影に持つ非道な殺人鬼の顔。戦後の激動のなか、ひとりの娼妓と、刑事たちの執念がてらしだした、ある男の数奇な人生。 pic.twitter.com/0EkIpYyIQl

2017-08-02 12:07:18
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その83】 『ホット・ロック』(ドナルド・E・ウェストレイク) ・悪はスリルショックサスペンス。巨大エメラルドを求める泥棒一味と、悪徳弁護士と、アフリカ政府の心理戦は、一般民衆を巻き込み、どんどんハチャメチャになっていく。笑うしかない。どいつもこいつもイカれてやがる。 pic.twitter.com/AFT5t4wn3C

2017-12-01 23:24:24
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その84】 『ラッシュライフ』(伊坂幸太郎) ・どいつもこいつも崖っぷち。一癖も二癖もあるおかしな登場人物たちと、視点切り替えで目まぐるしく回っていくそれぞれの物語。登場人物たちから見れば、あわただしい一日。それなのに読者から見れば実に奇妙なドラマ。感動……すべきなのか? pic.twitter.com/YS08XNoaK2

2017-12-01 23:29:38
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その85】 『曇りなき正義』(ジョージ・P・ペレケーノス) ・黒人の私立探偵デレクはただのおっさんだ。下品な話で笑う一方、病床の母を見舞い、恋人とその息子との関係にやきもきする。依頼人の痛みに共感してしまう。銃と麻薬のなか、そんな普通の感性を持つのが彼の魅力かもしれない。 pic.twitter.com/PuO2gBFWA3

2017-12-07 15:12:11
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その86】 『ディスコ探偵水曜日』(舞城王太郎) ・最大スケールの推理決戦。次々と現れては死んでいく名探偵、連発される超絶トリック、超科学と超推理でカオスと化していく世界。どこまでも破天荒……そのくせ登場人物のメッセージはどこまでもベタ。だからこそ心動かされてしまうのか。 pic.twitter.com/G541esUFjJ

2017-12-07 15:12:46
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その87】 『レベッカ』(ダフネ・デュ・モーリア) ・「金持ちのイケメンと結婚したい!」という夢が実現したら絶望の檻のなかというお話。「なんであなたがここにいるの?」という雰囲気の怖さに覚えがあるひとは多いだろうが、そこにはレベッカのような圧倒的支配者が必ずいるのである。 pic.twitter.com/pdGuka8hUT

2017-12-19 15:14:50
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その88】 『盲目的な恋と友情』(辻村深月) ・妙に自意識過剰だったり被害者意識が強かったりするひと、一度は見たことがあるのではないだろうか。実はそのひと、何気ない一言をきくたびに辛いトラウマをフラッシュバックさせているかもしれない。まあこの主人公は、ほぼ病気だけど……。 pic.twitter.com/ICSGYqqf8S

2017-12-19 15:16:24
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その89】 『招かれざる客たちのビュッフェ』(クリスチアナ・ブランド) ・パズラーの完成度はいわずもがな倒叙からブラックユーモアまでなんでもやってのける珠玉の短編集。ひとつ選んで推すなら、パズラーの古典(聖典?)たる「ジェミー・クリケット」か、それとも「カップの中の毒」か。 pic.twitter.com/epkDCOos9S

2017-12-22 15:16:16
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その90】 『赤い博物館』(大山誠一郎) ・鮎川と法月に並ぶ短編パズラーの名手といえばやはり大山誠一郎だろう。硬質な筆致、精緻な細部描写、コンパクトに納められた情報が論理によって繋がり、想像だにしない構図が描かれていく。どこを見ても無駄がない。これぞ本格ミステリの極致。 pic.twitter.com/vb05BTeJQf

2017-12-22 15:17:37
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その91】 『女刑事の死』(ロス・トーマス) ・家族だってなにを考えているかわからないし、親友と話すのだって一筋縄ではいかない。憎まれ口を叩き合いながら、心の底ではなにを考えているかわからないこいつら、なーんかたまらなく面白くてイカす。 pic.twitter.com/T1YrA6VrhH

2018-05-22 23:02:43
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その92】 『火車』(宮部みゆき) ・わずかな金さえあればそれでいい……なんてのは、しょせん金持ちのセリフ。金がなければ自分を自分として見てもらえなくなるし、自分が自分でなくなってしまう。彼女の置かれている現実に比べて、世間の正義感がいかにうすっぺらいことか。 pic.twitter.com/VrQXHBiEUB

2018-05-22 23:03:42
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その93】 『ゴールデンボーイ』(スティーヴン・キング) ・元ナチス幹部の老人を痛めつけて残虐趣味を深めていく中学生。誰も彼の本性を見抜けていないし、彼自身だってわかっていない。とことん、とことん悪趣味、なのに笑いが止まらない。キングの世界こそ、残虐趣味の真髄じゃないか! pic.twitter.com/rYOdJkUtut

2018-05-24 20:56:48
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その94】 『魍魎の匣』(京極夏彦) ・世界を形作るのはその人間の認識。ならば、それを変えてしまえばいい。……なんて発想を本にしてしまったのがこれ。次々と巻き起こる奇怪千万な事件に、心に貼りつく情報の数々。読み進めているうちに、すっかり京極ワールドの住民に改造される!? pic.twitter.com/s4ANVL8I06

2018-05-24 20:58:40
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その95】 『大穴』(ディック・フランシス) ・諦めなきゃいけない瞬間というのがひとにはあるが、それがすべての終わりというわけではない。栄光を失い、苦難に襲われながらも、しぶとく事件に食らいついていくシッド、それを自分のような人間たちに証明したいだけなのかも。 pic.twitter.com/XBFnLa4EyE

2018-05-28 15:39:31
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その96】 『焦茶色のパステル』(岡嶋二人) ・競馬ってへんなスポーツだなあ、と思わされる。馬をやけに大切に扱うわりに怪我をしたらあっさり殺すし、見た目にはわからない血統なんかで馬の価値が大きく変わってきてしまう。いや、むしろそういうところが、魔力を生みだしているのか。 pic.twitter.com/3MTH59O3i1

2018-05-28 15:41:53
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その97】 『シンデレラの罠』(セバスティアン・ジャプリゾ) ・事件の解決はときとして安心ではなく恐怖をもたらす。もし作中人物がそれを予期していたとしたら……。「苦悩こそ傷つけられぬ唯一の高貴」とフランスの詩人はいうが、この奇妙な読後感……「畏怖」とでもいうべきだろうか。 pic.twitter.com/Ols4hRkMSM

2018-07-22 22:55:25
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その98】 『鏡の中は日曜日』(殊能将之) ・マラルメの詩がおりなす衒学的 な館、記憶喪失、作中作、交差する過去と現在……そしてこれ……でもってこれ……ああ、これどう見ても"あれ"じゃん!!わかるひとにはわかるが、わからせていけない。こんな愉しみをミステリにしてしまうとは。 pic.twitter.com/pehZsF5f4d

2018-07-22 23:00:46
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その99】 『罪と罰』(フョードル・ドストエフスキー) ・「生きた魂はメカニズムに従わない、生きた魂は懐疑的だ、生きた魂は反動的だ!」と、ある登場人物は酒に酔って叫ぶ。告解は、支配を許すことに他ならない。孤独を深めながら連帯を求めるラスコーリニコフよ……。 pic.twitter.com/eSmG2y9KvW

2018-07-23 19:59:55
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こい @Gyaradus1

【オススメ作品その100】 『或る「小倉日記」伝』(松本清張) ・生まれつきの吃音と優れない容姿、心を許した女性には影で嘲笑われ、生き甲斐だった文学も、戦争のなかでは意味をなくしてしまう。苦境に挫けない主人公や周囲の支えに胸が熱くなるが……生まれついたものから逃れることはできない……。 pic.twitter.com/muVM2KE3eV

2018-07-23 20:03:53
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