粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について

@hideoharadaさんの解説
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原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について①】4/14に農水省消費・安全局から表記の件について指導文書が出てます。以下、その内容を説明します。なお、3/19に「原子力発電所事故を踏まえた家畜の飼養管理について」という指導文書で、原発事故後は当面、放牧を行わないよう要請。

2011-04-17 11:26:02
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について②】4/14の指導文書では、現在も原発からの放射性物質の放出が続いている現状を踏まえ、放牧や飼料作物の青刈り給与により、牛乳や牛肉へ規制値を超えた放射性物質が残留しないよう、粗飼料中の放射性物質の暫定許容値を設定することに。

2011-04-17 11:26:03
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について③】併せて、牧草等の飼料作物中の放射性物質の含有量を把握するため、大気中の放射線量が通常より高いレベルで検出された都県(宮城、山形、福島、栃木、茨城、群馬、埼玉、東京、神奈川)でモニタリング調査を行い、今後の指導の目安とします。

2011-04-17 11:26:04
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について④】⑴乳用牛(初回交配以降の牛・経産牛):放射性ヨウ素 70Bq/kg(実重量)、放射性セシウム300Bq/kg。⑵肥育牛:放射性ヨウ素 →農産物で出荷制限が行われてない地域で生産された粗飼料。放射性セシウム300Bq/kg。

2011-04-17 11:26:05
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑤】⑴及び⑵以外の牛(育成牛のこと):放射性ヨウ素→農産物で出荷制限が行われてない地域で生産された粗飼料。放射性セシウム5000Bq/kg。なお、これら暫定許容値は、家畜が摂取する際の粗飼料実重量辺りの濃度で水は考慮してません。

2011-04-17 11:26:06
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑥】粗飼料の暫定許容値は、現在の科学的知見に基づいて、畜産物の暫定規制値を超えない水準に設定。移行係数はIAEAデータや我が国での試験結果も採用。今後、粗飼料から牛への放射性物質の野外移行試験を行い、暫定許容値を見直すことも。

2011-04-17 11:26:06
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑦】⑴乳用牛の放射性ヨウ素:暫定許容値70Bq/kgの粗飼料を連続給与→移行係数2.5×10‾2、粗飼料給与量50kg→生乳中の推定濃度88Bq/kgとなり、乳の暫定規制値100Bq/kgを下回ることに。

2011-04-17 11:26:07
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑧】⑵乳用牛の放射性セシウム:暫定許容値300Bq/kgの粗飼料を連続給与→移行係数4.6×10‾3、粗飼料給与量127(最大)kg→生乳中の推定濃度175Bq/kgとなり、乳の暫定規制値200Bq/kgを下回ることに。

2011-04-17 11:26:08
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑨】⑶肥育牛の放射性セシウム:暫定許容値300Bq/kgの粗飼料を連続給与→移行係数9.6×10‾2、粗飼料給与量14(最大)kg→肥育終了後の牛肉中の推定濃度403Bq/kgとなり、肉の暫定規制値500Bq/kgを下回ることに。

2011-04-17 11:26:09
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑩】このほか、育成期の牛については、育成中に暫定許容値の粗飼料を連続給与しても体内における推定濃度が搾乳牛や肥育牛の暫定許容値に加えても暫定規制値を超えないように設定されてます。(ここでツイするの大変なので、省略)

2011-04-17 11:26:10
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑪】近々、畜産部の方で、当面の対応について指導文書を発出することにしているので、その際に、暫定許容値設定の考え方やQ&Aなども含めて、HPにUPしたいと思ってますので、今回はこれくらいで。

2011-04-17 11:26:11
原田 英男 @hideoharada

【粗飼料の放射性物質の暫定許容値の設定について⑫】なお、原発事故前に収穫して屋内やラップ等で貯蔵している粗飼料については、問題なく給与できます。家畜の飲用水については3/19の指導文書にあるように、引き続き、貯水槽に蓋をするなどして降下する粉塵等の飲用水への混入防止措置を。

2011-04-17 11:26:12