【刀ミュ】刀ミュ第一シーズン後半と『付喪神=九十九神』の話

まとめました。 刀ミュ凄いね!?って言ってますが、 ×「こんなにも計算しつくされた伏線や暗喩があるからすごい!」 〇「こういう読み解き方をしても楽しめるくらい、『刀剣乱舞』『刀剣男士』の奥深さに本気で取り組んでくれた作り込みがすごい!」 続きを読む
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てけ @taka_koro

●幕末刀 一方で、濃厚なエピソードとともにある幕末刀剣。 深く関わる人物≒物語を持っているからこそ、その対象を失う悲しみがあることが「埋まらない穴が空いたような気持ち」と表現されてました。

2018-09-03 01:36:48
てけ @taka_koro

何も持たずに生まれてくる方が辛いのか、一度手に入れたものを失う方が辛いのか、なんてのを比べても意味はないですが。 どちらにしても 堀川「みんな…何かが欠けているのかもしれませんね」。

2018-09-03 01:38:21
てけ @taka_koro

つはもの男士に限らず、今剣、三日月、髭切、丸さんや青江や蜂須賀やむっちゃん、さらに言うなら歴史人物も含めて登場する者の誰もが、多かれ少なかれいびつな欠落を抱えてる。 「いびつないし ひとつとて同じ形なし」 でも…

2018-09-03 01:39:45
てけ @taka_koro

安定「未知なる道 そこに痕跡が残るなら それはもう物語だろう」 前作で揺れに揺れた安定が、巴さんへのアンサーのように『物語』はこれからも作っていけるって歌う。 ストーリー終了後の新選組男士達は、今剣に同じく過去を見極めて成長したいと、修行に発つ決意を固める。

2018-09-03 01:46:53
てけ @taka_koro

(そうだこの件で熱い!!!!!無理!!!!!!って燃え死んだ演出あったんですけど、脱線する上描かないと説明難しいので日を改めます メモ 後日の私よろしく)

2018-09-03 01:49:47
てけ @taka_koro

そんな任務の締めくくりに審神者に告げた巴さんの言葉、ある意味今回のまとめの最重要フレーズ。 「大切なのは、欠けていることを受け入れながら、その先へ進む一歩を踏み出すことなのだと思う」。 この、これ以上なんの説明も必要ない\スパーーーーーーン/って気持ちよさ!!!

2018-09-03 01:59:05
てけ @taka_koro

超個人的な好みで恐縮なんですが、わたし演劇…というか創作物全般において、登場人物が作品のテーマや主義主張を演説し始めるの、どちらかといえば苦手なんですよ。話に没入してたのに「あーハイ、中の人はそういうこと言いたいのね、分かった分かったから…」ってカクッと引き戻されちゃうというか。

2018-09-03 02:03:11
てけ @taka_koro

けど、”刀剣男士・物語・歴史・欠落・極修行”、積み重ねてきたテーマをこれだけ綺麗に締めくくる台詞なのに、「審神者に初陣の感想を尋ねられた巴さんの返答(一言)」って あの もっと欲張って語っていいよ…!!? って言いたくなるくらいに研ぎ澄まされた一閃 美しすぎて眩暈がしました…。

2018-09-03 02:18:19
てけ @taka_koro

そして気付いた つはもの冒頭:悲願の千本までもう”一歩”!(誤った修行)  ↓ むすはじ結末:これは序章 いつかなる極限へ”一歩”(真の修行) 巴「大切なのは、その先へ進む”一歩”」 でトドメでした 無理です この展開の衝撃表す言葉はいまだにみつからないです

2018-09-03 03:06:46
てけ @taka_koro

<むすはじまとめ> ★『物語』由来の埋まらない喪失感を抱えた幕末刀、それを見つめなおすために旅立つ新選組刀 ★『物語』を持たない欠落感を暗澹と語っていた冒頭から「物語無きもまた物語」「俺だけではない、皆欠けている。それを受け入れ、その先へ進むことが大切」と言えるようになった巴形

2018-09-05 00:16:08
てけ @taka_koro

「欠落は埋められる」ではなく「欠けていていい。皆そうなんだ。欠けた自分のまま踏み出す意思こそ大切なんだ」という形の希望。 とてもとても美しい結びで、”その先”へ至る始まりの言葉だったと思います。

2018-09-05 00:39:38

てけ @taka_koro

【付喪神】 最後にもう少しだけややこしい話させて下さいほんとすいません 『付喪神』って存在についてのそもそも話。 アニミズム云々器物の精が云々、”九十九神”の方の表記云々って始めるといつまでも話終わらないのでそのあたり全部スルーします! 焦点絞るのは室町時代の『付喪神絵巻』。

2018-09-05 01:09:25
てけ @taka_koro

この絵巻物が今のところ、一般に言われる道具の怪『付喪神』の元祖だと言われてる。 dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid… その語源と成立年代を含む変遷については、こちらの動画が大変分かりやすい考察を掲載して下さってるので、ありがたく引かせて頂きます nicovideo.jp/watch/sm303235…

2018-09-05 23:24:39
てけ @taka_koro

めっちゃ乱暴に今回の話に関係するところをぶっこぬくと、 「伊勢物語の 『百年に一年たらぬつくも髪我を恋ふらし面影に見ゆ』 という和歌の表現から派生して、付喪神絵巻の『器物百年を経て、化して精霊を得てより、人の心を誑す、これを付喪神と、号すといへり →

2018-09-05 23:33:21
てけ @taka_koro

→(中略)百年に一年足らぬ、付喪神の災難に、あはしとなり』という記述に結び付いたのでは」 という。 器物百年を経て=百年で変化するって文章が最初に来てるのでアレなんですが笑、いわゆる器物の怪『付喪神』の成立時点から、”百年に一年足らぬ”、100-1=99っていうスペルが付属してる訳です。

2018-09-05 23:35:10
てけ @taka_koro

9・99・999、「大変多い」の意を持つと同時に「但し最後の1が無い」未完の象徴の数でもありますね アングリマーラ(弁慶)然り、九十九話で止める百物語然り、お皿を九枚まで数えるけど一枚足りず成仏できないお菊さん、九十九夜で絶える深草少将の百夜通い、九百九十九頭までしか獲らない猟師の掟。

2018-09-05 23:41:11
てけ @taka_koro

一足りない、すなわち欠けていることが存在の根っこに刻まれてる『付喪神』の物語として、「俺たちは皆、なにかが欠けている」ってテーマのクリティカルヒットっぷりはやばいでしょ…!!というのがまず一つ。 さらにね!ここから!!ここからです!!

2018-09-06 00:28:56
てけ @taka_koro

その後の『付喪神絵巻』の展開がどうなるかをこれまた乱暴に要約すると 「荒ぶった妖怪達は高僧に調伏され、仏道を志す。その内に、共に住んでいては懈怠が生まれると考え、互いに別れて深山幽谷に入って修行し、ついには成仏した。情の無いモノであっても、修行すれば成仏できる(況や人間をや!)」

2018-09-06 01:06:36
てけ @taka_koro

なんかもう逐一語るのも阿漕ですが ・特の状態で上限lv.99。最後の1レベル=”あと一歩”を得てlv.100になることはない ・「このままではだめだ」と、仲間と共に住む本丸を離れ、一人で極修行に出る ・遥かに続く新しい強さを獲得する道へ”一歩”踏み出し、審神者の刀として歩んでいく

2018-09-06 01:37:03
てけ @taka_koro

ゲームの極修行システムの時点で凄いのに、それを組み込んだ脚本で 「(モノであった俺達も)今は意思を持ち体を持つ」 「いびつないし 一つとして同じものはない」 「大切なのは、欠けを受け入れてその先へ進むこと」 って、付喪神絵巻の結末に当たる”心を得たモノの意思”までが丁寧に描写される

2018-09-06 01:49:31
てけ @taka_koro

”欠けているから、その先へ行く意思が奮い立つ。完成していないことにこそ意味がある”。 原作ゲームを刀ミュなりに掘り下げるような形で、「欠落」への回答までしっかりと用意されてるのがもうひとつ。

2018-09-07 01:46:08
てけ @taka_koro

以上が「風呂敷の広げ方と畳み方が超綺麗」の内容でした。 もう なんていうか 刀ミュすごいね!!!!!??????? って、その一言をシェアできれば満足です…。 お粗末様でした!!

2018-09-07 01:52:48