山本宗補『戦後はまだ…刻まれた加害と被害の記憶』ツイートまとめ

改憲が差し迫るなか、戦争をくぐった方々の思いを胸に刻みたい。
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山本宗補 @asama888

「優秀な者ばかり先に死んでいる。俺はつくづけ運が強いなあと思う」。群馬県出身の関口喜代治さんは輸送船機関士として乗り込んだ船が三度沈没し三度助かった。三度目は敗戦後の9月、引揚げ船勤務で満州に向かい門司港出港。関門海峡に米軍が敷設した音響機雷で船が爆発。同僚16人が戦後に海没した。 pic.twitter.com/qELfYe5vWD

2018-05-31 20:58:49
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山本宗補 @asama888

益永スミコさんは戦中は産婆だった。「みんな洗脳され無事に子どもを産ませることが銃後の奉公だと信じた」。愛知県の病院で組合を結成し従順な生き方に決別。「女は男を送り出し、殺し尽くさせ餓死させた。国は反省しない。原因は自分たちにある。もうそんな世の中にしないことが私らの生きる道です」 pic.twitter.com/p2MTW2MGwz

2018-06-01 23:08:46
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山本宗補 @asama888

爆心から870mの広島一中で被爆した兒玉光雄さんは急逝原爆症を脱してからは60歳まで大病を患うことはなかった。しかし、60歳で直腸がん、63歳で胃がん切除。65歳で皮膚がん、70歳では甲状腺がんを切除。その後も皮膚がんは場所を変え発症。専門家は兒玉さんの被爆量は4.5シーベルト相当と推定。 pic.twitter.com/ybEPaTPf1Y

2018-06-04 08:07:27
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山本宗補 @asama888

星埜惇さんは学徒動員され広島原爆投下の日は食糧調達のために呉市へ電車で向かった。瞬間、電車の鎧戸を通し真っ青な光を左目に感じた。翌日から広島市内に入って寮生を探す救出活動。軍の命令で遺体焼却を三日間続けた。「人間ではなくなって鬼になっていた。死に対して無感覚の自分自身に気づいた」 pic.twitter.com/xg7PooXHXt

2018-06-05 08:28:50
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山本宗補 @asama888

久保美津子さんは爆心から約2キロの路上でピカで投げ飛ばされ顔の左側と左肘を焼かれた。爆風の直撃は受けなかった自宅は大きく傾きガラスは吹き飛んだ。急性原爆症を発症したが看護婦の母が看護し田舎で静養。久保さんは被爆者をモルモット扱いしたABCC(原爆障害調査委員会)の血液検査を拒否した。 pic.twitter.com/32RLLCHpMG

2018-06-06 08:32:50
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山本宗補 @asama888

長崎原爆の爆心から1.7キロの祖父の家で被爆した深堀寛治さん。1年前の夏はグラマンによる機銃掃射で命拾いもした。原爆投下の瞬間は大きな鞭で体を叩かれたような衝撃を受け瓦礫の下敷きから這い出した。体の右側に熱線を浴び火傷の皮膚は溶けた。意識不明状態は10月頃に脱したが倦怠感が続いた。 pic.twitter.com/wEBAf3aHNA

2018-06-07 08:22:08
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山本宗補 @asama888

戦後何十年経とうと国は被爆者の差別化を止めない。認定に消極的な国に対し原爆症認定集団訴訟の原告の一人となった山本英典さんは長崎原爆の爆心から4.2キロの家裏庭で被爆。「音もなく真っ白なベールで全身が覆われた」。山本さんは60歳で原因不明の大量下血するまで大病せず、数年後に胃がん摘出。 pic.twitter.com/atlwRaU84T

2018-06-12 23:14:22
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山本宗補 @asama888

拙写真集からの連ツイ後二人。畏敬する報道写真家の福島菊次郎さんの戦後は6日間の違いで広島原爆を免れたことと一人も殺さなかったことで決定づけられた。広島から貨物列車で日南海岸に移動し米軍上陸を想定した自爆訓練で敗戦。「同級生の半分近くが戦死。ボクも軍国主義に追随し侵略戦争に加担」 pic.twitter.com/jp4EdUSzeG

2018-07-05 20:52:51
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山本宗補 @asama888

戦後、菊次郎さんは時計店を営み、原爆症と極度の貧国に翻弄される中村杉松さん一家を克明に取材。「ピカドンーある原爆被災者の記録」を出版し上京。ベトナム反戦運動や全共闘など警察権力に立ち向かう若者を徹底取材し気づかされた。「若い頃は国のいうことを鵜呑みにしていた自分が阿呆だった」

2018-07-05 20:58:39
山本宗補 @asama888

「靖国神社は若者を死地にかりたて、ボロ布のように使い捨てた軍国主義の大量殺人装置以外の何ものでもなかった」 これは「天皇に二度殺されかけた」と話す生前の菊次郎さんの実感のこもった名セリフだ。 写真は東電福島原発事故から半年後、福島県南相馬市の大津波の現場を案内した時のもの。

2018-07-05 21:04:03
山本宗補 @asama888

連ツイ70人目は角田三郎さん。陸軍航空士官学校から戦闘機操縦士となった角田さん。次兄は海軍航空隊操縦士となりラバウルで戦死。「母などの影響を受けながら戦争が正しいと思いこんでいた。私も削岩機先端の人造ダイヤモンド。国は純粋無垢な若者を戦争集団の戦闘に立つために罪の意識を奪い育てた」 pic.twitter.com/FiN32s5dWZ

2018-07-07 11:18:49
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山本宗補 @asama888

続)満州で偵察訓練中に敗戦。長兄は根こそぎ動員で関東軍入隊し戦病死。父は満州からの引揚船で病死。侵略戦争と天皇家を肯定しないと家族の死と自分の生が無意味となる矛盾に苛まれ戦後2年間が独りぼっちで苦しかったという。牧師となった角田さんは靖国に合祀された二人の兄の合祀取消を求めた。

2018-07-07 11:26:09
山本宗補 @asama888

あなたの町でも「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」写真展開催を。戦前に回帰しようとする安倍政権の人の道にはずれたことを再認識できる写真展。各地での展示例です。 asama888.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/2…

2018-05-16 22:55:58
山本宗補 @asama888

再生回数13000回。5分のコラボ動画です。拙著に収録した70人のうち、約半数の戦争体験者の肖像写真とキーワードなどをまとめていただきました。必聴だと思います。加害者として、被害者として、両方を意識して語る戦争の實相。 沢 知恵「われ問う」×山本宗補「戦後はまだ…」 youtube.com/watch?v=GwXH-4…

2018-05-17 20:03:49
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山本宗補 @asama888

「私たちは戦争をまだ知らない、ということを知る本」 拙著「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」のレビューを連ツイで紹介させていただく。 「戦争をめぐる70人の肖像と証言。加害者と被害者それぞれの人生の重みを、見開きでひとりずつ、一葉の写真と1600字余りのテキストで渾身を込めて」

2018-08-15 09:52:08
山本宗補 @asama888

続)「凝縮させようと試みた労作。価格の価値は十分にある。70人ひとりひとりの「記憶の記録」は、パラパラと気軽に読みすすめることは難しく、ずっしりとした重みがある。加害者と被害者の両者に対する取材が、戦争に対する単純な解釈を許さない。ダブルトーンで美しく印刷されたモノクロームの写真は

2018-08-15 09:53:11
山本宗補 @asama888

続)「見る者に対し、語りべの人生と思いにじっくり対峙することを強く求める。 きっと、著者が聞き取りながら原稿にできなかった情報が膨大にあるだろう。またそれにもまして、証言者たちが70年を経ても語りきれないでいる(語りきれなかった)思いがあるだろう。それが行間から、被写体の視線から」

2018-08-15 09:54:34
山本宗補 @asama888

続)「溢れ出る。著者の写真とテキストを通して、私たちは語りべたちの生きてきた人生、生きなければならなかった人生を、さらには彼らの周りで命を失った人たちの生き様・死に様を知り、描き得なかった部分を想像し、またここから新たな知識を得るきっかけとすることができる。戦争は抽象的な概念」

2018-08-15 09:57:10
山本宗補 @asama888

続)「ではなく、人間が生きて行動することで起きることであり、また関わった人間がその結果を生涯にわたって背負わなくてはならなくなることである。そのことを自ら直に知ることも自ら直に感じることもなく育った私たちの世代が、それでも知ろうとし感じようとするとき、この本は「窓」のような役割」

2018-08-15 09:59:09
山本宗補 @asama888

続)「を担ってくれる。これから近隣の国々や米国とともに私たちはどのような世界を作っていくのか、その中でこの国をどのようにしていきたいのか。そうしたことを考えるのに、この本が「窓」となって見せてくれる人間というものの性(さが)、私たちや私たちが属する社会が持っている」

2018-08-15 10:00:44
山本宗補 @asama888

続)「(当時から今に至るまで変わっていない)性質の姿はとても役に立つだろう。そのような役目を少しでも果たせるよう、この本が多くの様々な場所に置かれ多くの人が本書に掲載された70人のうちのひとりの写真、ひとりの言葉にでも触れてもらいたいと願う。書名となった言葉のあとに続く著者の思い」

2018-08-15 10:02:49
山本宗補 @asama888

続)「、それは、「終わっていない」ではないのだ」(了) 6件のレビューの一つでした。 「戦後はまだ… 刻まれた加害と被害の記憶」 大型本 – 山本 宗補 (著) ネット書店で、大型店で、図書館でぜひ手にしてみてください。 amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%B…

2018-08-15 10:05:56
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