10. このパルスはあまりに高強度なので透明なガラスも加工できるし、少し固体や水、空気などを伝搬するだけで、レーザー光は真っ白な光に変化する。また、このパルスをガスに照射するとアト秒(アトは1000兆分の1)のパルスが発生することが見出され、アト秒科学への道がひらけた。
2018-10-02 22:18:2511. 実用的に最も使われいるのは視力矯正(LASIK)用レーザーかな。目に見えない波長のパルスを目に集光して目の中を加工し、角膜を剥がすことができる。
2018-10-02 22:18:3912. パルスをどのようにして伸ばしたり縮めたりするかというと、大まかに言えば回折格子を2枚使うだけである。回折格子を使う方法そのものは従来から知られていたが、CPAはフェムト秒パルスの限界を大きく打ち破り、実験物理学、分光学、化学からレーザーの応用まで大きな変革をもたらした。
2018-10-02 22:18:5213. 自分の授業では群遅延分散を扱うし、フォトニクス実験ではフェムト秒超短パルスレーザーを扱ってます。実験時間中にやる気を出せば回折格子対でパルスを広げることもできるんだけど時間が足りない。。あの実験をこなせば今回の受賞研究は簡単に理解できるはず。
2018-10-02 22:19:1414. 光ピンセットについて。光は運動量を持つことが知られている。このため、強い光を物体に当てると、光が反射したり吸収されて、光の運動量が変化する。この変化分が物体に与えられるため、光で物体を弾き飛ばすことができることは以前から知られていた。
2018-10-02 22:19:4815. Ashkinは、光で物体を弾き飛ばすだけでなくて、光で物体を捕まえることができないかと考えた。原理は、高校物理で習うコンデンサと同じ。コンデンサの中の電場に誘電体が引き込まれるように、光をぎゅっと微小領域に絞ってやれば、集光点で電場が強くなり、そこに誘電体が引き込まれる。
2018-10-02 22:20:0416. この技術を用いて、ミクロンサイズのプラスチックのボールを捕まえて動かしたり力を与えたりすることができるようになった。そのボールをひとつのタンパク質にくっつけてモータータンパク質が動くときの力を計測したりすることが可能になり、ミクロの力学の世界における新しい研究ツールとなった。
2018-10-02 22:20:26@mattun72 ご指摘ありがとうございます。アト秒パルスの原理は書ききれないのでスリーステップモデルとか調べていただくと色々見つかると思います。
2018-10-02 23:40:13@mattun72 ご指摘の通り100兆分の1秒ですね。普段言い慣れない表現をしたため間違ってしまいました。。
2018-10-03 00:12:38Are you a teacher who would like to make a lesson about the new Nobel Prizes? A brand new Nobel Prize Lesson on the 2018 #NobelPrize in Physics - awarded for inventions that revolutionised laser physics - is now available! Download it here: nobelprize.org/physics-2018-n… pic.twitter.com/uPBPE9bz4a
2018-10-04 03:33:00