箱根駅伝予選会2018・個人記録・チーム総括
<全体の展開・1> #箱根駅伝予選会 今回の予選会は例年にはない要素が複数ある事も影響し、普段の予選会とは異なる展開を見せた。結果的には、それがレース全体のハイレベル化や普段以上の日本人選手の上位に繋がった。
2018-10-19 20:39:41先頭集団で見てみると、例年は留学生集団と日本人選手の先頭集団で別れる事が多い中で、序盤から留学生と日本人選手が混ざり合った先頭集団を形成した。
2018-10-19 20:39:41要因としては、駒澤大や順天堂大などのシード常連が予選会にまわり、塩尻(順天堂)や片西(駒澤)といった例年以上にレベルの高いランナーが日本人集団に加わった事が大きい。
2018-10-19 20:39:42また、コンディションに不安を抱えていたニャイロ(山梨学院)や、予選会慣れしていないモグス(東京国際)、ヴィンセント(国士館1年)といった選手がハーフマラソンの距離に対して慎重な入りになった事もあるだろう。
2018-10-19 20:39:42結果的に、今回は5km過ぎから先行逃げ切りを仕掛けたキサイサ(桜美林大)が独走状態となり、2位以降は留学生と日本人選手が入り乱れる展開となった。
2018-10-19 20:40:52また日本人選手が前の集団に流れ込む事で、連鎖的に第2集団以降の選手も前掛かりの展開となる。結果的に非常に高レベルなハイスピードレースとなり、「終盤まで崩れず走り切れれば自己ベスト」と言っても過言ではない展開となった。事実、各大学で自己ベストを更新する選手が続出する結果となっている
2018-10-19 20:40:52<全体の展開・2> #箱根駅伝予選会 ここからは個人戦の結果をまとめる。 キサイサ(桜美林)は61分切りのタイムで圧巻の1位。独走になった以降、2位を寄せ付けなかった。そしてそれに続いての2位は塩尻(順天堂)。たえず2位集団をキープしながら、終盤でスパートをかけ集団を引き離した。
2018-10-19 20:43:26予選会で留学生と互角の内容を出したのは、2016年の予選会の鈴木健吾(神奈川大)以来のことである。3位は初の予選会であるヴィンセント(国士館)。2位集団の後ろの位置をキープしながら、終盤に脅威のスパートを見せ勝負巧者な走りを展開した。
2018-10-19 20:43:26さらに日本人選手では片西(駒澤)、堀尾(中央)、浦野(國學院)、阿部(明治)は最後まで留学生との集団をキープし続け、ブヌカ(駿河台)、カリウキ(日本薬科)、モグス(東京国際)よりも上の1桁順位でフィニッシュしている。
2018-10-19 20:43:26チーム単位でみると、駒澤の圧勝劇となった。チーム全員が2桁順位、上位10人に至っては全員が30位切り。チームのタイムも2位の順天堂に7分差をつける内容となり、本大会で上位を脅かす存在となる事を大きくアピールした。
2018-10-19 20:43:26以降、結果的には前回の本大会出場大学が順当に出場。 創価や亜細亜は前半に勢いを見せ、麗澤は終盤に崩れない安定感で本大会入りを期待されたが、いずれもあと一歩及ばなかった。 ここからは、事前に注目した各大学(亜細亜大学も追加)の個人成績と予選会総括を掲載。
2018-10-19 20:43:27<駒澤大学> 1位 10:29:58 #箱根駅伝予選会 片西(4) 61:50 5位 伊勢(4) 62:38 11位 山下(3) 62:46 13位 中村大聖(3) 63:10 17位 加藤(2) 63:12 19位 伊藤(2) 63:13 21位 中村大成(3) 63:15 22位 下(4) 63:15 23位
2018-10-19 20:46:30<駒澤大学・個人成績2> 堀合(4) 63:17 26位 神戸(2) 63:22 29位 (↑チーム上位10名↑) 白頭(4) 63:30 33位 小原(2) 63:57 60位
2018-10-19 20:46:31個人のタイム・順位をみても、予選会とは思えない圧巻の内容でのトップ通過となった。上位10人だけでなく出場全選手が64分切りという事からも、各選手のレベル高さと調整のうまさが伺える。
2018-10-19 20:46:31片西は2位集団、伊勢はその後ろの集団を最後までキープし、それぞれラストにスパートをかけてのフィニッシュ。片西は塩尻に次ぐ日本人2位の成績。伊勢も日本人6位につけた。 3番手以降の選手もトップと2分半差以内の集団につけながら、各々終盤でスパート。そのスパートの出力差で順位が分かれた形だ。
2018-10-19 20:46:31非常に高いレベルのグループ走を見せ、本大会でも上位を脅かす存在となることを期待させる。また、チーム内でも本大会に向けてのレギュラー争いが激化することは必至。その競争をチーム力向上にうまくもっていけば、上位争いにおける台風の目となるだろう。
2018-10-19 20:47:22<順天堂大学> 2位 10:36:58 #箱根駅伝予選会 塩尻(4) 61:22 2位<順天堂大学記録更新> 野口(2) 63:11 18位 吉岡(4) 63:32 34位 難波(3) 63:41 45位 藤曲(3) 63:55 56位 山田(4) 64:03 66位 澤藤(2) 64:08 70位 橋本(3) 64:11 74位 小林(4) 64:18 77位
2018-10-19 20:50:00<順天堂大学・個人成績2> 鈴木(3) 64:37 105位 (↑チーム上位10名↑) 金原(4) 64:57 126位 野田(3) 71:11 363位
2018-10-19 20:50:00個人としては塩尻が目立った予選会だったが、チームとしても上々の結果。 駒澤のような完璧すぎる出来とはいかなかったが、シード圏は充分に期待できる内容だ。塩尻は圧巻の走りで、学生歴代5位&順天堂記録を更新する素晴らしいタイムを記録した。
2018-10-19 20:50:0063分台をマークした各選手も、15kmでトップと2分30秒差の集団をキープし、野口や吉岡はそこからスパートをかけさらに記録を伸ばした。
2018-10-19 20:50:01一方で苦しい走りとなったのが野田。夏からコンディション不良に苦しみ、函館ハーフでも今回と同様のタイム。試練の真っただ中と言える。本調子であれば今回の環境なら63分台をマークできる実力なだけに、本大会まででどこまで復調できるかに期待。
2018-10-19 20:50:01<神奈川大学> 3位 10:39:16 #箱根駅伝予選会 越川(3) 62:51 15位 山藤(4) 63:02 16位 多和田(4) 63:16 24位 井手(2) 63:39 43位 安田(3) 63:41 44位 荻野(3) 64:19 78位 北崎(2) 64:33 98位 川口(1) 64:35 102位 枝村(4) 64:36 103位
2018-10-19 20:52:10<神奈川大学・個人記録2> 小笠原(2) 64:44 112位 (↑チーム上位10名↑) 田中(4) 65:45 189位 徳川(4) 68:09 289位
2018-10-19 20:52:10事前予想では世代交代に伴うハーフマラソンのブランクや経験不足を不安要素に上げたが、全くの杞憂だった。 チームの柱の山藤や成長著しい越川が前で稼ぎつつ、上位10人が2桁~100位過ぎの順位をマークして安定した予選会突破となった。
2018-10-19 20:52:11トップ集団でのレースを期待された山藤だけでなく、越川も15kmで先頭から1分30秒差の集団をキープ。そのまま2人揃っての上位フィニッシュとなり、越川は次期エースとして名乗りをあげる走りを見せた。3番手以降は15kmでトップと2分20秒差の集団と3分差の集団の位置につけ、安定したタイムをマークした
2018-10-19 20:52:11