2018年上半期に読んだバンドデシネ(等)まとめ

2018年上半期に読んだバンドデシネ(フランス語圏漫画)紹介のまとめです。まとめたのは2018年10月下旬です。細かいことはいいんだよ。順不同ですが上にきてるのが大体印象に残ったものです
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ Morvan, Buchet "Sillage" 1-9巻 遠未来、地球人類が姿を消した(らしい)時代の宇宙を舞台にしたスペースオペラ的長編シリーズ。基本1巻1エピソード 無限に思える物量、人口を擁する恒星間植民・調査船団"Sillage"を舞台に、ただ1人となった最後の人類Navïsの…字数足りねえ(続) pic.twitter.com/bKIonW5eep

2018-09-25 23:28:21
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ty @te_igrec

"Sillage" ただ1人の人類、主人公Navïsが同族の痕跡を探す物語であり Sillage船団の調査先となる各惑星の描写を通じて、現代の社会・政治・軍事を浮き彫りにする面もあり 精神干渉が基礎技術となっているSillageで、唯一耐性を持つNavïsを巡った陰謀と政略の群像劇でもあり… とにかく要素が多い! pic.twitter.com/ZttCSPXVwf

2018-09-25 23:35:01
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ty @te_igrec

"Sillage" 登場人物が多いし、人類文化を遠ざけているのでキャラ名は読めないし、大体人類がいないし…と取っ付き辛い部分は否めないのですが、一回ハマってしまえば奥深い キャラがどれも立っていて、将校ポジションと思ったキャラが老練な戦士、など熱いところも。 アクションもいいんですよねーー pic.twitter.com/tggXBN0bQr

2018-09-25 23:38:44
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Timothé Le Boucher “Ces jours qui disparaissent” 自己認識、自我、存在、記憶に関する多少哲学的な問いを投げかけるサスペンス。ある時を境に記憶が飛び飛びになり、別人格に置き換わってしまう青年の困惑を描く。失われていた日々のさなか自分の根拠を探し惑う話 pic.twitter.com/i13pphbiyW

2018-06-20 21:37:24
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ty @te_igrec

“Ces jours qui disparraisent” フランスで映画化するそうです。あわせて邦訳も企画済みだったりして? 様々な賞に選出されたそうで、実際とても面白かった。時間が不連続なので読んでる方も不安感が止まらない 次起きた時は消えてしまうのでは、と焦りを感じる pic.twitter.com/VaLgHR1jHK

2018-06-20 21:41:31
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Garnier, Fléchais “Bergères Guerrières” 1巻 男連中が戦争に駆り出され、何年ものあいだ女だけで治安を守ってきた村が舞台。主人公は新たな戦士となるための儀式を心待ちに…と出だしから面白い 性別役割への疑義、家事など裏方仕事の価値などジェンダー的テーマあり pic.twitter.com/BEVWPB4xqN

2018-05-28 18:20:25
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“Bergères Guerrières” 強い(確信) 女は戦い、(村に残った)男は家事役と現代のステレオタイプをひっくり返しつつ、その村特有の役割では男の子が肩身の狭い思いもする…とか、基本は心踊る少女・少年の冒険の中に社会的テーマをばんばん投げかけてくる。面白かった。シリーズ続刊が待たれる pic.twitter.com/Ui6pfrqVP5

2018-05-28 18:24:08
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Vanyda, Hitori De “Mia & Co” 2巻 中学生〜高校生くらいの少女・少年たちの、モラトリアムで何も起こらなそうな、一見ダラけた日常。 大きな事件は何も起こらない話で、人間関係の変化、やりたい事や将来への迷いなどをほんのり描く。 絵が可愛い(重要) pic.twitter.com/SEKP6KMTOn

2018-05-18 19:01:56
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“Mia &Co” 作画の Nicolas Hitori Deさんにサインもらいました。むしろもらいに行きました。わざわざパリまで… pic.twitter.com/ePx6iY7oaq

2018-05-18 19:03:13
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読んだ #バンドデシネ または仏語グラフィックノベル Max de Radiguès “Bâtard” クライムサスペンスものです。どうやら強盗に関与したらしい女性と、同行者の子供の逃亡劇を描く。犯罪から逃亡に至るまでの経緯を徐々に明かしつつ、合わせて「親子の絆」的なものの強さも強調しながら描く構成 pic.twitter.com/IdeVKvxowu

2018-10-09 23:29:08
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Bâtard: 非嫡出子、私生児、雑種、などを示すあまり良いニュアンスではない単語。 シンプルな描線ながら過激な暴力描写も含む。恐怖、焦り、安堵など感情のうねりも丹念に追っている。緊迫感に満ちた良作です。2018年のアングレーム国際漫画祭、SNCF賞受賞作でした(推理、刑事、犯罪もの対象) pic.twitter.com/k0B0xFYiIW

2018-10-09 23:34:29
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Brrémaud, Bertolucci “Brindille” 惨劇に巻き込まれ記憶喪失となったらしい少女が主人公な、ダークなファンタジー作品の上巻。 理由もわからず自分から逃げる人々、なぜか命をかけ守ってくれる味方、自分を狙いに来る大軍勢、わからない事への不安に読者も同調する読後感 pic.twitter.com/uIkfdQIzzT

2018-05-20 00:29:49
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“Brindille” 上下巻の上巻なので、核心につながる事が語られない。とにかく何の情報も得られぬままに追われ、周りに誰もいなくなり数少ない味方も喪われ、大軍勢が迫るなかひたすら死がちらつく…と可愛い絵の割に相当重苦しい内容でした。続きが気になる。絵は空気感が素晴らしいですね pic.twitter.com/FEYtlySmUV

2018-05-20 00:36:31
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Desplechin, Maupré “Le journal d’Aurore” 2巻 ネガティブ女子のグダついた日常と、考えすぎなほどの迷いを綴る日記形式の漫画。 気の毒なまでに自己肯定感が低い主人公が、思いがけない才能を周囲から認められ、少しづつ自分を作っていく pic.twitter.com/3TrJ6tClvg

2018-05-22 08:33:08
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ty @te_igrec

“Le journal d’Aurore” 会話も独白も長く、読まないと主人公の感情が読みきれないので、仏語読める人向けですかね。原書だからそれはそうだけど 絵はもう、画力おばけですね。こういう力の抜けた(ような)線で的確に表す絵だいすき pic.twitter.com/bzDD02Mejf

2018-05-22 08:36:41
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作画のAgnès Maupréさんにサインもらいました。これ下書き一切なし。 pic.twitter.com/8nj9fkwz20

2018-05-22 08:39:17
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読んだ #バンドデシネ Lucie Durbiano "Claudine à l'école" 1900年に出版された、コレットの小説「学校のクローディーヌ」の翻案作品です。古い女学校に通う、自身は良家の子女である少女が主人公。生徒同士、教師、学校関係者の織りなす、地方(婉曲表現)のやや自堕落な人間関係をシニカルに描く pic.twitter.com/nvECQqF9ug

2018-09-25 22:38:59
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"Claudine à l'école" なんか国と時代が違うだけの、日常系女学校ものみたいな印象あるじゃないですか。僕も知らなかったんでそう思った。 原作のコレットという作家は奔放かつ闊達な感性で、同性含む性愛を謳歌し、また書いた人だそうで、本作品の出来事も大体情愛のもつれです。 絵が上手いなぁ pic.twitter.com/2mJs5CFrd8

2018-09-25 22:43:05
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Hamon, Sayaphoum “Emma et Capucine” 青春をバレエに捧げる筈だった姉妹のやや苦い物語の2巻。バレエ名門校を共に受験するものの、型にはまらないところがあり受かれず道を迷う姉、一方姉を残してバレエの道を歩む事になった妹の迷い、など夢と才能のままならさを描く pic.twitter.com/ZmxtC2FJoL

2018-06-30 13:23:28
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ty @te_igrec

“Emma et Capucine” ダンスの身体表現、デジタル作画を利用した光学的効果など、絵自体で既に素晴らしいです google.co.jp/search?q=emma+…

2018-06-30 13:26:31
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ Cornette, Vanyda “Un million d’éléphants” 1970年台から今日までのラオス史がテーマ。かつて王政国家であったラオスが現在の社会主義国家に至るまでの政変を、そこにいた・いなかった・いてしまった複数の若者たちの遍歴を通じ描く。割とシリアス pic.twitter.com/VJ9MN0zAKE

2018-09-27 12:10:34
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ty @te_igrec

“Un million d’éléphants” 作画のVanydaはラオス人とフランス人の間に生まれた作家。今まで向き合えてなかった自身のルーツを辿る趣旨も 人同士のすれ違いとすり合わせ、そこから生じる摩耗、疲労の情緒面を描くのに長けた作家です。 画像は全然関係ないんですが、ちょっとしたコマがかわいい pic.twitter.com/KmjNTmYXt6

2018-09-27 12:13:47
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Marazano, Xu Yao”Yin et le Dragon” 表紙が良すぎる(率直) 日中戦争さなかの上海が舞台。主人公の少女は、祖父と漁をしながら細々と暮らしていたが、ある日光り輝く黄金の龍を網にかけてしまう。突然現れた超常の存在に惑う日々を戦時下の状況を交え描く pic.twitter.com/QmbUVhQ06i

2018-06-23 13:47:43
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ty @te_igrec

“Yin et le Dragon” …の2巻でした。1巻までは藤子F的ほのぼの。2巻は一転して、かつて災禍をもたらした邪竜の存在が語られ、それに呼応するかのごとく日本軍の脅威が増し…と主人公を脅かす要素で満ちてきます。これ戦時中のお話ですからね

2018-06-23 13:53:54
ty @te_igrec

読んだフランス語漫画の紹介 Nianhua, Ze “Le sixième dalaï-lama” 2巻 タイトルの通りチベットを舞台にした歴史もの。歴史上極めて稀な「還俗したダライ・ラマ」である6世をモチーフに、その少年時代と、ひとりの少年が聖人として祭り上げられる過程を描く。 #バンドデシネ pic.twitter.com/2r6FrLqFD7

2018-05-22 20:39:15
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