『声の届くところ』

「胎児の夢」 唐突に投下したSS
0
しすお @shisuo4202

「あ、すいませんずん姉さま。気づきませんでし――」 無防備にも、信頼する姉の言葉に不穏な考えが途切れ そして、言葉を失う。 「は……?」 私の目に映ったのは、乱れた映像のように常にノイズが走った風景。 空の地面も、家も、全てノイズにノイズが走り、黒い何かに侵食されている。

2018-10-26 03:18:43
しすお @shisuo4202

「あ、すいませんずん姉さま。気づきませんでし――」 無防備にも、信頼する姉の言葉に不穏な考えが途切れ そして、言葉を失う。 「は……?」 私の目に映ったのは、乱れた映像のように常にノイズが走った風景。 空の地面も、家も、全てノイズにノイズが走り、黒い何かに侵食されている。

2018-10-26 03:18:43
しすお @shisuo4202

そしてそれは、人とて例外では無かった。 「ボー……ドウ…たノ? きりタン?」 肌が真っ黒になり、目も耳も鼻も分からない、空洞のような顔になったずん姉さまのスガタガ-- 「あ、ああぁ……ああああ……」 「キ……ん?」 「うわあああああああああああああああああああああ!!!!」

2018-10-26 03:19:52
しすお @shisuo4202

そしてそれは、人とて例外では無かった。 「ボー……ドウ…たノ? きりタン?」 肌が真っ黒になり、目も耳も鼻も分からない、空洞のような顔になったずん姉さまのスガタガ-- 「あ、ああぁ……ああああ……」 「キ……ん?」 「うわあああああああああああああああああああああ!!!!」

2018-10-26 03:19:52
しすお @shisuo4202

もう、限界だ。 手を伸ばしてきたソレから、あるいは直視できない現実から逃れるように私は走り出した。 「あああああああああああああああああああああああああああ!!」 訳も分からず走り続ける。その途中見かけた人たちは皆、ずん姉さまと同じ状態で、どこにも普通の人間などいない。

2018-10-26 03:20:29
しすお @shisuo4202

もう、限界だ。 手を伸ばしてきたソレから、あるいは直視できない現実から逃れるように私は走り出した。 「あああああああああああああああああああああああああああ!!」 訳も分からず走り続ける。その途中見かけた人たちは皆、ずん姉さまと同じ状態で、どこにも普通の人間などいない。

2018-10-26 03:20:29
しすお @shisuo4202

「はあっ……はぁっ……!!」 耳鳴りが酷い。 視界は常に乱れている。 頭が割れるように痛い。 「ここは……私は……!!」 あまりの不快感に走ることができず、転び、その場に蹲る。 頭を抱え、グチャグチャになった心から辛うじて絞り出された言葉を叫ぶ。 「一体何なんだあああああああ!!」

2018-10-26 03:22:16
しすお @shisuo4202

「はあっ……はぁっ……!!」 耳鳴りが酷い。 視界は常に乱れている。 頭が割れるように痛い。 「ここは……私は……!!」 あまりの不快感に走ることができず、転び、その場に蹲る。 頭を抱え、グチャグチャになった心から辛うじて絞り出された言葉を叫ぶ。 「一体何なんだあああああああ!!」

2018-10-26 03:22:16