赤い手は滅びのしるしのまとめ、その1(第4回追加)
- takataka360
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「うぅ、あんたも苦労してきたのね。わかる。わかるわ。孤独って、どうやっても癒せないのよ」 苦労話にめっぽう弱いディード姐さん。ウォークルノーの境遇にハンカチを濡らします。
2018-12-10 19:44:12「そうだわ。ほら、シギィちゃん。何ぼうっとしているの。砦で見つけたロッドで、ウォークルノーの腰と背中を直してあげて!」 貴重な魔法のアイテムを使うよう、シギィを促します。
2018-12-10 19:44:29「ちょ、何言ってるの姐さん。こんな変な巨人に、大事なロッド・オヴ・リザレクションを使いたくない。それ、壊れかけでリチャージしないんだって」 「もう、けちんぼね。いいわ。ザフガー、今度お店の可愛い子紹介してあげるから、ロッド使って治してあげて」 「いいのか。わかった。えい!」
2018-12-10 19:44:54ザフガーがロッドを振ると、ウォークルノーの曲がった腰はピンと伸び、爛れた背中は健やかな張りを取り戻します。 「ああ! 貴重なチャージ回数が!」 シギィはしょげてしまいましたが、ウォークルノーは元気になり、英雄達にお礼を言います。
2018-12-10 19:45:10「活力が戻ってきた。ありがとう。人間たち。何かお返しをせねばならない」 アーヴィは答えます。 「お礼はいらない。沢山話してもらったから。ただ、森の平穏を脅かすホブゴブリン達、赤い手の軍勢が迫っている。私たちは赤い手と戦う。あなたも赤い手と戦ってほしい」
2018-12-10 19:45:43ウォークルノーは答えます。 「わしは病魔から逃れたが、老いからは逃れられん。戦いでは足手まといとなろう。だが、わしは生き残りの一族を探してくる。故郷の森を守るため、一族の誇りを取り戻すため、曲がり牙が帰ってくるのだ」
2018-12-10 19:46:18「ありがとう。小さく逞しい人。今宵は200年で最も良き日であった。わしの命にまだやることがあると知ることができた。心の寂しさを埋めることができた。」 「ありがとう。老いた巨人。人間たちを許してくれて。森の為に戦ってくれて」
2018-12-10 19:47:16英雄達は、出立前にジャルマース卿にセンディングの呪文で状況を報告します。 ディード姐さん「先遣隊撃破し情報入手、小出し送信。地図は早馬にて。敵本陣2日後出発。北よりの軍勢の概要をくれ。今から髑髏橋の軍勢を威力偵察・遅滞防御。がんばるわ♡」
2018-12-10 19:47:50ジャルマース卿「了解。委細は任せる。死ぬな。続報待つ。北はオーガとホブゴブリン。村が幾つか潰されレストの細道が封鎖された。貴卿等の正面以外にも部隊がある様子。」 報告を終えた英雄達は、踏み分け道を戻り、どくろ大橋を目指します。
2018-12-10 19:48:27街道はずっと上り坂が続き、森の木々が途切れ、深い渓谷が姿を現します。 ここはどくろ渓谷。そして、あかつき街道はその渓谷の最も狭い場所に続き、 どくろ大橋が姿を現します。
2018-12-10 19:48:47使い魔ルルで上空から様子を確認すると、4本の塔にはホブゴブリンの見張りがそれぞれ1人ずつ、対岸には野営のテントが4つ見え、煮炊きと思われる煙が上がっています。 そして、対岸にある1つの塔の頂上には、一頭のグリーンドラゴンが鎌首を持ち上げ、渓谷と森を睥睨しています。
2018-12-10 19:49:09「コスに聞いた情報通りね。どうするの。エルダンちゃん?」 「やっぱり、アーヴィには上空のドラゴンと戦ってもらいたいからフライを。今回は流石にドラゴンだから、もう一人。シギィ飛んでくれるかい?」
2018-12-10 19:49:26「いや、地上のをやる。ザフガー、アーヴィと上をお願い」 「了解した。1人で地上も大変だろう。仲間を招来しておく、ジャイアントハイエナ2匹だ。俺はジャイアント・エルクになってフライで飛ぼう」
2018-12-10 19:49:44「わかったわ。あたしはキティちゃんと適当に地上で焼き回るわね。アーヴィ、これでいい?」 「うん。ありがとうみんな。私たちなら勝てる。頑張ろう!」
2018-12-10 19:50:12こうして、どくろ大橋の死闘が始まります。 ディード姐さんは、増援を絶つため、対岸の野営地に巨大な魔力を解き放ちます。 アイスストームとファイアボールが炸裂し、野営地のテントごと、ホブゴブリン達は絶命します。
2018-12-10 19:50:34アーヴィは塔に向かって飛び上がり、砦で手に入れたレスト王国の至宝ファウンダーで、塔の中のホブゴブリンに切りかかります。 ファウンダーのアダマンティンの刃が、ホブゴブリンを斜めに切断し、さらに塔の胸壁まで切り落とします。
2018-12-10 19:50:55そのままの勢いで、もう一方の塔に跳びかかったアーヴィは、今度は壁の一部と共に、縦にホブゴブリンを両断します。 「すごいな、このハルバードの切れ味。良し、これならドラゴンだって」
2018-12-10 19:51:27「派手だね。姐さんとアーヴィは。さてと、こっちは地味に橋を攻略していきましょうか」 シギィは守護精霊を呼び出しつつ、ハイエナ達と共にヘルハウンドを切り刻みます。
2018-12-10 19:51:40そして、ヘルハウンドの炎に耐えつつ、シギィが橋に足を踏み入れた瞬間。 炸裂音と爆炎が辺りを包みシギィとハイエナたちを炎が襲います。 「罠? 何もない石橋の上に?!」 「防護の秘文よ! シギィちゃん、ちょっと待ちなさい!」
2018-12-10 19:52:35「くそ、先行したハイエナの後を進めば良かったのかよ。なら、そっちに行けば」 ハイエナの通った道を更に進むシギィ、しかし、再び爆発が広がり、ハイエナは消し炭となり、シギィも手酷いやけどを負います。 「なんで? どんな罠なのよ!」 「発動条件があるのよ。調べるからちょっと待って!」
2018-12-10 19:52:54すると、驚くべき速さで英雄達の上空にたどり着き、シギィに毒のブレスを吹きかけます。 激しい毒のブレスにより、橋の上に倒れるシギィ。 そして、再び対岸の上空へと移動するオジランディオン。
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