赤い手は滅びのしるしのまとめ、その1(第4回追加)
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エルダンとディード姐さん、ザフガーは頭をフル回転させます。 ドラゴンと言えどもあの速度はあり得ない。よって、使っているのはおそらくヘイスト。ならば、あの速度に追いつくことはフライ状態のアーヴィでも不可能。 何とかあの呪文を解除しないと、我々は一方的に焼かれ、全滅する。
2018-12-10 19:54:16そう判断した英雄達は、それぞれ行動を開始します。 エルダンはシギィを回復しつつ、ヘイスト呪文の集中を絶つべく、オジランディオンに弓矢の牽制。 ディード姐さんは橋の罠の発動条件が善属性のクリーチャーが触れた時であることを見破り、愛馬キティを駆って、対岸へと先行します。
2018-12-10 19:54:32オジランディオンはそれらの英雄の動きを見つめ、ファイアボールのスクロールを取り出します。 クレリックの女の命を絶ち、その後順々に人間たちを殺してゆけばよい。
2018-12-10 19:55:12オジランディオンがファイアボールを放つべく、シギィの上空へと移動した瞬間。 「バカめ! かかったな。食らえ! みぞれの嵐!」 ザフガーが塔の頂上で吠え、緑竜に氷のつぶてが圧し掛かり、橋の表面に叩き落とします。
2018-12-10 19:55:28「我の翼が、この程度の嵐で!」 橋に倒れたオジランディオンに、アーヴィが襲い掛かります。 ファウンダーの青白い光が閃き、緑竜の偉大な鱗が次々と切り刻まれ、周囲に血の雨が降ります。 「シギィ、生きてる?」
2018-12-10 19:55:53橋の欄干を器用に歩いてきたシギィが答えます。 「このクソ竜に言い返すまで死ねるか。おいクソ竜。地に這いつくばって良い姿だな。お似合いだからそのまま死にな!」 シギィの魔剣により、首を切られ、オジランディオンは絶命します。
2018-12-10 19:56:13なんとかどくろ大橋を制圧した英雄達は塔の周囲を調べます。 すると、オジランディオンの宝箱が見つかり、中からアーヴィそっくりな女性の黄金の立像と、その立像と同じデザインの黄金の王冠が見つかります。
2018-12-10 19:56:32「ドラゴンは光物が好きっていうけど、こんなもの良く見つけたわね。場所的に、本当にレスト王国の王冠かもね」 ディード姐さんが冗談めかしてアーヴィに王冠を被せると、立像と全く同じ風貌になります。
2018-12-10 19:56:51「ますます女王様みたいに見えてきたわね。今度そういうお化粧してあげるわ」 化粧の話となり、アーヴィは恥ずかしがって俯いてしまいます。
2018-12-10 19:57:02少しの休憩を取った後、英雄達は消し炭ヶ丘に向かいます。 ここまで来たのだから、赤い手の軍勢をこの目で確かめようということになったのです。
2018-12-10 19:57:16どこまでも続く丘と荒地の先、尾根に立って前方を見やると、大きな谷間があります。 そして、そこは、今や巨大な軍団の宿営地となっています。
2018-12-10 19:57:28テントが谷底に何百となく点在し、その間には巨大な攻城兵器や、たくさんの荷馬車、荷馬車を引く獣を入れる沢山の柵、ざっと一瞥した限りでも1000以上の兵隊の数が見えます。
2018-12-10 19:57:43周囲を忙しく見回っているウォーグ乗りの一団、ときの声を上げ、鉄と鉄をぶつけ合わせているホブゴブリンの部隊。あちこちを所在無げにうろつく巨人たち。そして、上空には十を超える数のワイヴァーンと、退屈そうに飛び回るレッドドラゴンの姿。 これは間違いなく、総勢数千の大軍勢の野営地です。
2018-12-10 19:58:01私たちだけが戦って、どうなるものではない。改めて敵の巨大さを確認した英雄達は、どくろ大橋に戻り、アーヴィのファウンダーにより、橋を破壊します。 少しでも敵軍の進行を遅らせ時間を稼ぎ、敵の情報を集め、谷の勢力を結集しないと。谷ごと我々は全滅してしまう。
2018-12-10 19:58:15赤い手の大いなる危機に備えるため、まずはドレリンの渡しに急行する英雄達。 英雄達とドレリンの渡し、エルシア谷の人々の運命は、ダイスの神様のみぞ知る。
2018-12-10 19:58:56