1988年11月4日（金）の旅日記（222日目・ブダペスト→ベケスチャバ）

桃岩荘人 @namihei1224

11/4早朝、ブダペスト出発。今日はうってかわって快晴。素晴らしい広々とした光景が続く。ハンガリー平原、プスタだ。高校地理の暗記ワード。ソフィアまでのルート上でハンガリー最後の街ベケスチャバまで座席代40Ft。朝飯40Ft。結構金無いな。

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列車はすいていて、失敗。だれもいない、つまんないコンパートメントにあたった。最初は絶景と感じたプスタも見飽きてきた。うつらうつら。暖房は良く効いている。#Hungary

ふつうのおばさん旅行のことを自慢 @_heibonitiban

@namihei1224 うらやましい…

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@_heibonitiban ほんとですよね、今「ドナウの旅人」を読んでいます。

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1000ベケスチャバ着。ガイドブックにも載ってない、ルーマニア国境に近い田舎街はどんなようすなんだろう。ベケスツーリストという看板見つけ、民宿手続き。1泊325Ft。 pic.twitter.com/cyqBaCovKL

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郵便局で５＄両替→254Ft。とりあえずの昼飯25.5Ft大当たり。小さな街だ。 pic.twitter.com/OlPjHe9spJ

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早めの昼食（飢餓の国を前に食い物に敏感になってる）で腹を満たし、食料のつまったザックをベケスツーリストに預け、軽装になって街に繰り出す。小さな街だ。街唯一？の誇りMunkácsy Mihály Museumへ。高名なこの自然主義画家が、パリで名声を得るまで住んでいたそうだ。

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ベケスツーリストでもらった地図。 pic.twitter.com/dGEWXkjf1r

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が、俺はやはり考古学展示にまず興味。マジャールの馬はどんな馬だったのだろう。スキタイの動物意匠にそっくり。多くが馬、それも想像上の。三つ巴のマークが多い。背中に逆三角の翼を持つ馬もいる。口は鳥のよう。手足の指は三本。馬を知っているはずの彼らのこと、やはり想像上の動物なんだろう。 pic.twitter.com/5MfwpuXM9J

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ここらはスロバック等を含め昔から諸民族混在の地だったんだ。この文化はギリシャやローマでなくはるか東のスキタイ・匈奴の流れをひいてもいるわけだ。アルバニアの時と違い一人で、自分のペースで見れて、規模も小さく他に客も少なく、静かに見るととても興味深かった。

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ムンカーチ・ミハーイの絵にしても、小さな街の自慢ってかんじのギャラリーでいい。髪の毛ひとつとってもうまいなあとか感じる。どーも大きなMuseumで多くの人といっしょに、ロープの外から見るのは嫌いだ。

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現代人ってなんて味気ない生活してるんだろう。機能重視でちっとも生活に潤いとかゆとりがない。スロバックの昔の部屋の装飾を見て思った。街を貫通する小川を越え、サッカー場を通りかかる。もちろん芝。そして上手い。練習を子どものようにおもしろがってやってる。プロチームなのだろうか？

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そしてその内容もまた、長島をして視察にこさしめるに足る。監督の的確な指示による、うならせる練習だ。二組に分かれて鬼ごっこ（グランドの真ん中で）。そして突然笛の音とともに監督が指した方のラインまでダッシュ。まじめに楽しく奇声あげてやってる。

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寒い、めちゃ寒い。日中でこんな重装でも寒いとは。日本でこんな日あるだろうか。ルーマニア、トランシルバニアが思いやられる。町はさわやかな印象だ。そう札幌。枯れ葉散る並木道と赤煉瓦のキルヒエと時計台を見た時、そう思った。家並みもきれいだ。色あざやかに開拓の町というかんじだった。 pic.twitter.com/o9OEn0sbYU

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ムンカーチ・ミハーイ博物館を出たときに見えた、教会の尖塔に向かって歩く。寒い。小便ちびりそ。ルーテル通りの福音教会だった。実に様々なキリスト教の宗派がそれぞれに個性を競っている印象。さっきの赤れんがキルヒェはカソリック。 pic.twitter.com/yCQGX6KV0q

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福音教会の裏通りを、馬車が通る。 pic.twitter.com/BNiVz0Hxs4

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この街の中心からちょっと離れた風景は、まさにあの絵が、この絵が生まれた、ヨーロッパ的な農村の風景だった。 pic.twitter.com/X9Ftx5Cahr

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七面鳥が飛び回り、白い壁には軒先に干した赤いパプリカが映える。 pic.twitter.com/YdBDlHNftv

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瀟洒というほどでないにせよ、庭や外壁が小ぎれいな新築様の住宅もある。バイエルンの豊かさをすこし感じるほど。 pic.twitter.com/1qG6alwRci

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預けた荷をとりに一度ベケスツーリストに戻り、少しトランシルバニアの状況について話を聞く。I suppose you stay here, I don't believe you are in Romania for two weeks. と言われ、足が震える。でも前に進む。

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バス17番で民宿先、Pásztor u. 20へ。誰もいず、犬3匹のお出迎え。まったくもう。1600日が暮れた。1615ようやく男が帰ってきた。ポルスキに乗って。この家もそうだ。大きな家に小さな車。どっちがいいのか日本と。手続き後、荷を置いて再び街へ。郵便局で5$両替→250Ft pic.twitter.com/FWeeyV3l5v

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マーガリン、パン、ハム、ソーセージ、リンゴ、コーヒー（500g）、牛乳を買い込む。チョコ10.5F食ってたら、13歳と15歳の女の子が話しかけてきた。かわいいがタバコ吸っている。空手だって。時間と、後からパンク兄ちゃんたち来なければ、もう少し話したかった。 pic.twitter.com/TbmynvDbKp

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英語、ロシア語、エスペラント、スロバック語が話せるって！もしかしたらあのブラチスラバの大学かもね。俺も負けちゃられねえぞ。1800　映画Rocky Horror Picture Show見る。英語がよくわからず、再び悔しさだけが残った。 pic.twitter.com/X6uILYT1zj

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ただ、偶然にもトランシルバニア星人の怪人の話。これから行く目の前のトランシルバニアへの漠然とした恐怖が増した。ちなみにチケットの裏には保険会社の広告。 pic.twitter.com/xSqvzA0gul

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セルフで夕食29Ft。ポテト、ソーセージ、ピクルスに買っといたミルク。だんだん飯くうたび緊張してくる。食わなくて耐えていけるだろうか。シャワー浴びつつ考える。もう一つの夢、小さい頃からの夢、「発明家」になりたいって、なぜか思い出す。