研究発表する上で最低限守りたい7項目

若い人(この言い方オッサン臭いな)向けの研究発表のtipsを独断で7項目列挙。
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@vikingjpn

学会プレゼンも論文も、言うなれば「(音楽)アーチストにとっての楽曲演奏」みたいなもの。もうちょっと言えば「ライブ演奏」と「CD(レコードorMP3)」。大事なのはリスナーへの訴求力であって、ミスのない演奏や譜面の緻密さはその後の課題だ。そこを踏まえないと味気ない研究発表になる。

2011-04-26 22:31:46
@vikingjpn

以下具体的な発表のポイント。1) Introductionで研究の動機とストーリーを語れ:若い人に一番足りないのがこれ。何でその研究をやってるのかがわからない発表が結構多い。なぜその研究を始めて、どういうストーリーを思い描いているのか?それを最初に語ってほしい。

2011-04-26 22:40:37
@vikingjpn

2) Introductionで提起した問題は必ずConclusionでオチをつけること:自分で言い出したことはちゃんと落とし前をつける。これ当たり前のこと。「○○の解明を目指した」って言っておきながら、Conclusionで「××がわかった」では呼応関係がない。

2011-04-26 22:41:57
@vikingjpn

3) Methodsは口頭で説明する時はスキップして良い:画面のリフレッシュレートなんて聴衆にとっては後で個別に聞けば良い話。聞きたいのはその研究のストーリーとデータと結論。ただし、一瞥して研究の中身がわかるような模式図は絶対に必要。

2011-04-26 22:43:29
@vikingjpn

4) Resultsの見出しは「~について」ではなく「○○は××であるとわかった」のように結論を書く:結果について述べるところなんだから、他の能書きは要らない。端的に結論を書いて、その結論を示すデータを傍らに示しておけば良い。

2011-04-26 22:44:59
@vikingjpn

5) Discussionは妄想を並べるところではなく、文献を引用しつつストーリーの妥当性を述べる場である:「○○かもしれない」「××だと思われる」ならともかく、「結果がダメなのは△△が原因かも」なんてのはNG。ダメな結果は最初から載せるな。もしくはストーリーを変えよ。

2011-04-26 22:46:27
@vikingjpn

6) Conclusionでは最終的に思い描いたストーリーが真だったか偽だったかを述べよ:オーラルかポスターならここは1~2文で終わるべきところ。何行も続いていていてはそもそもconcludeしてない。それはto be continuedだ。

2011-04-26 22:47:50
@vikingjpn

何というか、研究発表は「俺の(私の)研究ってこんなにsexyなんだぜ!」とアピールするためのものなので、テクニカルレポートのようにやってはいけない。路上アーチストが出世街道を昇り、ついに武道館単独ライブに臨むがごとき気持ちで臨むべきだと思う。

2011-04-26 22:51:38
@vikingjpn

そういえば若い人の研究発表を見ていると、昨日連続ツイートしたような基本は守っていても、肝心要の発表タイトルが無味乾燥なんてことがあってたまに残念に感じる。画竜点睛を欠いては勿体無い。

2011-04-27 09:24:47
@vikingjpn

というわけで昨日の補足。7) 論文でも発表でも、タイトルにはその研究の結論を簡潔なセンテンスで書く:「○○における△△と××」のようなタイトルは過不足がないが、「その研究では何をしたか」がわかるだけ。「この研究はこんなことを明らかにした / 実現させた」なら人目を引く。

2011-04-27 09:35:33