「北方領土問題」と、アメリカ、ロシア、中国の関係について

長く停滞していた北方領土問題のロシアとの交渉が、進展を迎えそうだという報道各社のニュースが相次ぎました。 ここでは、領土問題だけでなく、また対露だけでなく、米中露という大国間の外交を俯瞰的に 見たときに、日本全体としてどのような選択を取るべきか考察しました。
10
しろうと @sirouto

ロシアの伝統的な南下政策は、不凍港を求めたものだった。しかし、今は西に向かう。嘘だというなら、ロシアのウクライナやシリアへの介入を思いだしてみればよい。

2018-11-16 23:35:25
しろうと @sirouto

どうして今のロシアが西に向かうかというと、ソ連崩壊で影響力を失ってしまった東欧を、再びロシアの勢力圏に入れよう、という政治的意図がある。

2018-11-16 23:36:40
しろうと @sirouto

中国が南シナ海に進出して、フィリピンなどを勢力下に置いているのは、大平洋に出たいから、というのはよく分かるだろう。大陸のランドパワーだけでなく、シーパワーになろうとしている。

2018-11-16 23:38:52
しろうと @sirouto

ではどうして、ロシアがウクライナやシリアに介入したかといえば、地図を見れば分かるが、地中海や黒海が関係してくる。

2018-11-16 23:39:54
しろうと @sirouto

ところで、アメリカのトランプ大統領は、「ロシアゲート疑惑」を抱えている。トランプはプーチンを強く批判することがないが、何か借りがあるのは容易に推測できる。

2018-11-16 23:42:55
しろうと @sirouto

今まで日本の北方領土交渉が暗礁に乗り上げていた理由に、アメリカの横槍がある。昔、二島返還で話がまとまりかけていたところで、「ダレス恫喝」という事件があったらしい。ただしツイッターなので、歴史の詳細な検証は省く。

2018-11-16 23:45:02
しろうと @sirouto

とにかく、北方領土交渉が半世紀以上も進展せず、膠着状態になっていることだけは、たしかな歴史的事実だ。そして、そこにまったくアメリカへの配慮がない、と考える方が不自然ではないだろうか?

2018-11-16 23:46:36
しろうと @sirouto

今、トランプはプーチンに友好的(もしくは弱みを握られている)なので、日露関係に横槍を入れにくいはずだ。だから、外交的には絶好のチャンスになる。

2018-11-16 23:47:57
しろうと @sirouto

これからプーチンが退陣してしまえば、ふたたび元の膠着状態に戻るだけだろう。また次の五十年、平行線のままかもしれない。外交は一度タイミングを逃すと、容易に取り戻せない。

2018-11-16 23:50:08
しろうと @sirouto

再び確認すると、これからの数十年で、中国が強大化して安全保障のリスクが高まってきたときに、日本から米が撤退してからの、中露との二正面作戦は最悪の事態である。絶対に回避しなければならない。

2018-11-16 23:54:23
しろうと @sirouto

また戦前の話に戻ると、米の対日感情が悪化したのは、満州の利権を巡ってである。敗戦の結果を知る今の我々から見れば、米に利権を握らせればいいのにと思うが、当時は「満州は日本の生命線」だから、一歩も退くなと強硬的な態度を取っていた。

2018-11-16 23:57:13
しろうと @sirouto

日本には資源コンプレックスがある。「日本には資源がないから、資源を手に入れないと豊かにはなれない」と考えた。しかし、それは真っ赤な嘘だと、歴史が証明している。

2018-11-16 23:58:47
しろうと @sirouto

「資源の呪い」という、国際政治学などでよく言われている言葉がある。普通は資源があれば豊かになれると考えるが、実際は必ずしもそうではない。

2018-11-17 00:00:09
しろうと @sirouto

広大な領土と資源を持っていたソ連は崩壊したし、逆に経済先進国には日本やヨーロッパの国のような小国が多い。

2018-11-17 00:01:20
しろうと @sirouto

また、アメリカが湾岸戦争などの中東での戦争で、勝ったからといって、直接アメリカの領土にすることはしていない。覇権と利権だけあれば良い、その方が良いという考え方だ。もはや帝国主義の時代ではないので、植民地にする必要はない。

2018-11-17 00:03:45
しろうと @sirouto

二次大戦後に、勝者である米英などの連合国が、なぜ自分の植民地を手放したのか? それは、もはや植民地経営が割に合わない、という経済学の概念の変化を受けたものだ。

2018-11-17 00:05:07
しろうと @sirouto

さて、日本の北方領土のサイトを見ると、日本側の主張だけが書いてある。もちろん、日本人にとっては都合がよいが、外交で自分の主張だけ100%通るはずがない。戦争で無条件降伏させるのでもなければ。

2018-11-17 00:07:32
しろうと @sirouto

そこであえて、ロシア側から見るとどう見えるか、ということを述べたい。それが正しいかどうかは別だ。ツイッターなど日本のネットは、内輪で盛り上がって、ロシア側からの意見というのをほとんど見ないからだ。

2018-11-17 00:08:53
しろうと @sirouto

まず、ロシアはキエフ公国に起源を持ち、東欧の辺りから東へ拡大してきた。ざっと9割が戦争で拡大してきたので、日本人の言う「固有の領土」というのが理解できない。国土の9割を失う主張はとうてい認められない。

2018-11-17 00:10:56
しろうと @sirouto

それはロシアの都合ではないか、と日本人は思うだろうが、しかしロシアから見れば「固有の領土」は日本の都合である。大日本帝国のときに、たとえば台湾を清に返したか? ほかの植民地はどうか? といえば、日本だって返してない。

2018-11-17 00:12:50
しろうと @sirouto

大日本帝国はもう止めたからもう昔の話、と日本側がいうなら、ソ連時代のことはもう昔、とロシア側だっていいたいのだ。

2018-11-17 00:15:27
しろうと @sirouto

領土は軍事的に確定することがほとんどだ。ただし、イギリスから中国への香港返還のように例外はあるが。例外なので、絶妙なパワーバランスの上でしか成立しない。

2018-11-17 00:16:28
しろうと @sirouto

かつてのフォークランド紛争のように、イギリスは自国の領土を地球の裏側まで艦隊で防衛しに行って、結果的に勝利した。南半球にあるのだから、どうみてもイギリス「固有の領土」ではないが、国際政治はそういうものだ。

2018-11-17 00:18:47
しろうと @sirouto

北方領土に関して、どうしても過去の歴史的な悲劇は関係してくる。大変遺憾ではあるが、関係者や遺族の方たちの感情だけを特権化することはできない。なぜなら、東京大空襲されたから、広島長崎に原爆投下されたから、対米追従しない、という選択肢を日本は取らなかったから。

2018-11-17 00:23:36
しろうと @sirouto

領土と資源の話に戻ると、コストの概念は欠かせない。メタンハイドレートなども、コストの関係で実用化できないのだ。

2018-11-17 00:26:03