「北方領土問題」と、アメリカ、ロシア、中国の関係について
日本全体が人口減少で土地余りしてくる。北海道の夕張には、ピーク時に10万人以上住んでいたから、本当に土地が欲しければ、また開拓できる。また、炭坑も完全に掘り尽くした訳ではなく、もうペイしないから閉山した。
2018-11-17 00:28:46また、防衛が負担になる。かりに米露の対立が復活したときに、双方の通り道になるから、領土にすると、行きがかりに踏みつけられるハメになりかねない。
2018-11-17 00:32:57かりに返還されるとしても、様々な条件や経済協力が付く。つまり、必ず高い買い物になる。まったくのタダで善意で返ってくることなどありえない。
2018-11-17 00:35:08かつて、ソ連崩壊したときに、日本側が「このまま経済衰退すれば、向こうから折れてくるだろう」と足下を見ていた。しかし実際は、もはや逆の立場になろうとしている。
2018-11-17 00:36:32今後日本は人口減少で縮小していくのが確定しているので、今の機構を逃すと、もう外交の機会に恵まれないことは、火を見るよりも明らかだ。同じ主張を繰り返せば、自動的に島が手に入るようなものではない。
2018-11-17 00:38:41あるいは、二正面作戦でも耐えられるよう、軍国主義化するのはどうか? しかし、軍事予算を増やすため、福祉を切り捨てることになり、大量の棄民を生む。つまり、戦争前に別の形で犠牲者が出てしまうのだ。
2018-11-17 00:42:06ここまでくどく言えば、私の言わんとすることは想像できるだろう。最低でも何島返還といったことに、私は固執していない。妥協できるラインで良い。領土問題の固執がかえって、別のリスクを生むから。
2018-11-17 00:44:15しかし外交の選択肢としては、今の対米従属を続けても良いし、親露路線もあるし、中国と和解する可能性もありえる。国際関係のパワーバランスで決まることなので、特定の国との関係が絶対ということはない。人間の血縁関係などとは違う。
2018-11-17 00:49:39今は北方領土の話をしているから、対露的な話がメインになっている。また、トランプがどんな無理難題を言っても飲むのか、反日感情と嫌中感情がある中で、日中が融和できるかどうか、ということも念頭に置いている。
2018-11-17 00:51:43ひとつ言えるのは、もし米が日本から手を引くなら、そのぶん代わりに露と友好的になるのは、保険の意味で、わりと自然な選択だと思う。その割合が8:2なのか、7:3なのか、といった細かいことはともかく。
2018-11-17 00:53:56歴史をふり返ると、二次大戦でイギリスは連合国側だが、その前には日英同盟をしていた。戦争するかもしれない国と同盟を結ぶことなど、歴史には当たり前にある。過去に囚われて友敵関係を固定化する必要はないし、そうすると損をする。
2018-11-17 00:57:23戦前の日本では、「満州は日本の生命線」であり、それを失えば一億国民が全員路頭に迷うといった強迫観念があった。しかし実際には、領土が広い大日本帝国よりも、敗戦後の日本の方が豊かになった。
2018-11-17 00:59:16日本は島国のために、ある種の固定観念があるし、空気が統一されるとそれがすごく強くなる。国際外交では、特定の各論に固執すると、かえって損になる場合がある。
2018-11-17 01:00:40日本の対露外交が、北方領土一本槍で、あまりに硬直的なので、欧米からは外交に問題があるという見方がある。また、中国視点から見れば、日露は反発していてくれた方が確実に得だろう。
2018-11-17 01:02:44私は別に感情的に押しつけることはしない。そもそも強要などできない。今回の安倍総理の外交がどう判断させるのかは、選挙などを通じて民主的に決まるだろう。
2018-11-17 01:04:00以前のコンパクトシティの話のときには、列島改造計画を財政悪化させた問題だと批判したが、田中角栄元総理の日中国交正常化は評価している。日本全体の問題を考えるときに、人物の好き嫌いで判断してはいけないということ。
2018-11-17 01:07:12最後にひとつ言うと、「~だから売国」みたいな罵倒する態度は、本当の愛国者のものではない。どうすれば多くの日本人を救えるか、そのためには我を捨てて、日本全体のことを考える必要があるのではないか?
2018-11-17 01:09:27少し長くなったが、最後にまとめよう。北方領土問題は、米中露という大国との外交関係を総合的に判断した上で進める必要がある。また、何島返還ということだけに極端に固執すると、かえって損をする場合もある。
2018-11-17 01:11:11