しめちゃん

yui @kn_km_ym

バイトの休憩室に行くと先に休憩入ってる同期の七五三掛くんがいて、「お疲れ様でーす」って携帯いじりながら言われる。家から持って来たパックの豆乳飲んでると、「それ俺も好き」って話が盛り上がるからそれ以降、豆腐とかソイラテとか見てもしめちゃん思い出しちゃう・・・#トラジャで妄想

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ド緊張をしている。心臓はこれでもかってくらいにうるさくて、手は汗ばんでいる。このHRが終わると念願の七五三掛先輩とのデート。告白したのが昨日。「明日の放課後、教室に迎えに行くね？」と言われ、そんな夢みたいなことある？とまだ半信半疑。わたしの様子に、後ろの席の友達が大丈夫？と

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気にかけてくれる。大丈夫なわけない！チャイムが鳴り、あーもうどうしよう、、と緊張を募らせていると、予告通りに来てくれた先輩。教室がざわつく。「〇〇ちゃん、帰ろ」そんなかわいい顔で言わないでほしい、心臓に悪い。「初デートだね」すっと差し出してくれた手をぎこちない仕草で合わせる。

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歩いているとすりっと手をさすられて、びっくりしてしまう。男慣れしてないからいちいち驚く。こんなんじゃ、心臓爆発しちゃうよ、、「どこか行きたいところある？」「先輩の行きたいところ行きたいです！」じゃあ、駅前に前から気になってたカフェがあるから、と教えてもらい店内に入る。

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カップの底が見えるくらいになった頃、やっとだいぶ落ち着いて話せるようになった。「俺、ずっと前から〇〇ちゃんのこと気になってて。だから嬉しかったんだ」去年の体育祭の借り物競争でたまたま借りられてから、ちょくちょく挨拶はする関係だった。お題なんだったかな、、でもちゃんと話したことは

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ほとんどなくて、互いのことをよく知るわけでもなく、本当に挨拶だけ。だから今この状況にただ驚く。「まさか七五三掛先輩にオッケーしてもらえるなんて思いませんでした、嬉しいです」照れながら言えば少しむすっとした表情。あれ？なんかまずいこと言った？「龍也でいいよ、距離あるから」呼び方、、

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「、、龍也、先輩でもいいですか？」いきなり呼び捨ては厳しい。今はそれでもいいよ、となんとか許してもらえた。本当に心臓に悪い。わたしばかりいちいちどきどきしている。当たり前か、わたしから告白したんだもん。制服のスカートのシワが今更になって気になる。家まで送ってくれると言うから甘えて

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隣を歩く。なんだか今日は本当に夢みたいな時間だった。近所の公園を歩いていると先輩がふと立ち止まる。「そう言えばちゃんと言ってなかったから」向かい合い目が合う。「去年の借り物競争のお題なんだったか知ってる？」知りません、と首を横に振る。「好きな人」風が吹く。わたし今、絶対顔が赤い。

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「俺から言うつもりだったんだけど、なかなかタイミングがなくて。だから本当に嬉しかった。好きだよ、〇〇ちゃんのこと」腕を引かれそのままキスをされる、え、うそ、待って「、、もしかしてファーストキス？」ますます顔が赤くなるわたしに笑う先輩。ああもう、心臓に悪い。#トラジャで妄想

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足が速いからという理由でいくつものリレーに出される。好きだからいいんだけど、こんなに出突っ張りでいいのかと思う。「しめ、頑張れよ！」幼馴染みの閑也が声を掛けてくれた。「閑也もね」借り物競争にまで出る必要ある？って思うけど、まあこれはこれで楽しそうだから良しとする。こういうのって

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お題で好きな人とか出て、ゴールしたら告白するんだよな漫画なら。と妹の少女漫画に出てきたシーンを思い浮かべる。そんなのできる気がしない。慌ただしく物や人を借りる走者たち。アンカーだからしばらく待機している。ふと見上げると気になるあの子。名前も知らない。ただ良く目が行く。大人しそう

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だから話しかけたこともない子。順調に1位で自分の番が回ってくる。お題を引くとまさかの"好きな人"。マジかよ、こんなの本当にあるんだ。咄嗟にさっきの子を思い出す。焦る、仕方がない！行くしかない！下の学年の応援場所に行き、その子を見つける。「あの、来てもらえます？」頭の上に

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クエスチョンマークを浮かべたまま、それでも着いてきてくれた。お題に沿っているか判定する人がちょうど友達だったから、目配せをしてお題を言わないようにしてもらう。宮近、ありがとう。ゴールした瞬間自分のクラスの方から歓声が聞こえた。「ありがとう、ごめんねいきなり」「いえ、大丈夫です。

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お役に立てて良かったです」いきなりで強引だったのに、謙虚なところがいいな、と感じた。互いに名乗って別れる。告白なんてやっぱりできない。でも握った手の感触とか、驚いていた顔とか一年経った今でも鮮明に覚えている。「龍也くん？どうしたの？」「ううん、帰ろっか」今日も手を繋いで帰る。

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あの頃と変わらない手だけど、全く違う距離感で。「ねえ、だから何ー？にやにやして」「え？なんでもないって、それよりパフェ食べるんじゃないの？」「うん！あのね、この前テレビで観たんだけど、」あの時の俺に今の僕らのことを言っても信じてもらえないだろうな。#トラジャで妄想

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職業柄手の乾燥が酷くなってしまい、最近ハンドクリームを新調した。嫌な季節が始まる、と憂鬱になっていると寝ぼけ眼の龍也が歩いて来た。「、、おはよう。いい匂いがする」と嬉しそう。たまには、と思いフレンチトーストを焼いてみた。たらり、と蜂蜜をかける。キラキラと光る、美味しそう。

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幸せそうに食べるから嬉しくなる。向かい合わせに座る朝、休日の特権。同棲していても、仕事の日の朝はどうしてもバラバラになってしまう。わたしの手荒れに気がついたのか、そっと手のひらを触られる。びっくりして引っ込めると「あ、ごめん」と謝られる。「ううん、大丈夫」自分の手を見つめる。

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とてもじゃないけど綺麗とは言えない。嫌だなあ、本当に。「手、繋ぎたくない季節かー」と残念そうな声が聞こえる。俺は気にしないのに、といつも言うけど春まで我慢してもらうしかない。仕事変えるわけにもいかないし。「よし、じゃあ手繋げない変わりに、いちゃいちゃしよ」と食べ終えた食器を

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そのままに寝室に連れられる。ちょっと、と言うけど無視される。たまにこうやって強引なところがあるから、ドキッとする。食べてすぐ寝ると太る、と言うと「俺は大丈夫」とドヤ顔。そんなの知ってる。もう、と怒ると太ってもかわいいよ、と。そういう問題じゃない。ゆっくりとベッドに倒される。今日は

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買い物に行こうと思ってたのになあ。うわの空でいるのがバレたのか「集中して」と怒られる。さっきまであんなにかわいい顔で食べていたのに、急に男らしい表情をするから困る。身を任せると、ふっと笑う。こんな日も悪くないかも。#トラジャで妄想

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「女の子だったら旦那に似るって言わない？」うちの微妙だから不安なんだよね･･･と笑いながら話す親友。同じような時期に結婚して、これまた同じようなタイミングで妊娠したからこれはもう運命！と、お互い性別が違ったら結婚させよう、だなんて企んでいる。「龍也くんに似るなら、嬉しいなあ」

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だなんて、まだ性別も分からないのに言ってみる。絶対絶対かわいい女の子になるに違いないけど、男の子でも楽しそうでいいな、と想像は膨らむ。あまり遅いと身体に負担だからと、ササッとランチで済ませる。学生時代はまさか二人とも結婚できるだなんて思ってなかったなあ。「おかえり、楽しかった？」

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休みだったのに快く送り出してくれ、そして送迎までしてくれた。「わざわざありがとう、電車で帰るのに」いやいやそんなのダメだよ。とシートベルトを付けてくれる。お腹の大きさが目立ってきてから、益々甲斐甲斐しくお世話をしてくれる。ゆっくりと走り出す車。どうだった？楽しかった？と聞く横顔。

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「うん。久しぶりだったけど、変わってなくてね」今日のことをつらつらと話す。良かったね、と笑顔で言われる。「あ、そうそう。女の子ならお父さんに似るねって話して、龍也くんに似るといいなあと思ったよ」「ああ、聞いたことあるそれ。でも俺は〇〇に似てほしいけど」なんで？と聞けば、ちょうど

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信号待ち。こちらを向いて、「だって、かわいいお姫様が家に2人もいるんだよ？幸せだよ、そんなの」お姫様って歳でもないよ･･･と言えば、「照れちゃってー」とからかってくる。「男の子ならライバルだな、」なんて今から心配し出すから面白い。その夜、寝る前にもう一度「でもどんな子でも