「ボヘミアン・ラプソディ」とクイーンについての個人的感想
- woody_honpo
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小学校6年生の時に「キラークイーン」に衝撃を受けて以来ずっと、クイーンが最も好きなバンドなのだけれど、映画「ボヘミアン・ラプソディ」はそれほど積極的に観に行く気にならない。観れば感動するのかなぁ?やっぱり。
2018-11-09 14:59:04Bohemian Rhapsody’ Is an Insult to Freddie Mercury thedailybeast.com/bohemian-rhaps…
2018-11-09 22:52:12これは良く分かる。 今の人はピンと来ないかもしれないが、クイーンってロック・マニアから軽視されていたし、クイーン・ファンってバカにされて来たんだよな。あの頃の恨みは忘れていないぜ! twitter.com/pentaxxx/statu…
2018-11-12 11:18:43フレディの歴史はクイーンファンの歴史だ。ロキノン勢は一貫してアンチだったし王道(ツェッペリンとか)のロックファンからは際物扱い。フレディのゲイキャラは良いようにいじられた(トーマス兄弟とかクロマティ高校とか)。スタジアム級バンドなのにファンはマイノリティの悲哀を味わってきた。
2018-11-11 21:06:54結局、「ボヘミアン・ラプソディ」を観てしまった。不誠実なファンで泣きはしなかったのだが、オープニングがSomebody To LoveでエンディングがDon't Stop Me Nowという選曲が素晴らしい。各メンバーを演じた役者達もハマっていてお見事。彼らは優れた音楽家で出世を巡るドラマって余りないんだよね。
2018-11-12 15:23:18クイーンにとって初の日本公演は重要な出来事だったはずだが、この映画では全く触れられていない。これは日本の国際社会におけるプレゼンスが、近年、急激に低下していることと無関係ではないだろうね。
2018-11-12 15:29:43映画は題名どおり「ボヘミアンラプソディー」の制作過程が前半のクライマックスだけれど、ブライアン・メイの「ウィ・ウィル・ロック・ユー」、ジョン・ディーコンの「地獄へ道づれ」、ロジャー・テイラーの「レディオ・ガ・ガ」と各メンバーの代表曲もちゃんとフィーチャーしているのが憎いですよね。
2018-11-12 15:38:00フレディ・マーキュリーがクイーンのカリスマでありアイコンでありメインボーカルであるのは確かだけれど、同時に、クイーンはメンバー全員が優れた音楽家でありソングライターである「バンド」なんですよね。全員がNo.1ヒット・ソングを書いたバンドなんて、余り聞いたことがない。他にあるのかな?
2018-11-13 08:02:30それがオペラ座の夜のシングルカットをどうするか?の論争にも現れていましたね。メンバーはボヘミアン・ラプソディの新しさに確信を持っていたけれど、ポップな良曲であるマイ・ベストフレンドを推す声が多く、レコード会社の重役はシンプルなロック、アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カーを推す。
2018-11-13 08:34:07マイ・ベストフレンドはジョン・ディーコンの曲で、アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カーはロジャー・テイラーだ。アルバム全体の基調を作っていたのはブライアン・メイだし、この頃からメンバーの実力は伯仲していて「フレディとその他」ではなかった。ただ、スター性はフレディが圧倒的だったが。
2018-11-13 08:39:53ロジャー・テイラーのシンプル・ロック好きは、メンバーの間でも少し揶揄いの対象になっていたんだな。ロジャー・テイラーはクイーンの中では遅咲きのヒットメイカーだけど、ルックスの甘さによる人気が、逆にミュージシャンとしての評価を遅らせた面もあったのではないかと思う。私は好きなんだよね。
2018-11-13 09:00:30普通、アルバムは一度通して聴いた後は、気に入った曲をピックアップして聴くようになるものなのだけれど、クイーンの「オペラ座の夜」は、必ず、最初のデス・オン・トゥ・レッグスから最後のボヘミアン・ラプソディまで全て一気に聴かないと気が済まなかった。
2018-11-13 09:06:27『ボヘミアン・ラプソディ』は絶賛の声が日増しに増加し「泣ける」「感動の映画」として評価が定着しそうである。本当に不思議。別に嫌いな映画ではなく、悪口を言いたい訳でもないので、ただ当惑する。どちらかと言うと、余りドラマのない人達を何とかドラマに当てはめようとした無理を感じましたが。
2018-11-20 07:47:31ラジオから「キラー・クイーン」が流れて来た時は衝撃だった。サウンドの厚みや洗練度が、同時代の他のロックやポップスとは「レベルが違う」と感じたのだ。初めて買った洋楽のシングルで繰り返し聴いた。今の人たちに、当時のクイーン・サウンドの圧倒的な“新しさ”って、どのくらい伝わるのだろう?
2018-11-20 13:33:52キラークイーンの収録されたサードアルバムから、no synthesizer!という但し書きが表記され始める。シンセサイザーを使わずに生演奏の多重録音でそれまでにないサウンドを作り出しているクイーンのプライドが現れているが、これに対してもメディアは「いちいち厭味ったらしい」などと揶揄したりした。
2018-11-21 11:11:54それを知らないと「ザ・ゲーム」の衝撃は理解できない。このアルバムでクイーンは初めて本格的にシンセサイザーを導入したが、当時すでに完全に古くなっていた、シンセサイザーの最も初期の使い方をあえてしているのだ。「僕らは大抵の事は生録で出来るけど、これは無理だからね」と嘯いているようだ。
2018-11-21 11:24:26クイーンが初めてシンセサイザーを本格的に導入した「ザ・ゲーム」のサウンドは、むしろシンプルなロックだった。そこにクイーンの自信とプライドを感じるが、彼らがこのアルバムで遂に全米№1を獲得したのは偶然ではないだろう。米国の人って、やっぱりシンプルなロックが好きなんだと思うな。
2018-11-21 11:47:33実際、それまでもクイーンは米国向けにはロックテイストの強い曲をシングルカットしていた(例えばタイ・ユア・マザー・ダウン)。「オペラ座の夜」からのシングルカットが論争になった時に、レコード会社の重役がアイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カーを推したのも、米国市場を意識したのだろう。
2018-11-21 11:54:59ロジャー・テイラーのアイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カーがボヘミアン・ラプソディのカップリングになったことは、後にメンバーの軋轢の火種になるんですよね。ボヘミアン・ラプソディがロングヒットになったことで、ロジャー・テイラーにもかなりの印税が入り「なんでお前が」となったらしい。
2018-11-21 12:08:02これは、ロジャー・テイラーのソングライターとしての評価が、メンバーの中では高くなかったことを表していると思う。映画とは違い、現実にクイーンで最初にソロ・デビューしたのはロジャー・テイラーなのだけれど、それは彼がグループに感じていた「疎外感」が背景にあったのではないだろうか?
2018-11-21 12:31:31クイーンはサウンドは素晴らしいけれど「反体制色」がないのが不満だったが、ロジャー・テイラーは伝統的なロックの人で社会派なんだよね。だから肩入れしていたので、彼が「レディオ・ガ・ガ」で№1ヒットを飛ばした時は「遂にやったね」という感じで嬉しかったよ。
2018-11-21 12:42:191970~80年代に活躍した大物映画プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスは一時期、サウンドトラックに有名ロックバンドを起用したがった。「そうすればサントラも売れるから一石二鳥」というシンプルな発想だが、その映画がロックに向くかどうかは気にしなかったので、監督とはトラブルになった。
2018-11-21 12:59:29「コナン・ザ・グレート」のジョン・ミリアスはラウレンティスと大喧嘩してロックをやめさせた。「砂の惑星」のデヴィッド・リンチはロックバンドのTOTOを起用して、しかしオーケストラを書かせるという変化球に出た。結局、このアイディアの唯一の成功例は「フラッシュ・ゴードン」のクイーンだった。
2018-11-21 13:04:58「フラッシュ・ゴードン」の音楽がクイーンじゃなかったら、この映画が後にカルトムービー化することもなかったのでは?映画に対する「愛」と「からかい」が両方感じられて、バカバカしくも素晴らしい。ちなみに、このサントラは明らかにブライアン・メイ主導で作られていますね。好きそうだもんね。
2018-11-21 13:17:01