身内用ログ2

イッキに詰め込んだ
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野性の野良 @__noranora

「だ、だって…」 まだ一度も、したことないから。 その言葉を、ヒューゴは飲み込む。恥ずかしい。 「あ…でも、キスは好きな人とした方が、いいよね…特にはじめてのとか」 とか思っていたのに、するりと口から出てしまう。 「ヒューゴさん、オレのことスキじゃねえの…?」 ティイが目を潤ませる。

2018-09-19 19:39:42
野性の野良 @__noranora

「あ、いや、好きだけど!好きだけどね!?ティイのことは…なんというか……友達として好き、で…うぅ…」 ぐるぐると、考えすぎたヒューゴの頭が熱くなってくる。 「だって…キスしなくったって、お互いイくことはできるっていうか…」 はじめて、の部分にティイは触れなかったことに安堵しながら。

2018-09-19 19:39:42
野性の野良 @__noranora

「…じゃあ、これで我慢したげる」 ちゅ、とティイの唇が、ヒューゴの額に落ちる。 は、と息を吐いて、ヒューゴはティイを見上げた。 「…どお?気持ちいかった?」 得意げに笑うティイに、こくこくとヒューゴは頷く。 「…触られたとこ、熱い…」 「もー。オレがヒューゴさん好きだからだってば!」

2018-09-20 20:20:36
野性の野良 @__noranora

がばー、と抱きしめられて、ヒューゴもおずおずとティイを抱きしめ返す。 「オレも、好きだよ…ティイのこと、すごく可愛いと思う…」 「うーん。オレとしては、かっこいいって言われた方が嬉しいんだけどなぁ」 「ごめんね?…でも、大好きだよ」 笑いながら、ヒューゴもティイの額へキスをした。

2018-09-21 20:52:09
野性の野良 @__noranora

「ね、ヒューゴさん。オレのこと、好きなんならさ、」 どこかふわふわと漂っているヒューゴの瞳を覗き込んで、ティイは囁いた。 次の言葉を言う前に、ちろり、と自分の唇を舐める。 「オレのこと、好きなんなら……今ここで、自分でして見せて…?」 「…え……?」 「自分で、触ってみせてよ…ね?」

2018-09-22 20:32:14
野性の野良 @__noranora

「……」 こくり、とヒューゴの喉が鳴る。 長い逡巡のあとに、ヒューゴは口を開いた。 「…恥ずかしい…けど…ティイも一緒、ならやってもいい…」 「オレ?いーよ、それじゃオレと一緒に気持ち良くなろ、ヒューゴさん…」 うっとりと目を細めて囁くティイに、ヒューゴも見惚れたようにため息をつく。

2018-09-23 20:55:26
野性の野良 @__noranora

「…でも、あんまり見ないで、お願い…」 そう言いながら服を脱ごうとしたヒューゴの手を、ティイが押さえる。 「いいよ、オレが脱がせたげる」 「でも」 「ヒューゴさんの体、オレに見せて?」 シャツの前を開き、露わになった白い肌にティイは口づける。甘い香りがした。 「…いい匂い。好き」

2018-09-24 19:49:18
野性の野良 @__noranora

ぎし、ぎし。 規則的に、木の軋む音がする。 ぎし、ぎし。 もう一度聞こえてきたそれに――ガーラルドはため息をついた。 「ねえ。…少しは落ち着いてみていられないの?みっともないよ、その貧乏ゆすり。どこかで抜いて来たら?」 「バカ言うなよ。抜いてる間に始まっちまったらどうしてくれんだ」

2018-09-25 19:41:50
野性の野良 @__noranora

アイツが自分を好きなのは知ってる。隠しきれてないのがバレバレで、――それで気づいた。 だが、自分はどうなのだろうか。好き、…という感情か、これ?とは思う。 まあ顔は好みだし、照れくささからくるあのツンデレっぷりには、支配欲を刺激される何かがある。と、思う。 何より――今、興奮している。

2018-09-26 19:39:33
野性の野良 @__noranora

ただ、正直好きで無くても興奮はできるだろ。AVとか。 けど――AVより興奮してるよな。うん。だってまだ前戯にだっていってないのに勃ってるし俺。 つまり、これ、どういうことだ?……ん?マジでどういうこと?俺あいつが好きなの?好きだから、エロい姿見て勃起してるとかおい。それどうよ。

2018-09-27 20:08:04
野性の野良 @__noranora

ヤバイだろ。ヤバいだろこれ。好きだから興奮するって。俺NTRモノに興味なかったはずなんですけど? んーいやでも、百合はありなんだよなあ…うん。アリなんだよ。…だって隣にいるのがその片割れの父親なのに勃起しちゃってるんだよ俺?何これ怖くね? 「あのさ」 「…お、おう」 「それ独り言…?」

2018-09-28 20:32:50
野性の野良 @__noranora

「……………………聞かない優しさもあるっていうの、知ってるか?」

2018-09-28 20:33:20
野性の野良 @__noranora

「んっ……あぁ、ん、ふぁ」 「…ヒューゴさん、手。止まってるよ……?」 「ん、んぅ、うん…」 くちり、と濡れた音が響く。たどたどしい手つきで、ヒューゴはすっかり熱くなっているそれに触れる。その膝の上に跨ったティイが、それを見て笑った。 「…ヒューゴさん、こういうの初めて…?」

2018-09-29 20:28:32
野性の野良 @__noranora

「初めて、だよ…こんな…」 また敏感な所に指先が触れて、ヒューゴは小さく声を漏らす。 「…兜合わせ、っていうんだよ。ね、気持ちい…?」 くちゅくちゅと、また音が響く。お互いのペニスの先端を、愛撫するように擦り合わせる。普段自分のそれに触ることすらないヒューゴには強すぎる刺激だった。

2018-09-29 20:28:32
野性の野良 @__noranora

「ん…だめ、きも、ちいい……、ひ、だめ、ティイ、これ、ダメ…!」 怯えた顔で首を振りながら、ヒューゴは何度も「ダメ」と繰り返す。わずかに浮かせた腰がひくひくと震えて、感覚は鋭敏になっていく。 ティイの前ではしたない声を上げてしまうのが嫌で、着ていたシャツの裾を噛んで、声を堪える。

2018-09-30 20:08:15
野性の野良 @__noranora

「だあめ、ヒューゴさん…オレに、ヒューゴさんの感じてる声聞かせて?」 くすくすと笑いながら、ティイは手の力を少しだけ強める。 「んっ…、はぁ、だって……っ」 「っ、でも、気持ちいい、でしょ…?ね、ヒューゴさん、大好き、大好きだよ…」 「は…あ、ああ、……やっ…ふぁ…」

2018-10-01 20:30:15
野性の野良 @__noranora

意識を飛ばしそうになりながら、ヒューゴもティイに手を伸ばす。 なんだか自分ばかり快楽に弱いようで、恥ずかしかったから――とはいえ、ここからどうすればいいのか、ほとんど経験のないヒューゴにはよくわからない。ティイの見よう見まねで、手を動かすしかなかった。 「ん、」 ティイが声を出す。

2018-10-01 20:30:16
野性の野良 @__noranora

「そう、…ん…ヒューゴさん、そこね、オレ…好き…」 そう言われて、わずかにヒューゴの表情が緩む。 「ここ…、いいの……?」 こくん、と無言で頷いて腰を揺らすティイに、ほぅと息を吐いた。 これならオレにも出来るかも、と考えてしまった顔に慌てて首を振る。違う。ティイは彼じゃない。

2018-10-02 19:39:28
野性の野良 @__noranora

ティイは彼じゃないし、大体なぜ彼のことを考えてしまうのか。あのにやけ顔が頭から離れない。 「っ…ティイ…ティイ……っ!」 それなのに、体は勝手に彼に触れられている、と錯覚を起こしだす。 「あ…ああぁ……だめ…っ、イ、く……!オレ、イっちゃ…!」 「ヒューゴ、さ…っ、ん、オレも…!」

2018-10-03 19:24:03
野性の野良 @__noranora

「んぁ…っ、せん、ぱ……!」 「ひぅ…っ!」 びくん、と二人同時に体を震わせる。 極まったそこから吐き出された液体が、お互いの腹を白く汚した。 「は、……は…っ……」 「…んー……、す、げ…」 はふはふと呼吸を繰り返しながら、ティイはヒューゴに、ヒューゴはティイに、それぞれ凭れ掛かる。

2018-10-04 19:24:53
野性の野良 @__noranora

「ふ」 ヒューゴが泣き声を漏らす。 「…?」 「っ……うぅ…」 ぎゅう、とティイの背中に爪を立ててしがみついて。 「…ヒューゴ、さん……?どうかした…?」 心配そうに、眉を顰めて。ティイは、ヒューゴの背中を抱き返した。

2018-10-05 20:06:23
野性の野良 @__noranora

「…ん……だい、じょうぶ…どうもしない、から……」 そう返す声は震えていて、どう見ても大丈夫じゃない。 「ティイが…こうしててくれたら、もう少ししたら、大丈夫だから…」 だって、気付いてしまった。自分に『好きな人』がいたということに。 ――それが、あの人だ、ということに。

2018-10-06 19:35:22
野性の野良 @__noranora

嫌いではない。憎んではいない。好き、というのがわからなかっただけだ。 自覚してしまったら、もう止まれなかった。 溢れた思いが、口から毀れそうになってしまう。あの人が好き。 好きだとか、よくわからなかったはずなのに。 あの人のことを、考えただけで泣きそうになる。自分は嫌われているのに。

2018-10-06 19:35:22
野性の野良 @__noranora

好き。 だけど、それを伝えてしまったら離れてしまうだろうか。 だって彼とはいつも喧嘩ばかりしている。つまらないことでも、すぐに。 かわいくねーやつだな、お前。なんて言われたこともある。 だからきっと、自分は嫌われているんだ。 嫌われる原因を作っていたのは、自分だけど。

2018-10-07 16:39:28
野性の野良 @__noranora

「ヒューゴさん…?」 ティイまでも泣き出しそうな声で、ヒューゴの頬の涙を拭う。 「ごめん…ヒューゴさん、やっぱヤだった…?」 「…ううん、そんなことない…嫌なんかじゃなかったよ」 きゅう、とティイにしがみついてヒューゴは囁く。 そうだ。自分のせいで、ティイを不安にさせたくない。

2018-10-07 16:39:29
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