#twhihyo 【まとめ】 震災復興支援ついのべ
翌日から僕は、かき混ぜられた部屋の机の辺りから使いかけのノートを掘り出して日記をつけ始めた。蝋燭の火と止まない揺れの中。自分がどれだけ管理された存在だったのかを知る。雑音の酷いラジオ。バッテリー切れの電話。ただ久々に家族で集まって喋る夜が貴重で苦痛で、長かった。 #twnovel
2011-05-01 22:17:14@ran0101 の窓を変更: 停電の暗闇で思うのは、明日の日の出時間。時計を見ながら、あと何時間とひたすら数える。ブレーカーを落とした私に通電を知らせるのは、社会の窓から見える街灯だけ。夜が明けるまであと1時間。なんだか外が明るい。私は喜びの声をあげた。。#twnovel
2011-05-01 22:20:09「道だけじゃ解んないよね」「土地勘も何もないな」「地元って言うのかな」「なんの事だよ」「ん、故郷の景色とか言うでしょ」「突然更地にされたからな」「あ、あそこの桜、咲いてる」「海水被ったのに」「花見でもしよっか」「そんな場合かよ」「来年できるよね」「あの場所でな」 #twnovel
2011-05-01 22:21:05あれから1月後の夜。凍えていた夜の窓外ではころころと蛙が歌い、僕はひびだらけの家で何事も無かったかのようにキーを叩いている。雨で桜が散り、妹は新しい生活へと帰っていった。テレビの中と同じように薄れていく非日常。時折街中ですれ違う異変に、はっと目を見張りながら。 #twnovel
2011-05-01 22:23:23地震のせいですべての電車が止まった。再開の目処も立たず、仕方がないから仕事先から歩いて帰ることに。長距離を歩くには慣れない革靴で段々と足が痛くなる。それでも立ち止まろうとは思わなかった。途中で鉢合わせた君が一緒に歩いてくれたから。なんて恥ずかしいから言わないよ。 #twnovel
2011-05-01 23:43:36「そんな装備で大丈夫か?」簡素な持ち物ではなく、履きづめのジーンズに視線がいっているのが解る。語る事もない。「大丈夫だ、問題ない」素っ気なく答える。現場に入らないと何が必要なのか解る訳もない。足りないのを心配するなら、俺にじゃなく現地で言ってくれ。被災地へ向う。 #twnovel
2011-05-01 23:48:06「自衛隊のニイチャン、石どかすの手伝ってくれ」俺は自衛官じゃない。確かに肌は黒めだし髪も短いが、俺はただの会社員だ。「自衛隊のお兄ちゃん」だから違うと「ちょっと休憩だ。握り飯、アンタの分」「…どうも」「休んだら、あっちの瓦礫な」ったく、わかったよ。やりますよ。 #twnovel
2011-05-01 23:54:41「使用電気量付与書籍ってなんだ」「夜に照明点けて読んでても規制されない本だろ」「自販機やコンビニから家庭まで締められてるのに、なんで本だけ」「条例で」「理由だよ」「そりゃ、知事が小説家だから」「灯火管制でも本を読む美談が欲しいのかと」「お前、良く知ってんじゃん」 #twnovel
2011-05-02 01:06:37被災地へ行くボランティア。お金を払い、荒れ地の現地に行き、精一杯体力や知識力を使って、少しは役に立てたかなと、苦しみ悩みながら帰ってくる。 色々な財を投げうって、どんなものを得るのだろう。#twnovel
2011-05-02 01:29:04#twnovel 忘れる事なんて出来ない。きっとボクはあの日の事を忘れない。失った全てを忘れない。渦巻く感情を忘れない。流した涙を忘れない。差し伸べられた手の温もりを忘れない。前に進む気持ちを忘れない。明日への希望を忘れない。そしてキミの優しい笑顔を忘れない。いつまでも忘れない。
2011-05-02 01:32:49ニュースは常に気にしているし、映像も見たことがある。でも、地震のない土地にいるためか、いまいち実感が持てないままなので、休日を利用してちょっと遠出してみた。初めてみる土地なのに、なぜか涙が溢れた。気が付いたら皆と一緒に身体を動かし、いつの間にか笑顔に戻っていた。 #twnovel
2011-05-02 01:49:42ニュースは常に気にしているし、映像も見たことがある。でも、地震のない土地にいるためか、いまいち実感が持てないままなので、休日を利用してちょっと遠出してみた。初めてみる土地なのに、なぜか涙が溢れた。気が付いたら皆と一緒に身体を動かし、いつの間にか笑顔に戻っていた。 #twnovel
2011-05-02 01:49:42#twnovel 「揺れた?」冥府に戻った今も仔狐は時々慌てて目を覚ます。首を横に振った篁は白銀の体を抱き寄せた。「あ、僕の気のせいか」仔狐は再び眠りについた。篁の側なら怖くはない。
2011-05-02 02:27:23