彼が不安にさせたこと≠彼女が不安に思うこと

8
前へ 1 2 ・・ 5 次へ
レン @rain560509

[わかった。ちょっと待ってて。] そう言うと寝室に入ってくみわちゃんは丸ちゃんを連れて戻ってきた。 [〇〇ちゃん行こっか。] 「え、あの…」 [1人で帰らせるわけないでしょう?] 「わざわざ起こしてもらうなんて」 ⦅大丈夫やで、寝てなかったから。きっとみわちゃん呼びに来ると思って⦆

2018-12-10 12:19:34
レン @rain560509

2人に甘えて忠義のマンションまで送ってもらった。 「ありがとうございます。ごめんね…」 [いいのよ。次は海唯ちゃんと3人で話そ?海唯ちゃんにも言っとくから。] 「うん。」 ⦅じゃあ、大倉によろしくな⦆ [余計な事言わなくていいから。] ⦅え?⦆ [いいの。じゃあね。] 「うん、じゃあ。」

2018-12-10 12:22:42
レン @rain560509

~丸山CP~ ⦅なぁ、何の話してたん?⦆ [内緒だよ。] ⦅そっか。でも、いずれ僕も聞かなあかんと思ってる。どう?⦆ [そうなるかもね。] ⦅その時までは、そっとしとくけど、何かあったらすぐ僕に言うこと。ええ?⦆ [うん、いざとなったらお願いします。] ⦅任せなさい。⦆ [頼りにしてます]

2018-12-10 12:23:02
レン @rain560509

~彼女side~ 部屋に帰ってきたけど、忠義はいなかった。 やっぱり帰ってこなければよかったなんて後悔しても遅くて1人泣き崩れた。 朝、目が覚めるとひどい寒気と全身の痛みに襲われた。 いつの間にか寝ていて風邪をひいたらしい。高熱と動けない気配で仕事を休んで意識を手放した #エイトで妄想

2018-12-10 20:31:05
レン @rain560509

~忠義side~ 朝、いつものように部屋に帰った。この時間は〇〇は仕事に出たあとで、誰もいないから唯一ホッとできる時間なのかもしれない。 なのに、今日はいつもと違う気がした。その感覚はリビングについてハッキリした。 『〇〇?』 いないはずの〇〇がソファーに横たわっている。 思わず駆け寄る

2018-12-10 20:31:54
レン @rain560509

『〇〇、どうし…』 〇〇は赤い顔に荒い呼吸をしていて、額に触れると、 『熱っ!』 触っただけで分かるぐらいの高熱が出てる。 『だからベッド行けって言ったやん。』 休みの連絡をして力尽きたのだろう、スマホが床に転がっていた。 『〇〇、〇〇』 必死になって呼びかけると目を覚ました。

2018-12-10 20:32:29
レン @rain560509

けど、意識が朦朧としているらしい。 とりあえず、ベッドに寝かさな! 〇〇を抱き上げるとベッドに連れていき寝かせて、薬箱から解熱剤と冷えピタを持ってくる。 『〇〇薬。飲める?』 返事がない。 すぐに薬と水を口に含んで、口移しで飲ませてやる。 その後、しばらく様子を見ていると電話がなった

2018-12-10 20:40:07
レン @rain560509

『はい、あ、ごめん。気がついてなかった。すぐ降りるから。』 いつの間にかマネージャーが迎えに来ていて、何度も電話を掛けてくれていたらしい。 切った後、不在着信を見て随分待たせていたのだと気がついた。 シャワーを浴びる時間などない。 仕方なく、替えの下着だけを持って部屋を飛び出した

2018-12-10 20:42:03
レン @rain560509

~彼女side~ 気が付くとベッドの上にいた。いつの間に…しかも、薬と冷えピタまで。 思い出そうとするのに、何も思い出せない。会社には電話したはず。 もしかして、忠義が帰ってきたの?飛び起きてリビングに行くけど、誰も居なかった。 洗濯物の確認をしても何も置いてなかった。 #エイトで妄想

2018-12-10 22:42:40
レン @rain560509

忠義じゃなかったんだ。 そう思ったら、一気にダルさが舞い戻ってきた。 ベッドで寝ていたのも、薬も自分でなのかな?思い出そうとしても思い出せない。 もし、忠義なんだとしたら… でも、帰ってきてないんだもんね。 考えれば考えるほど辛くなってくる。 もうやめよう。 再び目を閉じた。

2018-12-10 22:42:56
レン @rain560509

翌日、早朝に目が覚めた。しっかり休養したおかげで、熱は下がっていた。 スマホを確認すると、LINE通知。それは、みわちゃんから。 “海唯ちゃんが〇〇ちゃんと会ってみたいって!大倉くんの事は、まだ話してないです。話したくないなら話さなくても良いんだけど、3人で会わない?” #エイトで妄想

2018-12-11 12:01:10
レン @rain560509

すぐに返事を返した。 “うん、私も会いたいです。私はいつでも大丈夫なので、セッティングお願いします。” “急だけど、今夜はどうですか?” “大丈夫です。どこに行けばいいかな?それとも、良かったらウチ来る?” 外では話せない事もあるかもしれないし、解散したあと1人で帰ってくるのが嫌だから。

2018-12-11 12:01:37
レン @rain560509

そんな私の気持ちを察してか、ウチで集まる事になった。 仕事早く終わらせて、食事の支度をして二人を待とう。 自分以外の食事の用意なんていつぶりだろう…。 そんなことを考えながら早いけど支度する。 今日は昨日の分も取り返さないといけないし、今夜の約束もあってか、久々に少しやる気が出た。

2018-12-11 12:03:47
レン @rain560509

こんなに気分が上がるのは、何ヶ月ぶりだろう。 今夜は一人じゃないんだと思うと安心できた、はずだった。 まだ早いけれど、気分がいい。昨日、動かなかった分1駅歩いていこう。 そんなことを思いながら、いつもより早く部屋を出た。 まだ誰もいない街を、のんびり歩きながら会社に向かう

2018-12-11 12:04:23
レン @rain560509

まだ早い時間だから誰もいない道を進んでいた。 すると、1台のタクシーが横を通り過ぎ、向こうに見える大きなマンション前に止まった。 タクシーからは見たことあるような人が降りてきてモデルさんとかかな?と思っていると彼女が手を引いて男性も降りてきた。 「えっ、なんで?」 それは忠義だった。

2018-12-11 12:04:43
レン @rain560509

すぐに引き返して、いつもの駅の方へ。 どんな事があっても、忠義を信じてる。そう思ってた。 なのに、こんな…。 「何でなの?私じゃダメだったの?」 一瞬見ただけだけど、綺麗な人だった。やっぱりモデルさんなのかな。 あんな綺麗な人じゃ私なんかじゃ太刀打ち出来ないよ。

2018-12-11 18:30:18
レン @rain560509

無我夢中でその場から立ち去って、いつもの駅に辿り着いた。 あの距離だから気が付かれてないよね? それとも、気がついてて追いかけてこなかったのかな…。 忠義は今頃あの子と…。 さっきまでの気分から一転、最悪の朝になった。 もう何も考えたくない。 会社に行って仕事に没頭した。

2018-12-11 18:30:35
レン @rain560509

仕事を終えて会社を出ると真っ直ぐ部屋に帰った。 何をする気にもなれなくて、ぼーっとしていると、みわちゃん達が来た。 [こんばんは。急に押し掛けることになってごめんね。こちら、章大くんの彼女の海唯ちゃん。] 「はじめまして、〇〇です。」 【 海唯です、よろしくな。今日はありがとう。】

2018-12-11 18:31:03
レン @rain560509

「あの、ごめんね…本当は食事の支度をして…楽しみに、してたん、だけど…出来なかった…」 そこまで言ったら泣けてきた。 [〇〇ちゃん大丈夫?落ち着いて。] 【〇〇ちゃん、私も相談乗るから、な?一緒に頑張ろ?】 「もう、ダメ…なの。」 [どうしたの?何かあったの?] 「今朝見ちゃった」

2018-12-11 18:31:21
レン @rain560509

【何を、見たの?】 「今朝、早起き、したの。それ、で、いつも、より、1駅先まで、歩いていこう、と思って」 [うん、ゆっくりでいいからね。] 一度泣きだしたら止めることが出来なくなってしまって、ボロボロ泣いてしまう。 それでも、何とか必死に言葉を紡ぐ。 【ゆっくりで。深呼吸して、ね?】

2018-12-11 18:31:38
レン @rain560509

「あり、がと…」 もう、1人で抱えるには限界だった。 覚悟を決めて、言葉にする。 「近く、の、マンションに、タクシーが、止まって、それで…」 [それで?] 「モデル、みたいな、綺麗な、人が、降りてきて、その、あと、手を引かれて、降りてきた、の……」 そこまで言って言葉に詰まる

2018-12-11 18:31:59
レン @rain560509

【それって、大倉くん?】 やっと小さく頷くとみわちゃんの胸の中。 「〇〇ちゃん、話してくれてありがとう。辛かったね…」 【大丈夫やで、今はいっぱい泣いたらええよ。】 一生分なんじゃないかってくらい泣いた。 みわちゃんの胸の中で、海唯ちゃんに背中をさすられながら泣き続けた。

2018-12-11 18:33:12
レン @rain560509

~みわside~ [〇〇ちゃん、泣き疲れて寝たね。] 【そうやね。それにしても、大倉くん、どうなっとんの?】 [ほんとに。こんなに泣かせるなんて最低だよ。] 【とりあえず、経緯聞いてもええ?】 海唯ちゃんに、〇〇ちゃんから聞いた話を伝えた。 【そんな前から、しかも1人で我慢してたんや】

2018-12-11 18:33:52
レン @rain560509

[とりあえず一人にしておけなから、今日は泊まっていこうかな。明日休みだし。] 【私も泊まるわ。何にも出来ひんけど、せめてついててあげたいもん。】 [そうだよね。隆ちゃんに泊まるって電話するね。] 【うん。】 隆ちゃんに泊まることの報告とお願いがあって電話を掛ける。 すぐに繋がった。

2018-12-11 18:44:31
レン @rain560509

[もしもし、今大丈夫?……良かった。あのね、今晩〇〇ちゃんちにお泊まりするね。……あー、明日帰ったら話すね。……うん。明日〇〇ちゃんと一緒に帰るから。……うん、じゃあ、お仕事頑張ってね。] 電話を切ると、次は海唯ちゃんの番。 【私も章ちゃんに泊まるって連絡しとくわ。】

2018-12-11 18:44:57
前へ 1 2 ・・ 5 次へ