ガールフレンド

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レン @rain560509

食事の後、部屋の前まで送ってくれた。 「今日はありがとう。ご飯も奢ってもらうつもりなかったのに。」 『そんなんええの。ほやから、またデートしよ?』 「えっ、デート?」 『うん。これ、デートちゃうの?』 「や、あの、デートって好き同士でするもので、えっと…」 突然のデート発言に戸惑う

2018-12-18 23:46:13
レン @rain560509

『ほやから、オレ〇〇ちゃん好きやねんけど、アカンの?』 「大倉くん、ほんとに私の事好きなの?」 『好きじゃない子とデートせぇへんし。ほやから、またデートしよ?』 「…うん。」 『よかったぁ、じゃあまたね』 すごく嬉しそうに笑ってくれて、こっちまで嬉しい気持ちになる。 この気持ちって…

2018-12-18 23:46:14
レン @rain560509

その日からは、気がつくと大倉くんのことを考えるようになっていた。 そうなってくると、学校でもすれ違うんじゃないかとか思うようになって。 「あ、大倉くん。」 『〇〇ちゃんやん。』 〈あー、新しい子。〉 『〇〇ちゃん、これがヤス。』 〈これって、なんやねん。〉 #エイトで妄想

2018-12-20 00:42:45
レン @rain560509

『あれ、今日は1人なん?』 「そうなんですよ。」 『気をつけなあかんよ?』 「あ、うん。ありがとう。」 『じゃあ、オレら行かなあかんし、またな。』 「うん、また。」 こうやって、学校でばったり会うことも増えた。 それで気がついたことがある。 よく女の子と二人で話しているところ見掛けた。

2018-12-20 00:42:45
レン @rain560509

好きって言ってくれたのは、そういう意味じゃないの? 大倉くんが分からないよ…。 “〇〇ちゃん、今何しとるん?” 大倉くんからのLINE。 “今バイト終わって帰るところだよ。” “〇〇ちゃんに会いたくなったんやけど。今からご飯いこ?” “うん、いいよ。” 嬉しくて、すぐに返事した。

2018-12-20 00:42:45
レン @rain560509

嬉しくて…? 前までなら迷ってたはずなのに…。 “今から迎えに行くから、そこで待ってて。” “うん、ありがとう。” しばらく待ってると大倉くんが車で迎えに来てくれて、 この前とは違うレストランに連れてきてくれた。 「ここも素敵なお店だね。」 『そうやろ、〇〇ちゃんもこうゆうの好きやろ?』

2018-12-20 00:42:46
レン @rain560509

食事しながら楽しくお話して、その後は部屋まで送ってくれた。 『今日はありがとう。楽しかった。』 「うん、私も楽しかった。」 『なら良かった。』 「うん、また誘ってね。」 お礼を伝えて車を降りたら、大倉くんも車から出てきた。 『〇〇ちゃん』 スっと顎に手がかかってキスされた。

2018-12-20 00:42:46
レン @rain560509

急にキスされて、ビックリして固まってしまう。 『〇〇ちゃん、大丈夫?』 「えっと、あの…」 『ふはっ、可愛ええ、真っ赤なってる。』 「ちょ、っ、あの…」 『今日は、帰るわ。じゃあ、またな。』 「う、うん。」 『はよ、部屋入りや?』 大倉くんは車に乗って帰って行った。 #エイトで妄想

2018-12-22 00:14:40
レン @rain560509

キスされた…。 でも、いいよね?大倉くん好きって言ってくれてるし。 一瞬で逃げようもなかったし、減るもんでもないし、嫌じゃ、なかったし…。 好き、なのかな。大倉くんのこと。 そんな風に思い始めた数日後、思いもよらない光景を目撃するなんて、この時はまだ知らないでいた。

2018-12-22 00:15:28
レン @rain560509

次の日… [ねぇ、〇〇聞いてる?] 「え、ごめん。なに?」 [今日、変だよ?何かあった?] 「べ、別に何も…」 [うそ。キス、したんでしょ。] 「なな、なんでよ。キスなんて…」 [〇〇、さっきからずっと唇触ってる。] 「えっ?…あ。」 [それって、大倉くん?] 「…うん。」 #エイトで妄想

2018-12-22 18:39:40
レン @rain560509

海音には…そう思って、全てを打ち明けた。 一緒にご飯行ったことも、好きって言ってもらえたことも、キスされたことも。 [〇〇、大倉くんのこと好きなの?] 「…すき、だと思う。」 [そっか、好きになっちゃったんだ…] 「うん、ダメなの?」 [そんな事ないよ。〇〇には幸せになってほしい。]

2018-12-22 18:39:40
レン @rain560509

海音にも応援してもらえて、その後も何度かデートしたし、このまま順調にいく、そう思っていた。 そんなある日の出来事。 学校で、遠くに大倉くんの後ろ姿が見えて、嬉しくなって駆け寄ったんだけど、近くに行くと、大倉くんの向こう側に人の気配がして足が止まった。 「えっ、なんで…?」

2018-12-22 18:45:46
レン @rain560509

少し屈んだ大倉くんと、背伸びしている女の子。 女の子の足が下り立つと、彼女の頬に添えられていたであろう手が今度は背中に回された。 一体、何がどうなってるの? 泣き崩れそうになるのを耐えて2人に気付かれないように、その場を走り去った。 「ねぇ、嘘だよね?悪い夢なら覚めてよ…。」

2018-12-22 18:46:07
レン @rain560509

無我夢中で走って2人が見えないところまで来ると急に力が抜けて、ここまで耐えていたものが溢れて流れ出す。そんな時… [〇〇、どうしたの?] 「海音っ…」 [〇〇大丈夫?落ち着いて。] 海音が近くのベンチまで連れてってくれて、そこから事情聴取。 [落ち着いた?話せる?] #エイトで妄想

2018-12-24 23:37:49
レン @rain560509

「…うん。」 [何があったの?] 「見ちゃったの、大倉くんが女の子と居るとこ。」 [そう、なんだ。] 「大倉くん、後ろ姿だったけど、たぶんキスしてたと思う。その子のこと抱きしめてたし。大倉くん、彼女居たんだね。」 知らなかったな〜なんて言ってみるけど、言葉にすると重すぎて泣ける。

2018-12-24 23:37:49
レン @rain560509

[〇〇ごめん。たぶん、彼女じゃないよ。] 「え?」 [きっと、その子もガールフレンドだよ。] 「ガールフレンド?友達、なの?」 [ううん、違うかな?] 「ガールフレンドって、何?」 [大倉くんのガールフレンドって、大倉くんの事が好きな子達のことなの。] 「大倉くんが好きな子…?」

2018-12-24 23:37:49
レン @rain560509

[ほら、大倉くんってモテるから、独占出来ないってなって、それで誰も彼女になれない代わりにガールフレンドとして、デートしたり、キスとか、えっと、その…。] 「…そんなの、知らない。」 [セフレ錦戸VSガールフレンド大倉みたいなのがあるみたい。] そんなに有名な話なのに知らなかったな。

2018-12-24 23:37:49
レン @rain560509

「海音は知ってたんだ。」 [ごめん、何となく言えなくて。大倉くん、友達って言ったんでしょ?だから、それなら大丈夫かなって。〇〇も大倉くんは恋愛対象じゃないと思ったし。] 「別に、海音は悪くないじゃん。私が知らなかっただけなんだから。教えてくれてありがとう。」 海音と分かれて帰った。

2018-12-24 23:37:50
レン @rain560509

私の事、好きって言ってくれたのは嘘だったんだね。 都合よく満たしてくれる女の子なら誰でも良かったんだ。 一人で舞い上がって好きだなんてバカみたい。 本当に悔しくて悲しかった。 キスまでしちゃってさ。 「あれは、不可抗力だよ。」 もう、忘れてなかったことにしよう。 そう思い眠りについた

2018-12-24 23:37:50
レン @rain560509

翌朝、海音に吹っ切ったと話そうと思って、早めに大学に行って、海音の受ける講義室を目指して歩いていた。 「海音、何で?嘘、でしょ?」 大倉くんが海音に腕を引かれて、人気のない方へ歩いてるところだった。 「海音もガールフレンドだったんだね。そんな事、全然気が付かなかったよ。」

2018-12-24 23:37:50
レン @rain560509

結局、そのまま引き返して休んだ。その日も次の日も何日も。 ホント最低。大倉くんも、海音も。それに気が付かなかった私も。 誰の事も信用出来ないし顔を合わせるのも嫌になった。 何も考えたくなくてバイトに没頭する日々。 今日もバイト。入荷したものを品出ししていた。 #エイトで妄想

2018-12-28 02:42:10
レン @rain560509

【あれ、〇〇ちゃん?】 「え?あ、錦戸くん…」 【ここでバイトしてんねや。】 「あ、うん。」 【最近見掛けへんけど、学校来てる?】 「あ、ちょっと体調悪くて休んでて…」 【え、体調悪いのにバイト?】 「あ…」 【何かあったん?】 「別に何も。ただ面倒くさくなっただけだよ。」

2018-12-28 02:42:11
レン @rain560509

【嘘って顔に書いてあるで?この後、話せる?バイト終わるの待ってる。】 バイト終わって外に出ると、本当に錦戸くんが待っていた。 【あ、終わったん?行こっか。】 「あの、どこに?」 【あー、ファミレスでも行く?】 そう言って連れられてきたのは近くのファミレスで。 適当に注文を済ませる。

2018-12-28 02:42:11
レン @rain560509

【で?】 「で?って…」 【大倉?】 「……」 【海音ちゃん、心配してんちゃうん?】 「…連絡、取ってない。」 【は?なんでやねん。】 「それは…」 【大倉の事と何か関係あんの?】 「何で?」 【もうさ、全部話して楽になりいや。】 「でも…。」 【結構、強情なんやな。】 「なっ、そんな…」

2018-12-31 01:12:30
レン @rain560509

【学校、このままってわけにもいかへんやん。】 「うん。でも行きたくない、行けないの。」 【大倉達に会ってしまうから?】 「うん。」 【2人と何かあったん?】 「私、ガールフレンドの事分かってなくて、でも大倉くんに好きって言われて舞い上がってた。でも、大倉くんがキスしてるとこ見たの。」

2018-12-31 01:13:39
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