受験英語は現代の朱子学である

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よしかわ @yosikawa1101

根源的問いほど、最も基本的かつ難しい。なんで英語やるの?なんで忘れるのに勉強するの?「受験に使うから。」「大事だから。」、それは逃げだ。じゃぁ受験科目に無かったら勉強しなくていいのか。じゃぁどうして大事なのか。

2019-01-23 18:18:45
uroak_miku @Uroak_Miku

@yosikawa1101 江戸時代の漢学(幕府が朱子学を究極の教養と定め近体詩を書けるかで能力判定された)が明治になって英学→受験英語になっていった…という史観を今温めています。つまり受験英語=漢学、ネイティヴ英語=中国語の関係。事実、昭和の大学入試英語参考書に目を通すとまことに漢学臭いの。

2019-01-24 11:38:56
uroak_miku @Uroak_Miku

@yosikawa1101 荻生徂徠は朱子学を嫌い「やっぱ中国語はネイティヴから習うのが一番だよ」と亡命僧侶から直に教わり中国語堪能に。受験英語から離れてネイティヴ英語に移ったまれな知性。実際彼の著作は今読んでも新しい。政治、宗教、道徳は別ものという思想を打ち出した日本での画期。

2019-01-24 11:47:10
よしかわ @yosikawa1101

@KaoruKumi 英語科教養説(勝手に命名)は、実際その起源が事実ではありますが、今日主要三科目として子どもの人生を左右するには弱いと考えているのです。僕は教員志望なので、「教養だぞ!」も生徒は納得してくれない。しかし本当に公教育が足並み揃えて英語を学ばなければいけない理由がわからない。参った。。

2019-01-24 11:42:52
よしかわ @yosikawa1101

@KaoruKumi その時代の漢学はエリート階級の教養として、寺子屋ではやらないはずです。しかし現代では当然のように全員が教養を学ぶ。エリート教育を一億総中流(幻想ですが)の社会で行う綻びが英語科にある、と思います。いや教養を否定しているわけではありません。ですが教養が主要三科目はやり過ぎでしょう。

2019-01-24 11:46:21
uroak_miku @Uroak_Miku

@yosikawa1101 それは敗戦で義務教育が3年延長→新制中学誕生→全員が英語を習う→教育機会の平等バンザイという戦後民主主義の文脈で理解しないといけないです。教科書の訳読文体が「です・ます」なのも、敗戦後にこの文体しゃべりが学級会や児童会(アメリカが導入した!)用言語として奨励されたのと地続きです。

2019-01-24 11:50:01
uroak_miku @Uroak_Miku

@yosikawa1101 岩波の訳書ががちがちなのは明治の翻訳知識人がたいてい下級武士の出で漢学しか文化資産がないので翻訳でも漢語を使い倒して「どうだお前らひざまづけ」と自己権威化した名残です。「和訳はあくまで読み下し文。原文を読めてなんぼ。悔しかったらうちのゼミに来い!」というわけ。

2019-01-24 11:53:26
uroak_miku @Uroak_Miku

ちなみに「漢学」とはもともとは「外国から入ってくる書物を読み解いていく学問」のことで、要するに漢籍の書物(ほかの言語からの翻訳も含む)「で」外国のいろいろな事物を学ぶから「漢学」だった。そこにオランダ語の書物を足がかりとする「蘭学」が登場し、区別するために「皇漢学」と名称化。

2019-01-24 11:58:12
uroak_miku @Uroak_Miku

そうしたら今度は「国学」なんてのが現れたので「皇漢学」から「皇」が外されて(これは国学のカテゴリーとなった)「漢学」に。 面白いですね21世紀に入って「国語力」とよくいわれるようになったのは「英語力」への対抗馬としての造語だったのと似てるし。

2019-01-24 12:00:30