クルセイド・ワラキア #2 前編
女ニンジャはそのまま男の横に座り、ルチアのことなど完全に無視して、勝手にトックリからオチョコへと酒を注ごうとした。「隠しても解るヨォー。いい儲け話があるんだけどさァー」 48
2019-01-28 23:47:48だが……フシギ!果たして如何なるジュー・ジツが働いたのか、男の肩に置いていたはずの女ニンジャは、いつの間にか逆に手首を捕まれ、捻りあげられ、体ごと一回転し、店の床に仰向けに横たわっていたのである!「アイエッ?」女は何が起こったのかわからず、目を瞬いて天井を見上げた! 49
2019-01-28 23:49:55「ここはスシを食べる場所だ。オヌシ自身がネギトロになりたいならば、まずは外へ出よ。私に用があるなら、いくらでも相手になろう」男が彼女を睨め下ろす。その瞳は赤く輝き、ただならぬニンジャソウルを感じさせた。口元には橙色の炎が揺らめき、不吉な漢字二文字のメンポを形成し始めていた! 50
2019-01-28 23:52:28「アイエエエエエッ!?」女ニンジャは目を見開き、恐怖した。そしてニューロンの奥底に刻みつけられた「忍」「殺」メンポの恐怖を思い出した。そして、この男が何者なのかを悟った。(やばい、こいつ、ニンジャスレイヤー=サンだ。ナンデ?ナンデワラキア?殺される……!) 51
2019-01-28 23:54:36「待てよ、オヌシは……以前ネオサイタマで……」敵のカラテは弱い。ベイビーサブミッションにも等しい力量差。フジキドはルチアをNRSに陥れぬよう、鋼鉄メンポ装束の生成を止めた。代わりに赤い瞳で足元を睨みつけ、威圧しながら、己のニューロンの記憶を辿り、この女ニンジャのことを思い出した。52
2019-01-28 23:57:51……この女ニンジャの名前は、ツインテイルズ。路地裏のフエ奏者にして、邪悪なるネコニンジャ・クランのソウル憑依者。強力なゼゲン・ジツ、およびフエによって猫を操る能力を持つ。 53
2019-01-28 23:59:47……かつてアマクダリ・セクトによる都市浄化作戦で仲間の猫を大量処分されたことで理性のタガが外れ、大量の猫爆弾を使ってネオサイタマ市役所で無差別殺戮を巻き起こそうとしたが……惨事が起こる直前、ニンジャスレイヤーとエーリアスによって阻止されたのだ。 54
2019-01-29 00:01:51「ド、ドーモ、ツインテイルズです。もう悪いことはしないニャー、ニンジャスレイ……」「ドーモ、サツバツナイトです」フジキドは押し殺した声でアイサツし、ツインテイルズを立ち上がらせた。「サ、サツバツナイト……?ニンジャスレイヤー=サンとは人違い……?」 55
2019-01-29 00:05:36「ここで話すべきことではないな。すまぬ、ルチア=サン、オサワガセした」フジキドはカウンターに素子を置くと、呆気に取られるルチアに一礼し、ツインテイルズを店外へ連行しようとした。だが……ノーレンの向こうには大型サイバネニンジャが立ちはだかり、左のガトリングガン腕を構えていたのだ!56
2019-01-29 00:08:38「ドーモ、オー・オー、デス」オー・オーと名乗ったニンジャが電子音声を発すると、全く同じLED文字列が、顔のフルフェイスメンポ液晶を流れた。その重サイバネニンジャはガトリングガンを回転させようとしていた!「オー・オー、ツインテイルズ、マモルゾ」 57
2019-01-29 00:11:30「ダメ、ダメ、大丈夫だから、仲良くして!」ツインテイルズは慌ててオー・オーの腕を叩いた。フジキドは既に彼女の手首の拘束を解いていた。ピボッ。困惑気味の電子音。次いでサイバネロボニンジャのフルフェイス液晶に、「o_0」という赤いLED文字が灯った。それは彼のニンジャネームでもあった。 58
2019-01-29 00:13:48オー・オーは少し困惑した様子だったが、ツインテイルズの言う通り、すぐにガトリングガンを収め、大きな右手をフジキドの前に差し出した。そして言った。「ニンジャ、スキ (^-^-^)」握手を求めているのだ。 59
2019-01-29 00:17:06◆【クルセイド・ワラキア】はNinjaSlayerPLUSで2017-2018にかけて連載された長編エピソードであり、偉大なマスターピースのひとつだ。 つまり貴方はPLUSにダイヴすることで、この最新の本格派サイバーパンクゴシックニンジャアクション小説を、今すぐ全て読む事ができる!◆ diehardtales.com/m/m8b7abd213437
2019-01-29 00:22:17